優 解放者への道10
空から降って来たのは一人の少女とお馴染みの蘇芳だ。
イヴ「あー、暇」
蘇芳「ちょうどいいのが来たぞ」
イヴ「本当かよ」
蘇芳「やればわかる」
イヴ「それもそうだ」
優「展開早いな」
蘇芳「ゲーム性でも持たせるか。イヴは壁を壊すだけ、他は自由というのはどうだ?」
イヴ「よし、乗った。せっかく起きたし、少しは遊ぶかな」
そう言うや否や、イヴは残りの壁へ向かって行く。
余裕の歩きで。
優「ちなみに、今回援助あり?」
蘇芳「さて、どうかな」
優「珍しく焦らすな」
梓「師匠、これ一個でも破壊されたらやばくない?」
優「じゃ、とりあえず行くか」
イヴ「はー、やっぱかったるいわ」
と、いきなりイヴが蘇芳の隣に現れた。
そして、側面4つの壁全てが消滅する。
蘇芳「おまえが話している間に4つの剣を粒子レベルに分解、コアに目掛けて再構築。そして俺の隣に自身を同じく。そういう過程だ。つまるところ、油断していたのはそっちだったということだ」
優「ワープ能力か、見事に一本取られたな。あれは目聡い演技だったというわけか」
梓「えー、これどうすんの」
イヴ「こいつら殺っちゃっていいの?」
蘇芳「そうだな、過保護過ぎたし寝る前にきついのかましてやれ」
イヴ「あー、折角起きてもこれだから萎えるわー」
優「ちなみに、この後どうにかなるのか?」
蘇芳「ちょうど低迷期打開の為にクロ助が大量発生する。壁なしで押し寄せられたら、さすがのアシェルも抑え切れないだろうな。俺達は引き上げるが、大体想像はつくだろ?」
優「ま、ベタベタといえばだな。さすがに漫画みたいに都合の良い展開は望めないとすれば、ここで死ぬわけにはいかないわけだ。そもそも死ぬ気はないが」
蘇芳「結局、肩を持つことにしたのか?」
優「まあな。おまえは逆に冷たくなったな」
蘇芳「多面性は重要だろ?そうなると、おまえのその判断は喜ばしいことだな」
優「それは期待に応えないとな」
イヴ「もういい?」
蘇芳「おう、やれやれ」
優「さて、気合いで何とか発動すればいいんだが」
アルル「嫌な予感しかしないね」
優「いや、そうでもない。むしろ、いける気しかしないな」
と、俺の気合に応えてくれたらしく、体に電脳粒子の薄緑の光が纏わり付く。
イヴ「電脳=電気の力。そのエネルギーを使うわけか。ちなみに、電脳能力ではなく技術に分類されるけど、厳密に言えば電脳能力も技術だね。もう少し言い換えるなら武術とも言える。こっちの方がしっくりくるね。電脳能力とは、つまるところ使い方なわけだし」
優「もしかしてネタバレしてるのか?」
イヴ「見ればわかる。一応、だいたい千年ぐらい生きてるし」
優「ついに年齢が割れたか。予想以上に生きてたな」
イヴ「おかげで退屈過ぎて死にそうだ」
優「そうか。じゃ、ここらで一本いっとくか」
刀を錬成し、そのまま真っすぐ突っ込む。
スピードは申し分ない。
身体は軋むが、それ程の効果があるということだ。
そして懐に潜り込み、刀で斬りつける。
予定ではその場に留まり斬れるだけ斬るつもりだったが、
一撃目で刀の刃は消滅した。
やばそうなので、後方に飛び退き距離を空ける。
優「解説求む」
蘇芳「最初に言っておくと、発想は同じだが転換されているので別の能力ということになる。蓋を開ければ大した話ではない。おまえはワープと言ったが、正しくは分解と構築だ。その分解の部分を自身ではなく相手に向けた、そういうことだ」
優「なるほどな、それだとこれも駄目そうだな」
が、一応撃っておく。
夢の掌からレーザー。
仕組みは荷電粒子砲みたいな感じ。
結果は案の定分解された。
アルル「あーあ」
優「まあ、そうだな」
イヴ「もう寝る」
蘇芳「おいおい、頑張れよ解放者、もとい50点君」
優「嫌な呼び名だな」




