愛憎 4
ビル屋上。ここから夜宵の部屋を見下ろすことができる。ちなみに、霊子体なので双眼鏡など使う必要はない。つまり、裸眼で丸見えということだ。
飛鳥「典型的な、ですね。さすがの優もお手上げのようです」
ダン「まだそこまで時間は経っていないけどな」
飛鳥「無駄ですよ」
アカシャ「はは、これが本当の無駄な時間ね」
飛鳥「そうですね、さっさと終わらせましょう」
ダン「ずいぶん黒いな」
飛鳥「これでいくことにしました」
ダン「そうか、応援しよう」
飛鳥「本当ですか?」
ダン「俺は放任だからな」
飛鳥「ああ、確かに」
アカシャ「何かあれ以来馬鹿にしてるだろ」
ダン「それでも、あの3人は置いてきたんだな」
飛鳥「そこが夜宵と私の違いということです」
ダン「なるほど、その台詞が言えるならそうなのだろう」
飛鳥「そういうことなので、自我を確立する為にもここは私一人で行きます」
アカシャ「いいじゃない、その無様な姿見ていてあげるわ」
飛鳥「それはどうも」
ダン「しかしこうなると、おまえも確立させた方がいいんじゃないか?」
アカシャ「まあ、前のがあれだったのは認めてあげるわ」
ダン「意外に殊勝過ぎて逆に心配になるな」
アカシャ「心配、ね」
ダン「散々サディスティックなことされてきたが、それなりの親心はあるんだぞ」
アカシャ「そう、吐き気がする話ね」
ダン「あれ、これどっちの意味だ?」




