第一章
第一話
皆さんどうもこんにちは!
わけあって男装で学校にかよっています16歳ですよろしく!!
幼なじみを探して早13年。
やっとその幼なじみが通っているらしいと言う学校に通い始めた。
たったいま学校の下駄箱についたところなんだけど・・・。
ガチャッ ドサドサドサッ!
・・・・。
バレンタインでもないのにチョコレートがわんさか。
今は9月ですよーちゃんと日付理解してますかー←
靴を履き替えた瞬間!
モブ「キャアアァー!!!!蘭澄様よ!!!!」
もぶ「おっす蘭澄!!今日もバスケしよーぜ!!」
mob「今日も弾き語りやってください!!!!」
叫び声や要請の嵐に巻き込まれてしまった・・・←
高校に入学して早二ヶ月(一ヶ月半かな?まぁどっちでもいっか!)。
すっかり『イケメン王子様』で定着してしまったらしい私は、騒がれることになれてしまった。
ニコッ そんな効果音がつきそうな笑顔で微笑みながら
『おはよう。バスケは二限が終わった後の休み時間でいいかな?弾き語りは・・・昼休みでいい??』
聞き取れた内容に返事をした。
もぶ「おう!!楽しみだな!!」
mob「はい!ありがとうございます!!」
そしておそらくこの中にチョコレートをくれた人たちもいるだろう・・・ということで。
『あ、そうだ。これ、くれた人ありがとう。おいしそう!後で食べるね。よければまたつくってな!』
チョコの山をいれた袋を少し持ち上げながら集団に話しかけると、いっせいに
集団「はい!!!!」
と、かえってきた。
もぶ「お、俺・・・お菓子なんて作ったことねーけど・・蘭澄のためなら!!」
ぼそっとつぶやかれた声をきき、私は
『ありがと。まってるな、頑張れよ』
と告げる。
するとその人は顔を真っ赤に染めてこくんと頷いてへろへろと座り込んだ。
え!?
何で!!?
モブ「そりゃあの甘くてかすれたイケボにささやかれたらああなるわ」
集団「うんうん」
え!!?
そーなの?
っていうかいけぼって何だろー?
・・・・。
まぁわかんないことかんがえたってしゃーないよね!
なんとなく『退屈な日常』。
気がついたら教室の前についていた。
ん?
なんか教室の中いつもより騒がしい・・・?
ドアの前にいた私は、いつもどおりに過ごせると思っていた。
ドアを開けたら『退屈な世界』が終わることに、私は気づいていなかった。
気づけるわけがなかった。
だってそれは、前触れもなくあまりにも突然やってきたんだから。
_ガラガラッ_
第二話
_ガラガラッ_
ドアを開けた瞬間、視界に飛び込んできたのは、派手な色をした髪の毛の三つ子のイケメン。
・・・私が13年間ずっと探していた、大好きな幼馴染たちだった。
莱・叶・渢「「「おはよう。・・・久しぶり、蘭澄」」」
っ・・・!!!
『莱兎、叶兎、渢兎・・・!!やっと会えた・・・』
まさか本当にこの学校にいたなんて・・・。
莱「蘭澄・・・悪かったな、全然連絡しなくて(ぎゅっ)」
叶「あ!莱兎、なにどさくさに紛れて蘭澄にぎゅーしてんだよ!」
渢兎「ほんとだよ、莱兄さん!蘭澄を離して!!」
!!!??
『え~っと・・・とりあえず、視線ヤバいから場所変えよう・・・??』
婦女子の皆様が鼻血出して倒れてるから・・・←
ももぶ「まぁ『SUGARS』と ”蘭澄様” が抱きしめ合ってたらそうなるわな」
も、モブの分際で私の心を読んだ・・・!?まー茶番は置いといてっと←
そうなるんだ・・・←
莱・叶・渢「「「あ、ああ」」」
・・・移動中・・・
『えーっと・・・?とりあえずみんな、久しぶり・・・?』
莱「ほんとに!蘭澄」
叶「蘭澄・・・(ぎゅ~・・・)」
!!?
渢「叶兄さんまで!さっきは・・・「叶兎・・・」え・・・?」
『(ぎゅっ)相変わらず甘えんぼだね、叶兎。クスッ』
莱・渢「「・・・・・」」
莱兎と渢兎、どうしたんだろう?
叶「ん~・・・蘭澄は相変わらず優しいし凄くいい声してるね・・///」
ていうか三人とも赤面してるし・・・・?
『なんで赤面しとるん・・・?』
三人「「「甘くて低くて深くて少しかすれてる美声を久しぶりに聞いたから!!///」」」
す・・・凄い勢いで言い換えされた・・・←
『そ・・・んなにいいこえしてない』
三人「「「してるよ!!」」」
『・・・』
はぁ。そーいえば前も顔合わせるたびにこんな会話してた気がする。
渢「莱兄さんも叶兄さんもハグしたのに僕だけ・・・」
渢が拗ねたようにそうつぶやいたのが聞こえた。
『渢兎?ふ~うと?・・・(ぎゅっ)』
渢「!?///」
莱・叶「「!!?」」
渢兎はヤキモチ焼きだったなぁそういえば(笑)
私は五秒間ぐらいぎゅ~っとしてから、腕を渢兎の首から外し、ニコッと笑った。
『そろそろ教室戻ろっか!みんな変だなと思ってると思うし(笑)』
なぜか赤面している三人を横目に、私は教室へと戻った。
第三話
あのあと教室に戻ると、やっぱりモブのみなさんがボーイズラブ(笑)と勘違いしていたためw
『あ~えっとね、BLじゃなくてね、俺と、莱兎、叶兎、渢兎の三つ子の三人は三歳の時にやむなく別れた幼馴染なんだよ!』
もぶ「大好きな幼馴染ってこと?」
『そういうこと!』
あたりまえのように相槌をうつと、叶兎にバックハグ、莱兎と渢兎に左右の手を握られた。
『え!?え~っと、莱兎・叶兎・渢兎??』
その光景を目の当たりにしたみんなはなぜか納得したような顔をして、周りの三人に同情の目を向けた。
え?
なんで・・??
?マークを頭にいっぱい浮かべて、三人をみまわす。
叶兎「・・早く気づけよ、鈍感」
耳元で囁かれて、私の顔が赤く染まる。
鈍感?
え??
まぁ、わかんないことが増えただけなんだけど←
それをみた渢兎は謎の対抗心で
渢「ねぇ・・ほんとにわかんないの?」
と囁いてきた。
??
なにが??
またわかんないことが増えた・・・w←
莱「俺ら、もっと直球で言った方がいいかもな・・・」
???
もう、考えてもわかんないしやめよう←
『えーっっと、結局なに?』
直接聞けば、わかるよね☆←
三人+モブ達「「「「「「!!!!?」」」」」」」
あれ?
めっちゃ驚いてる・・・w
すると、三人は、「なんでもない」といって私から離れた。
叶「あ、ねぇ。蘭澄、『SUGARS』に入らない?」
と提案された。
『SUGARS』たしか、三人と、まだあったことないけど弟君の四人でやってるっていうバンド?
『入っていいんなら?』
叶「大歓迎!」
渢「え、でも、何の楽器ができるの?」
え?
『楽器は全部弾けるし吹けるよ?なんだったらコーラスもできるし(ショタヴォ)』
あれ?
みんながものすっごく驚いた顔してる??
え?
『疑うならやって見せようか?』
音楽室に行き、そこにある全ての楽器を演奏してみせる。(全部が全部めっちゃ難しい楽譜で、プロ並みの演奏)
あれ?
さらに驚いた顔・・?
なぜかぞろぞろとついてきたモブ達が拍手喝采w
莱「あいかわらず天才だね、蘭澄。そんな蘭澄には簡単かもしれないけど、キーボードとコーラス、やってもらえるかな?」
『もちろん!』
かくして、私は『SUGARS』に入ったのだった。
第四話
そのさらに翌日。
私は、もう一人の『SUGARS』のメンバー、莱兎達三人の弟の皧兎くんに会うことになった。
皧「初めまして。あなたが蘭澄さん?どうも。ドラムを担当してます、よろしく」
礼儀正しいけど、なんかクールというか、そっけないというか・・・。
『初めまして!皧兎って呼んでいいかな?私のことは蘭澄って呼び捨てにしていいよ』
皧兎はなぜか驚いた顔をした後、頬をわずかに染め。
皧「・・・うん。いいよ、蘭澄」
『ありがと!(ぎゅ)』
莱・叶・渢「「「皧兎ズルい!!」」」
え??
皧「///」
なんかカオスになってきた・・・w
で、何の曲をどこで何のために練習すんのかな?
そのまま口に出すと当たり前のように
莱「文化祭のゲストとしての舞台のために俺らん家のスタジオで千本桜・六兆年と一夜物語・セツナトリップ」
と返ってくる。
おぉうw
『楽譜見せて』
叶兎から楽譜を受け取り、ざっと目を通す。
『ん。やろうか』
みんなが目を見開く。
渢「もうできんの!?」
皧「しかも路上ライブ!?一発本番だよ!?間違えたらどうすんの」
・・・。
『私は間違えないし。あ、叶兎、これアレンジ入れるね』
といって私はキーボードをセットし、早く、とせかす。
あわててセットをし出したみんなを横目に、莱兎に声をかける。
『コーラス入れるね、おひねりも回収しようか』
おう、富自覚帰ってきた返事に笑顔で返答して、ドラムの合図で急遽路上ライブを開始した。