055 tr05, virginity/純潔性
※すみません、今回は暴力表現と、性的表現を含みます。
苦手な方はスルー推奨です。
特に、【AD:2113年, 革命新暦:191年、春】以降はダメです。
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「ユリアおはよー」
「おはようシティアさん、お隣は噂のドベちゃん?」
「そうそう、いい機会だから紹介しようと思って、先週から相談してたんだよねドベちゃん」
「う、うん。はじめまして、わたし12番だからドゥベーナタッチです。
シーちゃんからお話は聞いています、とってもきれいで優しそうな方ですね」
「あら、シーちゃんって呼んでるのね。私もシティアさんのことシーちゃんて呼ぼうかしら。
シーちゃんたら、いつも少ーしづつ名前変えて呼ぶんですもの。
私、グループ内ではリプニツカヤでユーリャって呼ばれてたけど、初日からユリアって言われてるわ」
「えー、いいじゃん愛称だよ愛称。
ドベちゃんも昔からドベちゃんだよなー?」
「そうだね、でもシーちゃん物知りでもうあちこちのグループの子と仲良くしてるし、すごいんだよ」
「私もドべちゃんでいいかしら。
もう皆で生活するようになって2週間くらいたつけれど、ドベちゃんは初めましてね」
「う、うん…わたし気が小さいから…」
「私もよ、でも怖い人が居ても気にしなければ大丈夫よ」
「でも、最近他のグループの子が別の子たちと怖いことしてるの見ちゃったから…」
「まー二人とも人見知りだけど、タイプは別々だからなー。
どうも03グループの僕らはお散歩好きみたいだし、ね」
「うん、今日は何処に行こうか」
「そーだねー、僕は巨人組の方に行って一緒に遊ぼうかな」
「じゃあわたしはこないだの、気になる子を見てくるね」
「あはっ、仲良しね!
私は図書室で植物の図鑑を眺めようかしら。
シーちゃんとドベちゃん、また明日ね」
「よーし、そんじゃまたねー!ごちそーさまー」
「…相変わらず良く食べるわね」
「よー、ケンにいちゃん、フーちゃん、ナージャにメドやん!」
「ああ」
「お前相変わらずテキトーに呼ぶよな、ヴォルケインに俺フセスラフ、ナージャシュディ、メドベージェフだ。
シティアちんまいのによく俺ら巨人組に混じって走り回れるよな、体力バカめ!」
「フーちゃんこそ根性足りねんじゃねー?
そんなだからケンにーちゃんはおろかナージャちゃんにも追いかけっこ負けるんだよーだ!」
「なーにー!まてコラー!」
「…本当に元気だな、あいつら。
今日も走り回るか」
…わたし、みちゃったの。
14グループの子たち、あのきれいな男の子とお話しして…そのまま別棟の部屋に行ったまま出て来なかった。
10人くらいいたのに、みんな赤い顔でフラフラして…ちょっとエッチな感じだった。
ちょっとだけわたしも行きたかったけど、今朝会ったユーリャさんの顔を思い出したら行くのやめた。
なんだか怖くて動けなかったし…。
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「ユリアおはよー」
「おはようシーちゃん、最近元気ないね。どうしたの?」
「うーん、ドベちゃんがさ、部屋に戻るのうんと遅いんだよねぇ…
おまけに、ひどく落ち込んだり妙にウキウキしてたり」
「それは…恋ね!」
「えー、僕ら恋とかしていいの?」
「別にダメって言われてないでしょ。
シーちゃんもだけど、ドベちゃんちっちゃくてうんと可愛いもの」
「でも、僕ら男の子だよ?ちゃんとついてるし」
「男の子からも女の子からもモテモテよきっと!
そのうちドベちゃんの方から話してくれるわ」
「うーん、でも気になるなぁ…」
数日後、ドベちゃんは部屋に戻らなかった。
こんな時のために、抜け道をいつも探してるんだ。
何かあったらどうしよう…
あちこちの施設を探したけど、棟続きの建物からドベちゃんらしき声は聞こえなかった。
庭を超え、普段あまり来ない別棟の方まで足を延ばしてみた。
こっちの方は、確かケンにーちゃんがよくタンレンしてる辺りだ。
そういえばドベちゃん、キレイな男の子の話をしてた気がする。
…なんだか、息を切らせたような声がする。
たぶんドベちゃんだ。
別棟に忍び込み、声の聞こえた部屋をそーっと覗くと…ドベちゃんと14グループの女の子たちと、あとアベルさんが皆裸で抱き合って…いや絡み合ってうめき声をあげてた。
ドベちゃん男の子だと思ってたのに…アベルさんを受け入れて。
でも、ちゃんとドベちゃん自身はついてるから、男の子と女の子に挟まれて、苦しそうなのに気持ちよさそうで、そこに他の女の子たちも絡みついてて…
気が付いたら、気持ち悪くて外で吐いてた。
震えが止まらなかった。
涙が出て、足に力が入らなくて、でも近くにいるのは怖くて全力で走って逃げた。
転んでいっぱい擦りむいたけど、今はちっとも痛くない。
慌てて部屋に戻って、体を拭いて、まだ震える手を股間に伸ばして確認して…
あるはずのない窪みがあった。
僕ら03は、男と女両方なんだろうか…
そういえばピャーちゃんは処置室で初潮、って言われてなかったっけ…
震えが止まらなかった。
コンコン。
「ひっ」
「…私、ユリアよ。
シーちゃん大丈夫?
さっき図書室から帰る時すれ違ったけど、ずいぶん慌てて走ってたみたいだから…」
「ほんとにユリア?
も、もう遅い時間だよ。こんな時間まで出歩いてていいの?」
「うん…お恥ずかしながら、よく図書室で時間忘れちゃうの。昔の習慣で…
それよりシーちゃん、本当に平気?ちょっとだけ顔見せて?」
「…うん」
「ちょっと酷い顔!急いで冷やさなきゃ、目の周り浮腫んじゃうよ?!
タオルも服も脱ぎ散らして…」
「ごめん、ちょっとだけ教えて欲しいんだ。
僕、男だと思ってたのに…両方ついてた。
おかしいのかな、僕なんなんだろう」
…そっと抱きしめてくれたリプニツカヤは、僕が語るまで何も言わず、そしてそれ以上何もしないで居てくれた。




