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月の種族と太陽の種族  作者: 半透明幽霊
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第五話 連休

部活動にも慣れてきた頃、天文中学校の生徒のみの特殊な3連休がやってきた。

なぜそのような特殊な連休があるかというと、中学校教師の研修が関係している。午後から研修があるため、連休初日の金曜日、生徒たちは正午過ぎごろに下校する。

4月にピークを迎える、こと座流星群を観察するためや、春の大三角形、春の大曲線、プレセペ星団といった星座の天体観測をするのが目的の一つとなっているため、生徒からは「最初の星見(さいしょのほしみ)」と言われている。また、この3連休を利用して、教師からはもちろん、部活動からも天体観測関連のレポートが出される。

そのため、多くの生徒が中学校の近くにある裏山に天体観測に行く。

裏山は夜間は人気がないが、歩道の整備は万全のため登りやすくなっていて、町の光の影響を受けにくい位置のため、生徒からは人気の天体観測スポットとなっている。


きららと光は二人で裏山に点在するキャンプ場で一泊することになっていた。

熙弘と風琉は海へキャンプに行き、天体観測をするそうだ。

きららと光は町を観光しながら登山道入り口へと向かった。

整備されている道と言え、登山をするということは変わらない。

二人は頂上付近にあるキャンプ場を目指し、2時間かけて歩いた。

久しぶりの登山に少しくたびれた二人だったが、しばらくするとテントの組み立てと食事の準備をした。

夜ご飯はきららのお手製料理だった。

内容は、たけのこの炊き込みご飯とポトフ、スモークチキンの3品だった。

二人は、体に溜まっていた疲労感が薄まった気がしたため、普段は見せないような達成感の溢れた笑顔で笑った。

食後は、今回のキャンプ最大の目的、天体観測をした。

二人は真剣に望遠鏡を覗いた。

「こと座流星群、結構見えるね〜」

「うんうん!めっちゃ綺麗!!」

「あっ、春の大三角形も見える!」

「本当だ。これならレーポートをしっかり書けそうだね。」

「うんうん!!頑張って書かないと!」


翌朝はきららが寝坊をしたため、光が朝食を作った。

「ごめん光君!!!私、夜は強いのに朝はとことん弱くて…ほんっとうにすいませんでした!!!!」

「いいよ。いいよ。というか、料理全部をきららさんに押し付けるのもなんか申し訳ないし。」

「いやいやいやいや、私料理好きだから!てか、やるって言ったの私だし!本当にすいませんでした…」

「だからいいって。ほんと気にしないでね。」

「うう…」

「昨日の夕飯めっちゃ美味しかったから!それで十分だよ?」

「うう…ありがとぉ…」


そして、楽しいキャンプは無事終了した。

二人は課題を終わらせることができ、最高の連休を過ごすことができたのだった。

中1の子供だけでキャンプをし、天体望遠鏡を担いでキャンプ場まで山を登る…二人の体力は…

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