2話
俺の名前は平川智何処にでもいる普通の高校生だ。
俺には大切な妹がいる。
俺の家はそこまで裕福ではない、どちらかと言えば普通の家で生まれた。
父の名前は平川剛ジャーナリストをしている。母と共に海外にいるためほとんど家には帰ってこず家を空ける事が多い。
母の名前は平川幸恵父と同じジャーナリストをしている。父と同じく海外にいるためほとんど家には帰ってこず家を空ける事が多い。
そして、俺が最も愛すべき我が妹。平川夏実である。我が妹はとても可愛らしく、それでいて家事もできる。夏実の兄である俺としても、自慢できるほどのものである。
俺は家事は妹に任せ、だらけた日々を送っていた。
「お兄ちゃん、こんなに部屋散らかして少しは自分で片付けたらどう?」
「あぁ、ごめん。悪いな。」
とこんな感じである。
兄として妹に頼られるべき存在でなければいけないはずなのに逆に妹に頼ってばかりである。
まぁ、そんなこんなで今年ももうすぐクリスマスを迎える。両親は仕事が忙しく、今年も帰ってこないみたいだ。妹が寂しくないよう兄として妹を喜ばせるべく妹に何も言わずただ、
「少し出掛けてくる」
とだけ言ってクリスマスプレゼントを買いにいった。
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街はクリスマス前のせいなのか人が多かった。俺は妹にプレゼントを買うべくデパートへと向かった。
今年は珍しく雪がもう降っている。季節が変わりゆくのは早いものである。
そんなことを思いつつと俺は信号を渡る。
すると角から信号を無視してきた車が俺めがけて突っ込んできた。俺は避けれるはずもない。どうやら運転手は気を失ってるみたいだ。
車がゆっくりと俺の方へと向かってくる。これが引かれそうになったときにスローモーションみたいに見えるやつか、
と思うと同時に俺は悟る。俺は死ぬのだと。
そして俺はこう思っていた。
『最後に妹ともう一度だけ会いたかった』と。
そうして俺と言う一人の存在が消えた。大切な妹と自分を育ててくれた、両親を残して…
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主人公が死ぬ前の説明?みたいなものです。
多分次ぐらいから物語が本格的に始まると思います。
私には妹は居ませんがいてほしかったと思います。
誤字脱字、等がありましたら。報告していただけると幸いです。では。