優 解放者への道9
ドーム内、街中。メンバーは俺こと優、アルル、梓の3人だ。
ビルと暗示広告が存在しないだけで、街の雰囲気は向こう側と同じ。
ただ、3割り程度の割合で例の四角いロボットが人口を占めているようだ。
ロボットは作業用丸出し。自律しているようだが、その辺の道具と大差はないように見える。
車程度に思っても差し支えはなさそうだ。
人口密度は首都にしては少ない方か。ロボも考慮すれば尚の事。
優「もしかして、クロ助に殺られたってオチか?」
梓「天敵らしいからな。親父のおかげで今では死人も出ていない」
アルル「そりゃ、味もしめるね」
優「まあ、本人ノリノリならいいんじゃないか、ノリノリだよな?」
梓「嫌でないのは確かだけど、いつも一人だな」
優「それは暇そうだな」
梓「え、そんなん」
優「必要とされたところで、おまえと同じということだ」
梓「なるほど、さすが師匠っす」
優「それはそうと、やりたいこととかないのか?もっと砕いて、やってみたい試したいでもいいぞ」
梓「もうそれ主旨違ってないか」
優「そうでもないさ。第一段階、まずは以外を受け入れる、だ。何事も順序は大切だぞ、いっそ一気にいけたとしてもな」
梓「うーん、正直ない」
アルル「そもそもそれであぶれてるわけだからね」
優「世知辛い話だな」
梓「一応、普段は引き篭もって機械弄りしてる」
優「あの剣自作か?」
梓「マルタにかなり手伝ってもらったけどな」
優「案外優しいな。一般人の相手するなんて」
梓「あれだけ言ってもらってあれだけど、結局親父の手伝いが一番だと私は思う。いろいろな意味で」
アルル「しがらんでるね」
優「そうだな、案外そのいろいろも大したことない。よく言うだろ、人一人大したことないって。じゃあ、好きにやっても大丈夫だろ。これもよくある話、他人はそんなに気にしていない。下手したらただの一人よがりだな」
梓「マジでか」
優「やったもん勝ちなのは明白だな。これに関しては実例がいるし。例えばマルタとか。あの辺のやつらはぶっ飛んでんぞ。おまえもそうしたいから話に乗ったんだろ?」
梓「そうなのか、いまいち実感はないけど」
優「こういうのはやった方が早いな。一般人はこの辺りで無駄に躊躇するが、常々言っている通り間違えたらやり直せばいい。平和ボケかもしれないが、少なくとも今は取り返しのつかないことになる方が確立的には低いだろ。そして梓の場合は俺がいるわけだ」
梓「師匠、最高っす」
優「ま、マルタ級じゃなきゃ大丈夫だろ」
アルル「ちょっと情けないね」
優「こういうところが50点ということか」
アルル「わかってるなら、だね」
優「それが出来ないのが、人間のかわい気でもある」
アルル「浅いね」
優「浅かったか、浅いな。それでダメなところを享受されても困る。50点か」
ふと空を見上げる。
ドームの天井全てが崩れる。
ちなみに、電脳粒子製なので瓦礫は降ってくる前に消滅する。
優「噂をすれば、か」
梓「お、おう。上はセーフなのか?」
優「さて、俺の仕事か。最後に浅はかなこと言ったからな、景気付けにさっさとこのローブ使うか。そしたら50点越えも見えてくるかもな」
アルル「ヤル気だね」
優「たまにはな」




