表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/53

 第3.5話 皇都騎士団の新部隊長

アース皇国、地球広海の港。そこには海上の戦いから戻った男が2人いた。彼らはこのアース皇国の皇子である。

大剣を背負い、青がかった黒い髪をした第二皇子と、黒髪を持つ第三皇子は争いなど似合わない優しい雰囲気を纏っている。


「どうだ希!俺の炎魔法の威力は!!」


「ああ、雅己の攻撃魔法は強いよ」


兄である雅己・アースの相変わらずの自慢に冷静に返すのは、1つ年下の弟である希・アースだ。たった半年くらい遅く生まれただけでどちらが兄か決まるのは理不尽だと思うし、それに冷静さや落ち着き加減から言うと兄は雅己ではなく希だと夜会の席ではよく言われている。


「初陣にしてはなかなかの働きだったな」


そして、そんな弟皇子2人を出迎えたのは彼らの兄である第1皇子、スナイパーライフルを背中に背負っている恭夜・アースだった。ちなみに第1皇子は正妻である皇妃を母親に持ち、雅己と希は別々の側室の母親から生まれた異母兄弟である。


「おう、兄貴スゲーだろ!?」


希にスルーされているにも関わらず、雅己はそれに気付かずに兄にも自慢する。恭夜は苦笑しながらも弟の働きを誉めた。

実際、こいつらが戦陣に加わったことでアース皇国の騎士団の戦力は大幅に上がっている。俺なんかよりも、こいつらの方が圧倒的に強いのだから。


「夜戦は俺に任せろ。これからお前らは太陽神の加護がある昼間に戦ってもらうからな」


「任せろ、兄貴!」


「それは分かったけど、敵の姫達が出てきた時におれ達を下がらせたのは何でなんだ?」


兄であり皇都騎士団の弌番隊の隊長でもある恭夜に希は聞いた。正直、希にも雅己にもあのまま敵の最高戦力と戦ってみたいという気持ちがあった。

少し考えるような素振りをみせてから恭夜が答える。


「初陣の奴に当てるような敵じゃないと思ったし、それに主にあの姫達は夜戦で出てくるからな…昼間に戦うお前らとは剣を交えるかはまだ分からない敵だったから下がらせた」


それに、と恭夜は弟達に意地悪な笑みを浮かべて言葉を続けた。


ーーー“お前らが負けたら皇都騎士団の士気が落ちるからな”


その言葉に雅己は嫌そうな顔をし、希もいい顔はしなかった。

そして、恭夜は2人に城に戻れと命令を下す。だが、その命令に納得できないと炎を纏った拳で反論しそうな勢いの雅己がいたため、恭夜は笑いながらそんな可愛い弟の頭を軽く叩くように撫でた。


「帰って皇帝陛下から皇命を受けてこい。雅己は惨番隊、希は陸番隊の隊長になることが決まってる」


それを聞くと2人はよく似た驚いた顔を並べた。それがまた面白くて恭夜は笑い、早く行って来いと弟達の肩を叩くと背中に背負っていたスナイパーライフルを太陽の沈んだ戦場へ向けて構えた。


「明日からお前らは皇都騎士団の部隊長だ。気合い入れとけよ」


「おう!」


「分かったよ」


ーーー初級雷魔法 サンダーショット!!


まるで祝杯というように、恭夜のスナイパーライフルが射ち放った初級の広範囲攻撃の雷魔法であるサンダーショットは夜空を枝分かれを繰り返し無限に駆け抜け、月の一族(てき)だけを一掃した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ