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FreeDom  作者: ユユキ
真・世界
76/138

再起 飛鳥ver


結末としては俺とアルル、飛鳥以外全員消滅。飛鳥の能力はアカシャに奪われもう使えない。

そして現在、特に移動することなく教会で絶賛傷心中だ。

 アルル「あー、二度オチ二度オチ」

 優「おまえはあの時といい結構元気だな」

 アルル「引き篭もり長かったからね。他人に愛情が持てないのかも」

 優「急に自虐的になったな」

 アルル「私が能天気でいられるのは、優に期待しているからだよ。堕楽は心地いいからね」

 優「そんなこと言ってたらケチつけられるぞ。こっち側に」

 アルル「立ち止まることも大切ということだよ。ちなみに二、三日何もしないと精神に支障をきたすらしいよ。いっそ一日だけでも十分だとか」

 優「一日で仕事やら娯楽は必ずやるからな。睡眠はさすがにその内に入らないから確かに上級者向けではあるな」

 蘇芳「それらはできるだけ思考しない為にある、というのが俺の見解だ。そう考えると今の社会はよくできているな。その辺りには素直に敬意を表そう。まあ、結末は自滅しかないけどな。だがしかし、俺もそれなりにこの世界を愛している。みすみすそんなことにはさせないさ。なに、人類全員が思考する必要はない。例えばおまえら三人だけでも十分だ。実際はもっといるけどな。世界は広いとはよく言ったものだ。ぶっちゃけ俺も世界をなんとかするというよりも、趣味の部分が強い。これだけ役者が揃っても中々世界は変わってくれないからな。ここまできたら、一般人の執念も見上げたものだ。おかげで暇で暇で仕方ない。と、いうことで暇潰しに付き合ってもらおうか。正直、おまえら糞弱いからな。もはや精神もか?この辺りで一皮剥けておかないと、一般人の如く淘汰されるだけだぞ」

と、例によって蘇芳が教会の扉を開けて現れた。

 優「今日は一段と台詞が長いな」

 アルル「負けたね」

 優「確かにキャラ負けだな。もうその初期設定捨てるか」

 蘇芳「人間は日々変わるべきもの。恥じることはないだろ」

 優「そうか?ならいいけど」

 アルル「最近弱気だね」

 優「俺最強、主人公狙っていたんだが見ての通りぼろぼろだからな」

 蘇芳「じゃあ、ベタな展開通り試練でも乗り越えてもらうおうか」

蘇芳はどこからともかくノートパソコンを錬成する。

 優「まだそのネタ引張るのかよ」

 蘇芳「一応、これで最期だ。試練とは言ったが、どちらかというと郷愁だな。無論、物理的にも強くなってもらうが。嬉しいだろ?これで正真正銘ギャグにすら出なくなるだろうからな」

 優「それなら確かに嬉しいことだな」

 蘇芳「さて、そっちの説得は任せる。俺は悪まで玩具屋だからな。今まで一方的だったが、注文があるならいつでも言っていいんだぜ?」

蘇芳は台形の祭壇に座りノートパソコンを弄りだす。

 優「どうする?」

 飛鳥「もう何もする気が起きません」

 優「じゃあ、アルルみたいにとりあえず俺に期待しとくか?思考停止よりは堕楽の方がマシだろ」

 飛鳥「それはそれで、ですね」

 優「じゃあ、暗に答えは決まってるってことか」

 飛鳥「そう……ですか?」

 優「そうそう、じゃ行くか」

 アルル「雑っ」

 優「とりあえず、やればいいってことだ。別にリタイアは恥ずかしいことじゃない。まだやれるならやろうぜ」

 飛鳥「そうですね。わかりました」

 蘇芳「あっさりしたもんだな」

 優「存外、止まってなかったってことだ」

 アルル「飛鳥がね」

 優「俺もそろそろ気合入れないとな」

 蘇芳「その為には知恵が必要だ。ヤル気だけでなんでも出来たら苦労はしないからな」

蘇芳はノートパソコンに繋がれた超3Dメガネを俺とアルル、飛鳥にそれぞれ投げ渡す。

 蘇芳「細かい説明は中の奴から受けろ。後は、一区切りごとで外に帰還するようにしてあるから気軽にいくことだ。一応ゲームだ、段階ごとに難易度は上がるが逆に言えば最初は簡単。しっかり頼むぜ」

 優「初対面から気前がいいな、おまえは」

 蘇芳「俺は『ありがとう』の五文字で片付けられるのが嫌いなんだ。感謝は行動で示してもらわないとな。そうすれば俺も得してお互い様になるわけだ」

 優「合理的だが、故に俺好みではある。と、いうことで善処するよ」


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