転生元少年はクロに会いたい
私が、クロに始めて会ったのはまだラルだった頃の事。
クロは、毎回懲りずに脱走しては私に捕獲される。
また、脱走して捕獲の繰り返しが私達のお馴染みになっていた。
クロいわく、脱走するのは必ず私が迎えに来てくれるから、安心して脱走しているんだとか。
私をかなり信頼している事は、嬉かったが…なるべく大人しくして欲しかった。
過去に、クロと同じ幼い王女が毒殺や暗殺などで殺された話は、国内で有名な話だ。
今でこそ、しっかり対策されてはいるが絶対ではない。
現に、王家を狙って他国の暗殺者達や間者がこの前捕まった。
私も、クロを狙っていた者達を何人か捕まえているのだ。
だから、心配で仕方ない。
結局、流行り病によってクロと私は死んでしまったが…。
私は、死ぬ間際にもう一度クロに会いたいと願った。
クロが、昔一度だけ転生し続けている少女の話をしてくれた事を思い出しながら…。
そのお陰で、またクロに会えた。
クロは、何も変わっていなかった。
私は、男として産まれ変わっていたし、クロを探している内に好きになってしまったというのに…。
そしてクロと私は、結婚して長生きした。
クロは、また私を置いて先に死んでしまったが…。
きっと、もう二度と会えない。
そんな気がする。
こうして、再会出来たのは今回限りなのだろう。
神々の導きによって、再会出来たはずだから…。
そろそろ、私も眠くなって来た。
叶うならあの世で、クロともう一度再会したい…。
それでは、おやすみなさい…。




