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FreeDom  作者: ユユキ
真・世界
73/138

無情 4


警察本庁内、執行部の部屋。

 飛鳥「もう居場所もわかっていて、アカシャからの許可も出ているので後は準備だけですね」

 優「おお、本当に一緒に行動していたのか。キャラ変えでもしたか?」

 飛鳥「あなたに影響されたのかもしれませんね」

 優「そうか?そういえば、人格強制プログラム使ってなかったからな。俺を育てるぐらいの度量はあったわけだし。半分はその部分があるわけだ」

 飛鳥「案外、自分に自信がないんですか?」

 優「それは新事実だな」

 ネクラ「イチャイチャするな、姉様」

 飛鳥「あなたは完璧に変わりましたね」

 シノ「何かよくしゃべるな」

 ダン「俺もそう思う」

 優「なんだ、元ってオチか?」

 葉「この三人全員な」

 優「で、こうしてあっさりまた集まったわけか。俺と同時期のはずだから、まだ半年ぐらいの話だろ?」

 アルル「茶番か」

 ダン「一応、執行部自体はそれ以前にあったけどな」

 優「そうするとあれか、飛鳥きっかけか」

 アルル「はっきり言った」

 優「まあ、カリスマがあるってことだ。これで少なくとも反抗期ではなくなったな」

 アルル「ほうほう、もう一声詳しく」

 優「自分の世界が創れるぐらいには自我が芽生えたってところだな。明も感涙ものだな」

 アルル「珍しく褒め言葉だね」

 優「たまにはいいことないとな」

 飛鳥「いいこと、ですか」

 ダン「やっぱりあからさまに嬉しそうだな」

 ネクラ「姉御ー」

 シノ「……」

 香「とにかく、本題に入ったら?」

 優「結局、やってることは一緒なんだよな?」

 香「入らんのかい」

 優「正面突破は俺もごめんだからな。とはいえ、俺が引きつけ役なのは確定だ。そっちにはわだかまりを失くしてもらって、しっかりフォローしてもらわないとな」

 アルル「またまた」

 優「そこはお好きにどうぞ、ってところだな。こうすると、やっぱり多面性があった方が面白いな。それはさておき、結局仲良く役割分担していただけなわけだ。アカシャが対象外に決めた奴等をシノ達が、てな。そういうわけで、ここは仲直りの握手でもしたらどうだ?まあ、飛鳥がアカシャの犬にでもなるなら話は違ってくるだろうが。そこのところどうよ?ちなみに、アフターケアは協力するつもりだ。負けっぱなしだから大船とは言えないけどな」

 飛鳥「相変わらずペラペラとよく言葉が出ますね」

 優「一応、初期設定だからな」

 アルル「確かに、最近このぐらいの長さはなかったね」

 優「さすがに定着させないけどな」

 アルル「そうなんだ」

 優「ま、ほどほどにな」

 飛鳥「十分だと思いますけどね。会話全体としては」

飛鳥は一拍置くと、思い切ったように勢い良くシノに手を差し出す。

 飛鳥「私でよければついて来てください」

 優「お、大きく出たな」

 アルル「茶化すな、茶化すな」

 ダン「本当、よくしゃべるな」

シノも飛鳥に負けじと勢い良く手を握る。

 葉「惚れた奴の負け、ってやつかな」

 香「うるさいわね、殺すわよ」

 葉「おー、恐い恐い」

 優「ま、めでたしめでたしか」

 アルル「よかったね」

 ネクラ「よっしゃー」

 飛鳥「もうあなたは改名しなさい」


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