表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
FreeDom  作者: ユユキ
仮想世界
44/138

これから


所は変わり木の中。キューブ付近にあったその辺のビルの屋上。正直やることもないので、特に移動もすることなくここでダベっているというのが今の現状だ。カインに啖呵を切っておいて情けない、と自分でも思う今日この頃。

メンバーは変わらず僕こと連、那綱、飛鳥そしてランファだ。

 ランファ「何にもないけど、これだけ何にも起きなかったのは初めてかな」

 連「言いたいことはよくわかるよ」

 那綱「あいつ等しつこいからな。せめて放っておけばいいものを」

 飛鳥「結局、批難組に回んですね」

 那綱「やっぱ無理だぜ、兄様」

 連「正直、迷走はしているね」

 ランファ「とりあえず私は居場所があればいいかな。何がなんでも気に食わないみたいだし」

 連「線引か。……少し寂しいけど仕方ないか」

 神楽「勝手に不幸にするな」

と、叫びながら地面を割って現れたのは同い年ぐらいの少女だ。それに続いて二十代前半ぐらいの男性が付き合わされている感満点で穴から出てきた。

 神楽「盗み聞きがなんぼのもんじゃい」

 ランファ「誰も咎めてないよ?」

 神楽「声がなぜ響くか知っているか?伝える為だ。それは自分のテリトリーだけじゃない。その証拠に、こうして無駄に聞こえるだろ?人類皆兄弟。私は敢えて聞こう」

 飛鳥「今聞いてほしいですけどね」

 神楽「こんな私でも、とか言うが幸せになっていいに決まっているだろ。逆に駄目な理由がわからないぐらいだ」

 那綱「これは同じ匂いがするぜ」

 飛鳥「なっちゃん、自分で言っては駄目です」

ここで思わず吹き出してしまった。腹を抱える程(実際は抱えてないけど)。とはいえ、これほど笑えたのは久しぶりだ。初めてと言ってもいいだろう。ちなみに、その理由は次の話で。

 那綱「ついに切羽詰まり過ぎて兄様が」

 飛鳥「ここはすべてを吐き出させて、それから支えてあげましょう」

 ランファ「私も新参者ながら頑張る」

 連「とりあえず、大丈夫。ただの思い出し笑いだよ」

 飛鳥「また母親絡みですか?」

 那綱「シスコンでマザコンだと」

 ランファ「おー」

 連「まあ、否定はしないけど」

 神楽「これは期待できそうじゃないか?周。ろくでもない人生にピリオドだ」

 周「だといいけどな」

 神楽「おまえはそればっかりだな。もはや口癖か」

 周「じゃあ、おまえ以外の話相手ぐらいはできるかもな、という期待ぐらいは持っておこう」

 神楽「希望があるのはいいことだ、それはお互い嫌というほどわかっていることだろ?」

 周「そうだな、嫌というほどな」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ