37話 俺と言う人間
米/主人公の極端な描写がありますが、それが主人公です。それを、改善させる事が、主人公の目標です。
「シルティー……」
俺は……
呆然とし、立ち尽くす俺に、マーナが声をかけた。
「あの、その……ごめんなさい」
マーナは、そう言って頭を下げる。
俺は、その行動の意味がわからなかった。
「なんでお前が頭を下げるんだよ」
どう考えても、マーナが悪いと思えるところは無かった。寧ろ、関係がないに等しい。
それに、マーナは戸惑いながら言った。
「それは……わ、私が、私が来なければ、こんな事にはならなかった。だから___」
そんな馬鹿げた事を言ったマーナに対し、否定の叫びを上げる。
「それは違う!」
その声は、廊下に反響し、マーナは怒声に身を震わした。
だが、それだけでは心の嘆きは収まらず、叫び続ける。
「そもそも、マーナが居るか居ないかなんて関係ないんだよ!俺が!俺が、後先考えず何でもしたからなんだよ……」
廊下に叩き出されて、自分がした事の深刻さを、本当の意味で理解した。
自分勝手だ。
昔から言われていた。
人が関わっているのに、何でも自分で背負いこもうとして、自滅して、迷惑を掛けてきた。
誰にでも迷惑を掛けてしまう。
行動の原理は、誰も悲しまなければ、辛くなければ。
俺は、毎回そんな、要らない気遣いを回して、余計に悲しませ、仕事を増やして来た。
正に、無能。
そしてまた、飽きもせず、今もこうしてシルティーを悲しまさせた。
だから、全て俺のせいなんだ……。
「俺は、もう、こんな自分が嫌だ……」
涙がこぼれ落ちる。
異世界転生8日目。シルティーと出会って5日目。
そんな短い時間でも、共に過ごした仲間。
だけどシルティーは、たった5日だと言うのに、俺を心配し、これからの生活をよく見ていた。
それは、俺よりも強く。強く思い、考えてくれていた。
たった5日。然れど5日。
シルティーは、俺を心の拠り所として、信頼して来てくれた。俺と言う性格を理解をしていた。
だから案じていたのだろう。
いつ、救いようのない馬鹿な事をするのだろうと。
そして今日。身寄りがないからと、勝手に二人を抱え込んだ。シルティーに相談すらせず、決めていた。
昔も、そうだった。
いつだって自分勝手に動いて、決めて、後を追う人に迷惑を掛けてきた。
今も昔も全く変わらない。学習しない自分。
「くそぉ!!!」
俺は、俺はどうしたかったんだよ。
あんな事を言っていながら、今に至っては正しいとは思えなくなってるじゃないか。
シルティーに投げかけた、さっきの言葉。
それは、今になっては正しいとは思えなくなっていた。
「なんで、こうも……くそぉ!」
その場所には、どうしても居られなくなり、宿屋を出た。
どこまで来たのだろう。
肌寒く感じる風。
夜空の下。ベンチに座り、一人考える。
「間違っていない、か……」
自分勝手なこと言って、開き直りやがって。
なんで、そうするんだよ、俺!
もっと、別の言い方があっただろ。
シルティーは、自分のした事に反省をして欲しいと思った。
それに俺は、なんて答えた。
「間違ってないって、間違ってないってなんだよ!?」
髪を掴み、握りしめる。
「俺はなんて事を」
いつも、過ぎてから後悔する。
だからいつも、後悔しないよう考えて行動する、と考えていた。
それは結局、自分勝手に突き進めるだけの言葉だった。
「シルティー、ごめん。ごめんなさい」
大人である俺。
まだ子供であるシルティー。
今の状況、それは逆転してしまっている。
もっと、ちゃんとするべきなのに、大人として、子供を守るべきなのに。なんで、シルティーの方が考えているんだよ。なんで、なんで自分は何も考えないんだよ。くそ、クソクソクソ!!だから、無能だって言われるんだよ! そんな事してるから言われ続けるんだよ!
「いつになったら、学ぶんだよ……!」
か細い声。
静かに聞こえる、噴水から流れる水の音。喧騒も消え、夜の静寂さがそれを鮮明とさせる。
焦点の合わない目の先に映る石畳。
様々な色の組み合わせで作られた石畳。
綺麗に整った、姿に見惚れてしまう。
「俺も、こんなにまっすぐだったら」
俺の性根は、折れ曲がっている。
考える事を放棄して、迷惑を振りまくゴミ。
頭では受け入れようとするのに、心の奥底では、受け入れたく無いと拒む。
そんな時だけ、無駄に頭が回る。
あり得ないほどに曲がっている。
そんな俺の性格。
それが、こんなに真っ直ぐだったら。
真っ直ぐだったら、考えて行動出来たのだろうか。皆んなを幸せに出来たのだろうか。
人生をやり直せれば。
「「作成」「生成」」
作り上げたナイフの切っ先を喉に突き立てようとする。
だが、手は震え、刺す事が出来ない。擦り傷だけが増えていく。
なんで怖がってんだよ。死ねば、死ねば変わるはずなんだよ。だから、拒むなよ!
手に込める力が増えれば、余計に震える手。
ほら、刺せ!刺せ!刺せ!刺され!!
「クソォ!!!!」
ナイフを地面に叩きつけると、カイーンと音を立てて、跳ねた。
「俺は、何を求めてるんだよ! 正義か? 生か? 死か? ……俺は一体!何をしたいんだよ!」
渦へと陥る。
自分とは何なのか、自分は何を求めているのか。
永遠と繰り返される自問自答。
「俺は、俺は……」
そんな繰り返しの中、「自分は」という考えを、「シルティーに」という考えに変えた。
すると、簡単に答えは見つかった。
「シルティーに、謝りたい」
その思いに気付いた時、身体は走っていた。
後書きです
お飛ばしどうぞ
作者「お読みいただきありがとうございました」
達也「ありがとうございました」
作者「ブァアークショッン!?1話が限界だった」
達也「うそん」
作者「頭で頑張ろうとしても、身体がその意思を刈り取りに来る」
達也「だがな、そんな言い訳、読者には通じない。求められてるのは続きだからな」
作者「はい、ごもっともです。そして、漸く次の章に行きます」
達也「おお!」
作者「その後は、スローに生活させま……予定です。借金イベントが終わり次第です」
達也「長くなりそうだ」
作者「次の章が終われば、借金イベントはサクサク進むはず」
達也「ご苦労」
作者「そうだね。同じ繰り返しはしたくないから気をつけるよ」
達也「頼んだぞ」
37話でした。
誤字脱字、変換ミス、言葉が変な所があったらがあったらお願いします
これからも読んでいただけるように頑張ります
評価して貰えると努力と励みになります。
ブックマークすると、作者の風邪が良くなります(精神面
後書きにて、活動報告を報告することにします。
36.37の感情描写が少なすぎると思いました。これだと、何に叫び嘆いているかわからなかったと思います。ですので、風邪が良くなりしだい、コテ入れ、推敲しようと考えています。
読んでも良いよ。という方にはご足労お掛けしますが、でき次第この場で書かさせていただきます。
お読みいただきありがとうございました




