プロローグ
いつもと同じ通学路をいつもと同じように歩く朝。また今日も、あのうるさい教室に行くんだと思うと、とても気が遠くなる。
「はあぁ・・・」
思わずため息がこぼれる。
高校1年生になった僕、秦野南(こんな口調だが女だ)は今、学校へ登校ている途中だった。ようやく学校の校門をくぐり、1-Aの靴箱へと向かった。
―次の瞬間、
ブゥォンブゥォンブゥォンブゥゥゥゥゥン!!!!!
突然、大きなバイクの音が聞こえてきた。その音は、この高校に近づいている様だった。
「えっ!?な、なに!!?」
わけもわからず、そのまま校舎の中に入って来たバイクは、僕の隣でブレーキをかけ止まった。というより、たまたま僕が隣に居た感じだ。
バイクに乗っていたその人はヘルメットを外し、髪を勢いよく振り上げた。美しい黒髪のショートヘアーで、前髪のメッシュと一部だけ長い髪が特徴的だった。制服を着ているので生徒のようだ。
それに、初めは男かと思ったが、どうやら女性だった。
だが、なによりその女性は、太陽の光を浴びて、堂々としていたその姿がとても美しく、僕の目を魅了した。
「きれい・・・」
思わずつぶやいてしまった僕は、その女性と目が合い、どうすればいいのかわからず、顔を赤くしてうつむいた。すると、女性は僕の方を見てふっと優しく笑い、僕の頭を撫でた。
それは、僕の高校生活を薔薇色に変えた瞬間だった。




