無情
一週間後。その辺の大通り。
目の前では何か暴動的なことが起きている。
最近多いらしく、もうそっち側じゃない奴も正当防衛ということで暴虐の限りを尽くしている。
アルル「ここで御一つどうですか」
優「ロジックで動かれたら何言っても無駄だろ。そうなると、ロジック、つまり世界ごと変える必要があるな」
アルル「壮大だね」
優「まあ、いいアイテムがあったりはするがそれでも二極化か」
ちなみに、蘇芳から貰った『木』のデータチップのこと。
アルル「今後の方針としてはどうするの?」
優「詰め込み過ぎはよくないって言うからな。第一段階としては、このデータチップもありだろう。何か精神的に煮詰まっている気がするし、少し刺激を与えてやらないとな」
アルル「おお、見事な上から目線だね」
優「愛だよ、愛、愛。俺は愛と平和の伝導者だからな」
アルル「いつの間にそんなものに」
と、そんなことを暴動を眺めながら言っているとサイレンの音が鳴り響く。
やって来たのは数台の車。ちなみに、パトカーなどではなく普通の車にサイレンを設置する方のやつだ。
暴動はあれよあれよと収まっていき、張本人達は捕まることなくそれぞれ散り散りに去って行く。
まあ、特に信念を持ってやっているわけではなかったのならこんなものだろう。
優「よう、久しぶり」
アルル「ほぼ初対面でフレンドリー過ぎる」
優「モットーだからな」
声を掛けたのはシノだ。
シノの他に同い年ぐらいの男女一人ずつ。ちなみに、シノは俺と同じぐらい。
言うならば、シノグループというところか。
葉「なんだ、なんだ?」
香「相変わらず、うっとおしいわね」
葉「相変わらず、ドSだねぇ」
シノ「執行部でいいのか?」
優「いや、飛鳥とはそういう関係じゃない」
アルル「もっと深い関係ということだね」
優「まあ、そうだな。最近ツンデレ過ぎて困りものだが」
シノ「な、そうなのか」
葉「相変わらず、わかりやすいな」
香「うるさい」
葉「二人揃って」
アルル「みたいだよ」
優「まさか俺が色恋沙汰に巻き込まれるとはな」
アルル「あの時引き篭もっていたらなかったかもね」
優「おう、感謝感謝」
シノ「えっと、用がないならもう行くけど」
優「いや、ちょうどいい。協力するぜ、いろいろ。それと、言うなら保護者みたいなものだ。むしろ応援しよう。ああ、茶化しているわけじゃないぞ。これであいつがもう少し素直になれば、俺にとっても万々歳だ」
アルル「本人聞いたら殴られそうだけどね」
優「はは、むしろそっちの方がかわい気はあるけどな。今よりは」
シノ「まあ、邪魔する気がないならいいよ」
優「意外に話がわかる奴で何よりだ」
アルル「意外には余計だよ」




