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FreeDom  作者: ユユキ
仮想世界
57/138

「蛇」 5


語り部 カシヤス。普通の道路のど真ん中。幅は4車線ぐらいだ。こんな世界で車に乗る酔狂な者はそういないので、障害物はほぼない。優達は別の場所で他の『蛇』の相手をしているので、メンバーはルリベラ、ルカ、シャロンだ。そして相対するのはリオ。他の『蛇』はいない。

 リオ「はあ、私のノーパン設定並の糞パートになりそうだな」

 カシヤス「そう言うなよ。会いたがってただろ、俺の家族に。ちなみに、今はどうなんだ?」

 リオ「霊子体にそんな概念はない」

 カシヤス「結局、穿いてないのかよ」

 ルリベラ「そんなことどうでもいいわよ」

 ルカ「同感だ」

 ルリベラ「あら、あなたと意見が会うなんて不愉快ね」

 ルカ「んだと」

 リオ「五月蝿い」

リオがいつの間にか銃を構えている。が、それも一歩遅い認識だ。ルリベラとルカが次元の力によって吹き飛んだ。

 シャロン「ふわちゃぁぁぁぁぁぁ」

と、シャロンが若干ヤケクソで突っ込んだが、ただの二の舞だ。同じく次元の力で消し飛ばされる。

 ルリベラ「ちょっと、無茶苦茶過ぎない」

ルリベラは霊子体なので助かったが、ルカとシャロンは即死だ。確かに、いくらモブキャラとはいえ無茶苦茶な話だ。扱いが。

 リオ「これが現実ということだ。力がなければ自由は得られない」

 カシヤス「あんまり似合わないぞ、そういう台詞。俺は素直に優の側にでも付いた方がいいと思うけどな」

 リオ「力があったところでか。それも現実だな」

 カシヤス「なんだ、結局おまえもか」

 ルリベラ「まあ、私は何でもいいわ」

ルリベラは俺に後ろからそっと抱きつく。

 ルリベラ「あなたがいればね」

 カシヤス「残念ながら、ここで気の利いた言葉は言えないけどな」

リオがこちらに銃口を向ける。

 カシヤス「悪いな力不足で」

 リオ「最初から期待はしてない」


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