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stay or go

作者: 徒然ターメリック

 突然の便意、それは地獄。



 ああ、何故こんな時に


 そんな怒りと焦りを同時に感じるシチュエーション


 それが”授業中の便意”である。


 コイツは酷く厄介なものだ。


 授業終了三分前ならまだ、耐えられよう。


 しかし、五分~十分前、この時間帯は地獄である。


 決して短くなく、かと言って長くもないこの時間は耐えるか、駆け込むか非常に悩むからである。


 仮に耐えたとしよう。


 すると、まず授業など当然耳に入って来ない。


 顔からは脂汗が浮き出て、背中には冷たい汗がじっとりとシャツに染み込みながら早く終われ早く終われとひたすら念じるあの時間はこの世のどんな痛みよりも恐ろしい。


 耐える中痛みは次第に大きくなっていき、残り三分で結局耐え切れず、教師にギブアップを宣言する時の敗北感は如何とも耐え難いものがあるし、より一層クラスメイトの注目を集めるだけである。


 しかし、耐えきったとしても、授業が終わると同時に速足でトイレに向かう様はクラスメイトの注目を集めるだけと踏んだり蹴ったりである。


 では、我慢せずに行くべきなのか、というのはこれもまた難しい。


 学生時代というのは皆恥を嫌い、外聞を気にする。


 その中でも特にクラスメイトの目というのはかなり絶大だ。


 「アイツ授業中トイレかよ」

 「ってことは大じゃね?」

 「マジかよ(笑)」


 などと笑いものにされることを覚悟しなければならないのだ。

 これは多感な年頃からすればとても重い決断であることは分かっていただけるだろう。



 結局、どちらが良い等と言うことは断言できない。

 それこそ「休み時間の内に済ましておけ」というのが正論であろう。


 しかし、便意とは我々の意思を超越した存在である。

 従順な便意もあれば反抗的な便意もある。

 「そろそろですよー」と優しく告げて来るもの、「はい、もう出まーす。我慢できましぇーん」などとふざけたもの、そんな便意に我々は向き合って行かねばならない。


 便意は決して我々の憎むべき敵ではない。

 我々の健康のために体が発する一つのサインなのだ。


 授業や会議、式典の最中、どうしても出したくなった時は勇気を持って選択しよう。




 stay or go




 決して便意は裏切らない。




 こんなくだらないものを読んで下さりありがとうございました。

 皆さんのお腹に幸あらんことを。

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