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プロローグ② 体術も完成しました

俺は今も尚、体術を極めていた。シュミレーションして二体一で勝てるようにはなった。でも、飽くまでもこれはシュミレーション。実験とシュミレーションは格別だ。実戦だと緊張感、恐怖心と言ったものがあるかもしれない。でも、恐怖心や緊張感を無くすために俺はメンタル強化をこれまでずっと行っている。自分と向き合う事をまず初めにメンタル強化を行っていった。


体術の方はかなり完成してきている。何年経ったか分からないけど完成は近い。


そして今日もいつも通り日課のメニューをこなして行く。でも、流石にこのメニューも楽になってきたからメニュー内容を増やした。追加したのが、逆立ちジャンプ回転。


逆立ちしながら腕の力を使い、回転していくと言う方法。これを100回毎日やって行く。


「よしっ。終わり」


早速俺は体術の修行に取り掛かった。



─────────────────


【???】


かなり広い部屋にローブを着て顔を隠している者達が数十名居た。そして偉そうな男が一人が他の者達と離れた場所で椅子に座っていた。その椅子は王座のようだった...


「くっくっくっ......〝計画〟は順調であります。───〝陛下〟」


陛下と呼ばれた男の表情が薄らと見えた。その顔は──何とも欲求に満ちた顔をしていた。


「そうかそうか...これであの憎き〝神都〟の奴らを....ハハハハハハハ!!!!!!」


「これで我らの〝復讐〟が成し遂げれます....くっくっくっくっく!!!」


ローブの男達と陛下と呼ばれた男は高笑いを上げた。


──そう遠くない内に彼らは姿を現すだろう


─────────────────


【神都】


またここでは、鎧を着た者達が数十名、〝冒険者〟五名に〝能力者〟3名と王座に座る〝王〟が謁見の間に居た。


ここでも会議は行われていた。


「王様〜。ここ最近〝怪人〟の動きが何やら変なんですよ〜」


ゆったりとした喋り方をする少年が最近怪人の様子が変だと言うことを王に伝えた。


「理由は分からんのか?分かるのなら申せ」


「私がご説明させて頂きます」


そこでスラリとした美しい女性が立ち上がる。サラリとした少し長い葵髪に美しい瑞色な瞳。誰もが彼女に魅入ってしまうだろう。そんな女性が手元にある資力を見ながら話しだす。


「怪人の動きがここ最近、能力者を中心に暴れ回っている模様です。理由は分かりませんが、怪人達は能力者を狙っているって言うのは確かです。学園生徒が一昨日、能力を持ち合わせていない両親と食事をしていた所、怪人が襲ってきました。しかし両親には目もくれず、能力者の男子生徒を狙ったとされています。他にも同じような被害があります。これは確実に能力者を狙っていると言うのは間違いないでしょう」


「ほう...でもどうして能力者達を...」


確かに怪人は悪だ。街や人を襲ったりする悪。でもしかし能力者だけをここ最近で多く狙われている。これは何かあるとこの場の全員は思った。しかし能力者を狙う理由がハッキリしないのだ。考えても分からないのだ。


「能力者が狙われる理由...」


「...怪人達は何を考えているのでしょうか...」


怪人達の目的は何なのか。皆もまだ、知る由もなかった...


─────────────────


今、食事を取っていた。サラダにお肉、パンといったメニューとなっている。因みにお肉は大盛りだ。お肉をいっぱい食べて栄養をバッチリ取っておく必要がある。


ご飯はいつもいつもメニューを変えている。トンカツだったり牛肉だったり。お肉は必ず摂取している。


食べ終わった後で身体を洗う。この暗い空間でもシャワーは浴びている。臭いのは嫌だからね。電気を付けても明るくはならない。でも俺はこの暗い空間の中でもちゃんと物が見えるようにまで視覚が鍛えられた。これは不思議と見えるようになった。


もしかしたら明るくなってるのかもしれない。でも確かに俺の目ではハッキリ物が見える。


シャワーを浴びたら歯を磨く。ちゃんと虫歯予防!!


そして俺はふかふかの寝巻きに入り、そのまま目を瞑る。段々意識が遠のいて行く.....



起きるとそこは──いつも見なれている空間だった。とりあえず寝巻きから出て、ご飯を食べて歯を磨き、日課をこなして行く。


終わったらまた体術の修行。また今日から睡眠を我慢しながら体術の修行が始まった。


最初は睡眠には勝てなくて寝ちゃったけど今は我慢すれば平気だ。


とりあえずひたすらにシュミレーションを行いながら修行を続ける事数億年.....



──とうとう体術も完成した。これで俺は強くなったと思う。普通から超人になった気分だった。


「凄いな...これが...俺...」


改めて俺の身体などを見てみる。ここに来る前の俺とは明らかに違う鍛えられた身体。でも身長は少しは伸びていた。169cmぐらいには...


そして俺が放つ拳は音も風も感じない一振。普通だった頃の俺と比べると夢のような感じだった。俺は本当に普通の人生からかわれたのだと。だったらいっそ普通じゃない事もやって見ようかと思った。......でも、常識の範囲で生活していくつもりだ。ただ強くなれたと言うだけでも俺には嬉しかった。普通の自分から変われたのだと言う実感が湧いてくる。


「武術はこれで充分だな...よしっ!」


俺はこの空間に来た時から決めていた事がある。それは──


「絶対に〝能力〟を手に入れてやる!!」


そう...能力者達が集う学園。そこに通うには能力が無ければならない。俺は能力者が集う学園に通ってみたい。いや、学園に通ってみたいのだ。


学園はそもそも能力者用の学園しかない。言葉や文字書きなど教わったりするのは施設で行われる。でも施設は一体一で行われる。集中させる為だ。その施設ではろくに友達作りなんて出来なかった。だから、俺は学園で友達を作って楽しい日々を送ってみたい。


村には俺しか子供がいない。俺の年齢は16...いや、それ以上生きている...が。

学園は何歳からでも入れる。だから俺も入れるだろう。年齢はまあ、隠し通そう。


でもこの空間から出れるかどうかだ。それにもう既に世界が変わっているかもしれない。それでも何億年、何兆年経とうとも能力者や学園は在って欲しい。


ああ。一刻も早く学園に行きたくなってきた!!絶対に能力を手にして絶対にこの空間から出てやる!




こうして能力を会得する為の修行が始まる。

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