第10話「新種!新たなるゴーレムの誕生」
俺は戦況をもっと詳しく分析するために町の中心地に位置する教会の上に立った。
「盗賊団が侵入したのは、門の近くまでだな。町の兵士たちがうまくやっているようだ。外では、冒険者たちがゴーレムやリザードマンたちと戦っている。だけど、明らかに負けているな。加勢するなら、冒険者たちの方だな。早くしないと町の中になだれ込んでしまう」
ゴーレムの数は10体、リザードマンの数も10体。それに対して、冒険者は15人。数々の冒険をしてきたと言っても、相手は召喚獣。まともにやりあっても負けてしまう。
この状況の中で足りていないものは、やはり装備類だろう。見たところ、戦っている冒険者たちはC~Dランクの冒険者たちだろう。だけど、相手の召喚獣は最低でもDランクで、そこに召喚士の魔力が上乗せされるからB~Cランクまでは上がるだろう。その中で、あんな革の軽装備だったり、何の効果もないただの武器を使っていても意味がない。
よし、ここはサポーター職のクリエイターとして、装備類を作ってサポートしていこう!
―――――――――――――と思ったんだけど、素材が無い。
俺が神鉄鋼の武器を使って、無双していっても面白くないから何かクリエイトしてみたいんだけど、素材が無い。強いてあるとしたら、目の前の召喚獣―――ゴーレムとリザードマン―――だけだ。この2つを組み合わせて、武器なんて作れないしな・・・
あ! いいこと思いついた。
「おーい、そこの鈍間なリザードマンやーい。鈍間なんだから追い付けないだろう! 悔しかったら俺を捕まえてみろ!」
俺の近くで冒険者と戦っていたリザードマンは、その言葉を聞いて怒り狂ったように俺目掛けて突っ込んできた。
よし、挑発成功だ。少し離れてるけど、大丈夫だろ。
右手にゴーレム、左手にリザードマン。よし、イメージは出来たぞ!
「クリエイト! いでよ、新たなる召喚獣! ドラゴニュート・ゴーレム!」
その言葉と同時に光が辺り一面に広がった。
しばらくして、光があった中心には1体のゴーレムが立っていた。高さはゴーレムと同じ3メートル強あるが、大きさはゴーレムよりシュッとしており、心臓と呼ばれる核が頭についていた。その核を覆うように外殻が展開している。色は深い青色でウロコのような表皮をしている。もともとゴーレムには手が無かったが、このドラゴニュート・ゴーレムには4本の爪があり、その爪はナイフのようにとても鋭い。お尻からは1本のしっぽが生えており、それでバランスを支えているように感じる。
成功だ!
「ドラゴニュート・ゴーレム! 俺と契約しよう! 今日からお前の名前は『ジーク』だ。よろしくな!」
『ガアアアアアアアアッ』
ドラゴニュート・ゴーレム、もといジークは、俺の呼びかけに応えるように吠えた。
新種を作るなんて、チートですね~。
ということで、お久しぶりです。ずっと更新できるような環境が整わなかったのですが、ようやく更新することができました。次話でも、チートだろっていうような能力が出てくるような気がしています。これからもよろしくお願いします。
みなさま、評価、ブックマーク有難うございます!これから、更新頻度が下がってしまいますが頑張っていきますので、ぜひ応援お願いします。