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ミストの騎士生活  作者: ジンベイ
2/3

プーレシア到着

2話


「着いたな、プーレシア。」


ミストがデーデンハルクを出発して、寝台列車で1日と馬車を3時間で着いた。魔物から獲れる魔石を原動力に動く列車は、5年前にアルデリア王国で開発され、最近庶民の間にも普及し始めた。しかし、今のところまだアルデリアの三大都市と呼ばれる首都のデーデンハルク、プーレシアがあるデルタリス、そしてアルデリア最大の港を抱える

アルテローファンにしか線路が敷かれていない。

現在急ピッチで工事が進められているが、ひと段落するまでに数年かかると言われている。


荷物を持って騎士団寄宿舎に向かう。1年は寄宿舎で生活するのが決まりで、その後は残ってもいいし、自分で借りるのも良いそうだ。

俺と似たような人が数人、寄宿舎の受付に並んでいる。みんな大荷物で、地面に置いて椅子代わりにしている。ミストも並び、同じように荷物を椅子にして座る。


「あなたも今日からですか?」


遠慮がちに聞いてきたのは、前に座っている男だった。背が高く、茶髪を綺麗に纏めて、それでいて色白、さらに純朴そうな穢れを知らなさそうな顔で好青年という言葉がよく似合う人だった。


「はい。ちょっと前まで学生だったから正直まだ自覚が無いんですけど...」

「私もです。」


あまり話をすることもなく入舎手続きが済んだ。3日後に全体集合と説明があるのでそれまでに部屋の整理と街を探検しておきたい。


「303号室...ここか。」


着いた部屋は角部屋で二面採光だった。灯りを点けなくても十分なほど明るく、少し暖かい。

早速ミストは荷物を広げて片付けていった。この部屋にはベッドとクローゼット、机と洗面台しかないので色々買い足す必要がありそうだ。


「さて、出かけるか。」


持ってきた物は片付けたので、雑貨類や服と夕飯も食べてしまおうということで少し早めに出た。



「もう、いるもんないよな。」


両手に荷物いっぱいのミストは一度寄宿舎に戻って荷物を置いて、夕飯を食べるためにもう一度出た。


「あ、そういえば...」


ミストは買い物の途中で見つけた冒険者ギルドへと向かう。実はプーレシア配属の騎士の多くは冒険者登録していて、休日にはダンジョンに入って小遣い稼ぎをするらしい。

ということでミストも一応冒険者ギルドに顔を出す。ミストは学生時代に冒険者登録しているので、更新するだけである。更新する時は引越しした時や職業などが変わった時である。


ついでに依頼掲示板も見ていくが、大体がダンジョン産の素材の採取だった。やはりダンジョン以外は安全なようだ。


更新を終えたミストは夕飯を食べる事にした。どこの店も満席状態だった。急激に人口が増加していて店の方が足りないんだろう。大人しく待つことにした。


しばらくしてミストの順番が来た。何を頼むかはもう決めていた。


「ビーフシチューで。」



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