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アイスベッド上の魚

アイスベッド上の魚。綺麗な氷の上,飾り付けられてキラキラと光っています。


魚は得意げな顔をしています。

隣の魚が言いました。

「ぼくは、ばかだ。」


「そんなことないぜ。」


「おまえも、ばかだ。」

「いまに、わかる。」


「おれは世界を見るためにここに来たのさ。」

魚は「ぎょ、ぎょ、ぎょ」と笑いました。


ステンレス上の魚。綺麗な氷は無くなりました。ぽつんと一尾。

相変わらず得意げな顔をしています。


ついにその時が来て,尻尾から体が浮きあがる瞬間,間抜け面の魚が見えました。

「おれ以外に残っていたのか。」


「先に世界で待っているぜ」

魚は「ぎょ、ぎょ、ぎょ」と笑いました。


✖️✖️✖️✖️✖️✖️✖️✖️✖️✖️


グリルの中の魚。ジウジウと焼かれています。

やっぱり得意げな顔をしています。


「これが世界!真っ赤で、綺麗で、情熱的。」

「あついけど,今のおれ,最高にクールだぜ。」


海に返ったらみんなに自慢してやろう。

ぎょ、ぎょ、ぎょ。

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