表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

依頼その1の2 少女たちと花畑


「うわぁ…これは酷い」

 花畑の残骸を観たダイチの感想である。

 ユニエに案内されてオレたち三人は花畑にやって来ていた。

 そこで見た景色は、やはり見るに堪えないモノだった。

 空き地に咲き乱れていたであろう花はほとんどが踏みつぶされ、めちゃくちゃになっていた。

 少し向こうの方には無事だった花と、新しく埋めた種が芽を出しているのが見える。


「いったい誰が…」

「さあな。それを見つけるのが今回の依頼だ。ユニエちゃん、花はつい最近荒らされたんだな?」

「うん。やっと咲いたからもうすぐ摘めると思ってたのに…この前まではなんともなかったんだよ!」

「下種なヤツだな、コレをやった犯人は…なあゲイル」

「ああ。許せないな…ユニエちゃんたちの心を傷つけた野郎は弾丸で風穴を開けてやらないと気がすまない」

 険しい顔で自分の銃を握るゲイル。だが、オレはコイツの本性を知っている…


「…ちなみに犯人が女だったら?」

「スカートを脱がせてお尻百回叩きだな。それでは反省しなかったら泣くほどくすぐりをしたい泣いても止めない」

「自重しろ変態ロリコン野郎!」

「失礼な!オレはロリコンじゃない、ただそういうシチュエーションに興奮するだけだ!」

「なお悪いわ!そして変態は認めんのかよ!」


「おにーちゃんたちどうしちゃったの?なんだかお顔怖いよ…」

「気にしないでユニエちゃん。気にしたら心が汚染されるから」

「?」

 数分後、改めて現場調査が開始された。

 しかしわかった事は少なく、原因に関する情報はあまり得られなかった。


「さっぱりわかりませんね…だいたい、なんでこの花畑は荒らされたんでしょう」

「そこはオレにもさっぱりだ。犯人がいるとして浮かぶのは、ユニエちゃん含む子供たちの中に恨みまたは不快な感情を抱くヤツ。またはここに花を咲かせられて困るヤツくらいだ」

 1はありそうだがないだろう。ユニエちゃんに聞いた所誰かが嫌われてたり苛められているということはないらしいし、家が近い子供たちしかこの事は知らないから他の子供が原因という可能性は薄い。まぁここらへんは後で調べればわかることだ。

 2も可能性としてはない。ここは誰かの私有地でもない空き地だし町からは少し離れている。花が咲いて困るのは花粉症の患者くらいだがいまの時期花粉症にかかるヤツは少ない。

 …ん?そういやいまの時期っていうと……


「あ、そうか」

「え?何か言いました社長」

「いや…犯人、わかったかもしれねー」

「ホント!?」

 ユニエちゃんが驚いた表情でオレを見つめてくる。

 ダイチたちも同じ顔をしている。そんなに見つめられたらプレッシャーになるだろ止めろ。


「確信はないけどな」

「…それって信じて大丈夫なんですかね」

「大丈夫だろ、たぶん今夜にでもわかる。おいダイチ、オマエ確か魔法学校行ってたんだよな?」

「そうですけど…さ、先に聞いておきますけど、何を要求する気ですか…?」

「そう心配すんな。無茶な事は言わねーよ」

 不安げなダイチに、オレはニヤリと笑って答えた。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ