表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
War Ensemble/ウォー・アンサンブル ~戦争合奏曲  作者: 改案堂
第二章 Divine Intervention/神の干渉
55/144

055 tr05, virginity/純潔性

※すみません、今回は暴力表現と、性的表現を含みます。

 苦手な方はスルー推奨です。

 特に、【AD:2113年, 革命新暦:191年、春】以降はダメです。



ーーーーーーーーーー

【AD:2112年, 革命新暦:190年、春】



「ユリアおはよー」

「おはようシティアさん、お隣は噂のドベちゃん?」

「そうそう、いい機会だから紹介しようと思って、先週から相談してたんだよねドベちゃん」

「う、うん。はじめまして、わたし12番だからドゥベーナタッチです。

 シーちゃんからお話は聞いています、とってもきれいで優しそうな方ですね」

「あら、シーちゃんって呼んでるのね。私もシティアさんのことシーちゃんて呼ぼうかしら。

 シーちゃんたら、いつも少ーしづつ名前変えて呼ぶんですもの。

 私、グループ内ではリプニツカヤでユーリャって呼ばれてたけど、初日からユリアって言われてるわ」

「えー、いいじゃん愛称だよ愛称。

 ドベちゃんも昔からドベちゃんだよなー?」

「そうだね、でもシーちゃん物知りでもうあちこちのグループの子と仲良くしてるし、すごいんだよ」

「私もドべちゃんでいいかしら。

 もう皆で生活するようになって2週間くらいたつけれど、ドベちゃんは初めましてね」

「う、うん…わたし気が小さいから…」

「私もよ、でも怖い人が居ても気にしなければ大丈夫よ」

「でも、最近他のグループの子が別の子たちと怖いことしてるの見ちゃったから…」

「まー二人とも人見知りだけど、タイプは別々だからなー。

 どうも03グループの僕らはお散歩好きみたいだし、ね」

「うん、今日は何処に行こうか」

「そーだねー、僕は巨人組の方に行って一緒に遊ぼうかな」

「じゃあわたしはこないだの、気になる子を見てくるね」

「あはっ、仲良しね!

 私は図書室で植物の図鑑を眺めようかしら。

 シーちゃんとドベちゃん、また明日ね」

「よーし、そんじゃまたねー!ごちそーさまー」

「…相変わらず良く食べるわね」



「よー、ケンにいちゃん、フーちゃん、ナージャにメドやん!」

「ああ」

「お前相変わらずテキトーに呼ぶよな、ヴォルケインに俺フセスラフ、ナージャシュディ、メドベージェフだ。

シティアちんまいのによく俺ら巨人組に混じって走り回れるよな、体力バカめ!」

「フーちゃんこそ根性足りねんじゃねー?

 そんなだからケンにーちゃんはおろかナージャちゃんにも追いかけっこ負けるんだよーだ!」

「なーにー!まてコラー!」

「…本当に元気だな、あいつら。

 今日も走り回るか」



…わたし、みちゃったの。

14グループの子たち、あのきれいな男の子とお話しして…そのまま別棟の部屋に行ったまま出て来なかった。

10人くらいいたのに、みんな赤い顔でフラフラして…ちょっとエッチな感じだった。

ちょっとだけわたしも行きたかったけど、今朝会ったユーリャさんの顔を思い出したら行くのやめた。

なんだか怖くて動けなかったし…。



ーーーーーーーーーー

【AD:2113年, 革命新暦:191年、春】



「ユリアおはよー」

「おはようシーちゃん、最近元気ないね。どうしたの?」

「うーん、ドベちゃんがさ、部屋に戻るのうんと遅いんだよねぇ…

 おまけに、ひどく落ち込んだり妙にウキウキしてたり」

「それは…恋ね!」

「えー、僕ら恋とかしていいの?」

「別にダメって言われてないでしょ。

 シーちゃんもだけど、ドベちゃんちっちゃくてうんと可愛いもの」

「でも、僕ら男の子だよ?ちゃんとついてるし」

「男の子からも女の子からもモテモテよきっと!

 そのうちドベちゃんの方から話してくれるわ」

「うーん、でも気になるなぁ…」



数日後、ドベちゃんは部屋に戻らなかった。

こんな時のために、抜け道をいつも探してるんだ。

何かあったらどうしよう…


あちこちの施設を探したけど、棟続きの建物からドベちゃんらしき声は聞こえなかった。

庭を超え、普段あまり来ない別棟の方まで足を延ばしてみた。

こっちの方は、確かケンにーちゃんがよくタンレンしてる辺りだ。

そういえばドベちゃん、キレイな男の子の話をしてた気がする。

…なんだか、息を切らせたような声がする。

たぶんドベちゃんだ。

別棟に忍び込み、声の聞こえた部屋をそーっと覗くと…ドベちゃんと14グループの女の子たちと、あとアベルさんが皆裸で抱き合って…いや絡み合ってうめき声をあげてた。


ドベちゃん男の子だと思ってたのに…アベルさんを受け入れて。

でも、ちゃんとドベちゃん自身はついてるから、男の子と女の子に挟まれて、苦しそうなのに気持ちよさそうで、そこに他の女の子たちも絡みついてて…


気が付いたら、気持ち悪くて外で吐いてた。

震えが止まらなかった。

涙が出て、足に力が入らなくて、でも近くにいるのは怖くて全力で走って逃げた。

転んでいっぱい擦りむいたけど、今はちっとも痛くない。

慌てて部屋に戻って、体を拭いて、まだ震える手を股間に伸ばして確認して…


あるはずのない窪みがあった。


僕ら03は、男と女両方なんだろうか…

そういえばピャーちゃんは処置室で初潮、って言われてなかったっけ…

震えが止まらなかった。



コンコン。

「ひっ」

「…私、ユリアよ。

 シーちゃん大丈夫?

 さっき図書室から帰る時すれ違ったけど、ずいぶん慌てて走ってたみたいだから…」

「ほんとにユリア?

も、もう遅い時間だよ。こんな時間まで出歩いてていいの?」

「うん…お恥ずかしながら、よく図書室で時間忘れちゃうの。昔の習慣で…

 それよりシーちゃん、本当に平気?ちょっとだけ顔見せて?」

「…うん」

「ちょっと酷い顔!急いで冷やさなきゃ、目の周り浮腫んじゃうよ?!

 タオルも服も脱ぎ散らして…」

「ごめん、ちょっとだけ教えて欲しいんだ。

 僕、男だと思ってたのに…両方ついてた。

 おかしいのかな、僕なんなんだろう」



…そっと抱きしめてくれたリプニツカヤは、僕が語るまで何も言わず、そしてそれ以上何もしないで居てくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ