「蛇」 2
ここは白だけの空間『白夢』だがエデンの『白夢』とは別物だ(場所的に。つまりもう一つのということになる)。というかここ自体別世界だが。
ここにいるメンバーは俺とアルル、凪とティナ(アルルと同じぐらいの幼女)とヨナと月羽だ。
凪「ここが本当の現実で、この場所は現実のゼウスの中枢部ね。厳密に言えば、ここも仮想世界だけど。ちなみに、こっちのはバカでかい塔(300メートル程)になっているわ。『蛇』のメンバーとあなたは生身で後はNPCみたいなものよ。まあ、今では霊子体だけど。あなたに幼いころの記憶があるのは単純に赤ん坊の頃から既に仮想世界に入っていただけ。とりあえず、こんなところかしら」
白だけと言ったが、例の窓は開いている。そこから見える街並みは俺がいた世界が現代なら近未来と言ったところか。違う世界というのは一目瞭然だ。
と、そこに端の方で何かやっていたティナがこちらにやって来た。ちなみに、ヨナは特に手伝うとかはせずに適当にティナの相手をする、というのはいつもの光景だ。
そして何をやっていたかはこれまた一目瞭然だ。ティナは自慢気に殺人アート的な複数の死体の集合体のオブジェを俺の目の前に差し出す。これもまたいつもの光景だ。
優「おまえは相変わらず悪趣味だな」
ティナ「今日のはいまいち。その批判も許す」
優「正直違いがわからん」
ヨナ「しかしおまえは忙しそうだな」
優「そっちは相変わらず暇そうだな」
ヨナ「まあな」
凪「今回は無駄話はいいわ」
優「じゃあせめて目的だけ聞いておこうか」
凪「ここは現実世界にある仮想世界だから霊子体でいられるけど、ここから出ればアウトだからね。それを可能にするのが目的よ。ちなみに、最終的にあの世界は木も含めて消滅するわ。残るのは『蛇』とあなたとアルルね。仮にあの世界を守るとしても、あなたにとってはただ仮想世界に引き篭もるということになるわね。さて、そっちはどうするのかしら?」
優「まあ、それはそれでいいかもな。引き篭もりは得意だ」
凪「そう、じゃあお母さんと帰りなさい」
優「なんだ、また一緒に来るのか?」
凪「あなたの母親はこっちよ」
と、凪は後ろで控えていた月羽を指差す。
優「それは、あれだな、衝撃事実だな」
凪「もちろん今まで繋がりがなかったのをいきなりそう言うのだから、血が繋がっているという意味でね。人間時代の話よ。ちなみに、私は叔母ね」
優「今日は情報がすごいな」
凪「早く立ち位置見つけないと親子揃って、になるわよ」
優「意味深だな」
凪「死亡フラグよ」




