「蛇」 5
語り部 カシヤス。普通の道路のど真ん中。幅は4車線ぐらいだ。こんな世界で車に乗る酔狂な者はそういないので、障害物はほぼない。優達は別の場所で他の『蛇』の相手をしているので、メンバーはルリベラ、ルカ、シャロンだ。そして相対するのはリオ。他の『蛇』はいない。
リオ「はあ、私のノーパン設定並の糞パートになりそうだな」
カシヤス「そう言うなよ。会いたがってただろ、俺の家族に。ちなみに、今はどうなんだ?」
リオ「霊子体にそんな概念はない」
カシヤス「結局、穿いてないのかよ」
ルリベラ「そんなことどうでもいいわよ」
ルカ「同感だ」
ルリベラ「あら、あなたと意見が会うなんて不愉快ね」
ルカ「んだと」
リオ「五月蝿い」
リオがいつの間にか銃を構えている。が、それも一歩遅い認識だ。ルリベラとルカが次元の力によって吹き飛んだ。
シャロン「ふわちゃぁぁぁぁぁぁ」
と、シャロンが若干ヤケクソで突っ込んだが、ただの二の舞だ。同じく次元の力で消し飛ばされる。
ルリベラ「ちょっと、無茶苦茶過ぎない」
ルリベラは霊子体なので助かったが、ルカとシャロンは即死だ。確かに、いくらモブキャラとはいえ無茶苦茶な話だ。扱いが。
リオ「これが現実ということだ。力がなければ自由は得られない」
カシヤス「あんまり似合わないぞ、そういう台詞。俺は素直に優の側にでも付いた方がいいと思うけどな」
リオ「力があったところでか。それも現実だな」
カシヤス「なんだ、結局おまえもか」
ルリベラ「まあ、私は何でもいいわ」
ルリベラは俺に後ろからそっと抱きつく。
ルリベラ「あなたがいればね」
カシヤス「残念ながら、ここで気の利いた言葉は言えないけどな」
リオがこちらに銃口を向ける。
カシヤス「悪いな力不足で」
リオ「最初から期待はしてない」




