優 解放者への道6
アシェルの家の内装は外観通りの一般的な二階建て一軒家の構造だ。
そのリビングにて。
アシェル「僕の妻で、アンドロイドのルナです」
ルナ「よろしくお願いします」
優「へー、見た目全然わからないけどな」
マルタ「電脳粒子で外装ぐらいなんとでもなるからね。何なら中身も人間と同じにできるぐらい」
優「要は、霊子体と同じようなものか」
マルタ「そうね、元が違うだけで。造りは全部電脳粒子だから、そのおかげで見ての通り人間と遜色なく動ける。メンテナンスもいらない。まさに、理想通りのデキね」
優「その口ぶりだと、おまえが創ったのか?」
マルタ「蘇芳と共同でね」
優「結構仲いいな」
マルタ「嫌いというわけでもないけど、それ以前に他がいないからね。どちらかというと、貴重な同士ね」
優「寂しい話だな」
アシェル「わかったよ、確かにあからさまだった。反省しよう」
優「ちなみに、アンドロイドって普及しているものなのか?」
マルタ「それ程多くはないわ。技術的なこともあるけど、気に障るみたい、一般人には。四角い単純なAI仕様なら、ここにいっぱいいるけど」
優「あー、大体想像はつくな」
アシェル「そうだね、そこは素直に悪いところだ」
優「また個人の話に当てはめるとだ、おまえは梓やルナを否定するのか?」
アシェル「それはない」
優「即答だな、焼けるぜ」
アルル「嘘だけどね」
優「まあな」
マルタ「やさぐれてるわね」
優「優男への道は険しそうだ。さて、もう答えは出た。これで俺も安寧だな」
アルル「ボロ負けだったからね」
優「そこは結果オーライだな。戦闘力がすべてじゃない、ってことだ。仮に俺が強過ぎたら、今こうしていなかったかもしれないわけだし。こっちの方が人間らしいだろ?」
アルル「確かに、獣には難しいかもね」
アシェル「暗に、そういう運びにしてます?」
優「まあ、そういうことだ。ここは素直になっていいんじゃないか?」
アルル「梓とルナ、梓とルナ」
優「おまえも腹黒いことするな。マスコットキャラなのに」
アルル「目を逸らすな」
優「一般人は、もはや異様なぐらい保守的だからな。そんなに怖がらなくても、そう安々とは壊れないだろ。大抵なんとかなる。妥協すればな」
アシェル「わかったよ、僕の負けだ。正直、言い返せる気がしない」
優「なに、そんなに難しい話じゃない。ただの足し算だよ。足して二で割なきゃどっちもいけるだろ?」
アシェル「否定はしない、いや、できないけど、残念ながら協力まではできない」
優「ま、妥協できただけでも上出来だ。俺的にはもっと解放してほしいけどな。じゃ、さっそく行くか」
梓「やっと出番か」
ルナ「ふふ、いい友達ですね」
アシェル「そうだね、それは素直に認めるよ」




