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月にでも行きたい

作者: OvidiusⅢ

暑すぎる家をサンダルつっかけて、飛び出た23時過ぎ

吹かしたタバコの先に、もやった三日月があったんだ

俺もあそこまで行けたら 何でも受け入れられるのかな

そんな訳もなくてしゃがみ込んだ先に停まる

高級外車を見て舌打ちをする


火をつけた二本目は力なく道端に落ちて

こんな自分が好きになれなくて

こんな言いまわされた世界が好きになれなくて

また上を向いて火をつけた


何度見ても月が羨ましくて 思いっ切り吹かしてみても

月になんて届く訳なくて 力なく道路見つめて

高級外車でも睨みつけてたら ナンバーが俗っぽくて どうでもよくなった


ただただ熱くなる季節ばかりが 気持ちと綺麗に反比例して

どうにもならないことを受け入れるばかりの生活に飽き飽きして

敷かれたレールばっかり走っていた自分を憎んでも

苦しくなる呼吸と もっと熱くなる体温が 不協和音を奏でても

止まれる訳もなくて 前しか見ることが出来なくて

失ったものを数えるのも どうでもよくなって

今 手元にあるものしか見れなくたって


力が抜けていく私に誰か 強めのアルコールを注文して

あの踊子みたいに 身を任せて 空高く あの月まで


当たり前な恋愛を欲する彼女と、刺激にみちた生活を送りたい彼氏 

相反するふたりは、どうでもよくなる夜を、同じ月の下で過ごしていることに気が付きません。

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