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025.出逢いにその道は拓かれ

 依頼を受けてからの出来事をマーカスは淡々と説明していった。


 鎖の遺跡で伝説の七竜についてゼトラに説明したこと。

 途中野宿してからマードルテーブルの登頂に挑戦したこと。

 リトルワイバーンの襲撃に遭いつつも、登頂したこと。

 登頂したはいいものの何もなかったこと。

 そこでワイバーンの襲撃に遭って辛くも討伐したこと。

 そして封印の遺跡を見つけたこと。

 封印の遺跡にゼトラが触れたことで、何かが発動したこと。

 その結果、アルーア・マルター島が伝説の七竜と思しきものだったと判明したこと。

 その伝説の七竜をゼトラが止めたこと……。


 そこまでの説明でアルベルトはあまり驚くこともなく、冷静に頷いていた。


「そこでまあ、ここから先はマスターの胸の内に秘めておいてほしいことなんだが」

「ん?」


 マーカスの視線にメルキュールが頷き、指を弾いて幻装魔法(ミラージュ)を解除する。


「なんと」


 一瞬光に包まれ、竜角族の姿に戻ったマーカスたちの姿を見て、アルベルトが腰を浮かす。

 反射的に腰の短剣に手をかけ、警戒の体勢を取ろうとしたのを、ゼトラが遮った。


「違うよ、アルベルトさん。マーカスたちは魔族じゃない。竜角族って言うんだ」

「竜角族……?確か魔族が出現する前にそのような亜人種がいたという話は聞いたことがありますが……」

「魔族はある日突然出現したわけじゃないよ。征魔大戦で竜角族が魔族と呼ばれるようになっただけだよ」


 その説明にアルベルトが、ふむ、と頷いて警戒の体勢を解いた。

 ほっと胸をなでおろしたマーカスは、その後の出来事について再び説明を続けるのだった。




「なるほど、それでそちらのお嬢さんが……」

「は、はひ!」


 マーカスの説明が終わり、それまでゼトラの左腕にしがみついてカチコチに硬直していたフィオリーナが声を裏返らせてペコリと頭を下げた。

 ポニーテールが肩に垂れてそれを慌てて戻す可愛らしい仕草に、アルベルトが優しく微笑む。


「あ、あ、あのっ。フィオリーナ・ルシフェルドと申しまちっしゅっ!」


 ――噛んだ。

 ――噛んだわこの子。


 マーカスとメルキュールと吹き出すのを堪えるように顔を伏せ、コホン、と咳払いしてフィオリーナが続ける。


「あの、末永くよろしくお願いいたしますっ!お義父様っ!」

「!?」


 お義父様、と呼ばれてギョッとしたアルベルトが目を白黒とさせながらゼトラを見た。

 ゼトラが違う違う、と口をパクパクとさせて苦笑しながら否定するように手を振る。


 魔界で今後どうするか、と打ち合わせした際にアルベルトには全て打ち明けようとゼトラは説得したのだが、その際にアルベルトとは何者かとフィオリーナは聞いた。

 その時のゼトラは、アルベルトはゼトラの母の親しい友人であり、今は宿泊先としてお世話になっている人。まるで義父のようにも感じている、と説明したが、それをかなり極端に理解していたようである。


「あ、あれ?違うの?ゼトラ……?」

「いや、違うと言えば違うし、何というのか……」


 その反応がどうも思っていたのと違ったようで、恐る恐るゼトラを見るフィオリーナに、ゼトラも言葉を濁して苦笑するしかなかった。


「それでね、アルベルトさん」

「なん……なにかな」


 あれ~?と首を捻るフィオリーナと、それを見てクスクス笑うマーカスたちをひとまず置いておき、姿勢を正したゼトラに合わせるように、アルベルトも姿勢を改める。


「ボクは今回の騒動のことを報告する前に、マーカスたちが本当は竜角族だってことも含めて全部正直にアルベルトさんには話すべきだって言ったんだ」

「ふむ」

「ボクはアルベルトさんに嘘はもちろん、何かを誤魔化したり、隠し事はしちゃいけないと思ったから」

「なるほど……」


 その言葉はアルベルトの胸に来るものがあったのか、一瞬緩みそうになった涙腺を引き絞り、力強く頷く。


「だから、ボクたちの本当の事もマーカスたちにも話した方がいいと思うんだけど、どうかな」

「……なるほど」


 真っ直ぐに見つめてくるゼトラを見て、アルベルトは胸を打たれた。

 男子三日会わざれば刮目して見よ、とは言うがこの数日で精神的には随分と大人になったようにも見えたことだろう。


「畏まりました。ゼトラ様の御心に添いましょう」


 突然変わったアルベルトの口調を目の当たりにして、今度はマーカスたちがギョッとする。

どういう事だ?と目を白黒とさせてゼトラを見た。

 そしてアルベルトから自身含めてアリスの過去、その子であるゼトラの事を聞き終わるとマーカスとメルキュールは同時に、ひっくり返るようにソファへ大きく背もたれに身をうずめた。


「マジかよ……アリス様が……」

「どこぞの没落貴族なんてもんじゃないわ。本物のお姫様だったなんて……しかもユングスタインの……」


 暗殺の手に怯えながら六年以上かけて北東の果てから西の果てまで大陸を横断する。

 その過酷さは冒険者稼業をやっていれば容易に想像がついたのだろう。

 そしてその子供であるゼトラはユングスタイン亡王国の正統にして唯一の後継者である。

 その事実はマーカスにとっても相当な衝撃だったようだ。


「お前がねぇ……」


 改めてゼトラをマジマジと見たマーカスは大きくため息をついた。

 アイビスもまた驚いたような表情で俯き、一方のフィオリーナはキラキラとした瞳でゼトラを見つめていた。


「ゼトラが……王子さま……?」


 ステキ、と呟きゼトラの左手を両手を重ね、何故か手の平に『丸』を書いてモジモジとする。

 それを成すがままにしながらゼトラはマーカスを、そしてアルベルトを見る。


「それでね、アルベルトさん。マーカスたち亜人のみんなはこちらの世界に帰りたがっているんだ」

「ふむ」

「もし、もしもね。ボクがユングスタイン王国を再興できる日がくるなら、亜人もヒトも、みんな仲良く暮らせる国にしたいって思ったんだ」

「……ッ!」


 ここに来てアルベルトは限界だったようである。

 その言葉を聞いて、涙があふれるのを隠すように両手で顔を隠し、肩を震わせる。

 マーカスとメルキュールもまた、その言葉に感動したのか胸に手をあてて口元をギュッと締めた。

 フィオリーナとアイビスも瞳を潤ませてゼトラを見て、その頬を染めた。


「承知いたしましたゼトラ様。その御決意の程、このダニエルユーナイトはしかと聞き遂げてございます。その御決意に添えるよう、微力ながらお力添えいたします」


 ようやく涙を引っ込めたアルベルトが顔を上げ、興奮を隠せない様子で頭を垂れる。


「そうは言っても、どうすれば再興できるかなんて全く見当もついてないんだけどね……」


 消え入るような言葉で苦笑するゼトラをアルベルトが微笑んで、同情するように頷く。


「確かに。王は自ら望んで王になるのではなく民に請われて王になるもの。強力な指導力、兵をまとめる力、何者も恐れぬ勇気、胆力、全ての民の幸福を願い、命を賭けて民を守り抜く意志の強さ、何より、民に幸福な未来を示す存在、希望の存在であることが王たる者に相応しいと心得ております。さらに、かの地は和国の自治区に成り下がっておりますからな」


 アルベルトが言うには、再興するには和国に自治区を王国として独立させるのを認めさせなければいけない。

 その働きかけには諸外国の同意、支援が必要であり、特に国力はともかく権威はなお高い『古の七王国』に列する六国の同意と支援は必要である。

 諸国が信用に足る相手かどうか、再興を認められるような世界情勢か否か、見極めるためにも、おいそれと己の素性を明かすわけにはいかないが、冒険者として依頼をこなして名声を高めることは、それを知るためにも大切な一歩になるのではないか、というのがアルベルトの結論だった。


 そのとき、そうだ、と膝を打ってマーカスが割り込んできた。


「話の腰を折ってすまない。マスターとしてはやはりあれは伝説の七竜と……。そして古の七王国と七竜に何らかの関係があると思ってるのかい」

「うむ。それに関連して、今回の依頼について依頼主のエイベルク王家から申し入れ事項があるのだ」

「申し入れ?」

「っと、その前にお腹は空いていないかな。もしよければ話の続きは昼食を取りながらにしよう」

「……オッケー。分かった」

「すまないな。これはマスターとしての信念で、なるべく職員や冒険者たちに秘密を作るような時間は増やしたくないのだ」

「マスターは苦労が多そうだ」


 マーカスが同意すると、メルキュールがマーカスたちに幻装魔法を掛けて人の姿に戻り、部屋にかけた結界を全て解除する。

 そしてギルドの食堂に出前を注文するのだった。


 昼食はそれぞれパスタや焼肉弁当といったものを注文した。

 フィオリーナは初めて見るのか、ゼトラとアイビスが注文したものと同じ、フォカッチャと呼ばれるパンにチーズとレタス、パストラミ、マスタードソースで味付けしたサンドイッチを注文した。


「美味し~!」


 初めての味なのか、一口頬張って身体を弾ませる姿にメルキュールが微笑む。


「フィオ、お行儀が悪いわ」

「えへへ!」


 照れくさそうに笑い身体をゼトラにピッタリと寄せて口を覆うのだった。

 その反対側、アイビスがふとゼトラを見て、その口元についたマスタードソースを手で拭い、その指をぺろりと舐める。


「ん……」

「ありがと」


 あまりにも自然になされた一連の動きにメルキュールがきゅ~んと胸を高鳴らせ、その視線に我に返ったのか、アイビスが、やってしまった!という表情で顔を真っ赤にして伏せる。


「むむ……」


 それを見たフィオリーナがわざわざ自分の口元にソースをつけると、ゼトラに拭ってもらおうと、んー!んー!とアピールするのだった。

 微笑ましい恋のバトルを大人たちの生暖かい視線が見守る中、アルベルトがコーヒーをすすりながら先程の話の続きを始めるのだった。


 それによれば、王家でも依頼を受けたパーティがいた事は承知していたようだ。

 そして動き出したアルーア・マルター島。あれこそ間違いなく伝説の七竜に違いない、と。


 よって報酬としては基本報酬に加えて存在を決定的に証明したということで特別報酬の金貨二万枚は支払うべきなのだが、いかんせんこの惨事で復興にどれほどの資金が必要なのか全容がつかめていない。

 そこで特別報酬は一時支払いという形で金貨五千枚を支払い、復興に目処がつき次第残りの金貨一万五千枚支払うという形にさせてほしいということだった。


「君たちがこの提案を拒んでも構わない。ギルドが建て替えという形で支払うことも考えているがどうかな」

「構わないさ。あの惨状を見れば報酬を全額寄越せなんて言うのも少々躊躇われるからな。お互い気持ちよくいきたいもんだ。それに王家に貸しをつけたと思えば気分は悪くない」

「そう言ってくれると助かるよ」


 アルベルトの提案にマーカスは頷き、メルキュールとアイビス、ゼトラもこれに同意した。


「さて、その上で王家より今回依頼を果たした者たちと謁見したいとの言伝を預かっている。礼装不要にてなるべく早く、ということだが如何するかな?恐らく午後にも謁見は可能かと思うが」

「謁見だって?」

「なにか別に報酬でるのかしら」


 呑気なメルキュールとは違い、怪訝そうな顔で眉間にシワを寄せるマーカスが腕組する。

 王国政治とは一定の距離を置く、という冒険者ギルドの指針に従えば、マーカスのあまり政治に関わりたくないと警戒するのは当然だろう。


「恐らくはひと目見ておきたい、という程度とは予想しているが、かの賢王陛下のことだから何かしら腹に含むものはあるかもしれん」

「賢王ね……」


 エイベルク王国ギュスターヴ国王はまだ若いが賢王という評判の通り、王座に付く前より己の立場を理解して勉学に励み、清廉潔白な人柄で貴族の不正や堕落を許さない人だった。

 民のための政治を標榜して積極的な開墾事業や福祉事業に取り組み、全ての民の幸せを常に願う人であると民からの評判も高い。

 カールシア大陸の東西と南のアムスト大陸を繋ぐ中継基地国家としての地勢的有利さを最大限に活かすべく、街道整備による交易事業の促進といった経済にも目を向けていた。

 その辣腕ぶりは建国以来指折りの賢王とは王国政府の諸大臣の評価である。


 だがこのタイミングでの謁見には、どうも裏があるような気がして仕方ないマーカスだった。

 その思い悩む姿を見て、アルベルトも思うところはあるようである。


「いざとなれば『相互不干渉協定』を盾にするさ。ただ、かの賢王陛下はアリスアトラ様のこと、ゼトラ様のことを勘付いているのは間違いない。それにどう対応すべきは未だに私も結論を出しあぐねているがね」

「なるほど……。ここで丁重にお断りして心象を害するのも得策ではないか。分かった。なんなら俺だけでも謁見するが、どうだろうか」

「いや、それがな……」

「?」


 アルベルトが首を傾げたマーカスと、そしてゼトラにチラリと視線を送って、ふぅ、とため息をついて肩をすくめる。


「なんとも耳の早いお方で、伝説の七竜の復活に関わったと思われるパーティはゼトラ様のパーティではないか、であれば是非ともゼトラ様も、と」

「うへ。賢王恐るべし、か」

「全くだ」


 ゼトラも謁見を、となればフィオリーナも連れて行かざるを得ない。となるとメルキュールもアイビスも、という事になり結局全員での謁見という事になってしまった。

 直ちに王家にその旨が伝えられると、十六時には謁見可能という回答がギルドに届いた。


 そして約束の時間となり、日が傾き始めた時間を見計らってに城へ向かうことになった。

 城に向かう途中、王城へ続く石畳の坂を歩く一行。

 岩塊の一部がここまで飛んできたのか、石畳は所々ひび割れ、通りの生け垣が無残にも折れ曲がっているのが散見された。

 この辺りの撤去作業は順調に進んでいるようで、岩塊そのものは既に見当たらない。


「王様てどんな方?みんなお会いしたことあるの?」


 既に緊張気味のフィオリーナがゼオラの腕に回した力をほんの少し強めながらマーカスの背中に声をかける。


「俺たち三人はないな。ゼトラは一度だけあるんだろ」

「うん。つい先日にね。悪い人じゃなさそうだよ。シャーディ姫に優しいお父さんって感じだった」

「そうなんだ~。よかった~」


 ソワソワとしながら足早に登城するマーカスを追いかけるのだった。


 王城の大きな扉に到着すると、その場で待っていたのか執事服の男性が一礼して出迎えた。


「この度はご足労誠にかたじけなく存じます。この度の謁見は非公式となりますのでこのまま応接室にご案内いたします」

「非公式ね……」


 マーカスとアルベルトが顔を見合わせ、肩をすくめた。やはり何か裏があるのか、と警戒してしまうのだろう

 厄介なことにならなければよいが、そう思いながら。


 正門をくぐって城に入り、正面の通路ではなく右の通路から二階にあがる。

 そのまま真っすぐ奥に進めば謁見の間から少し離れた応接室である。


 と、二階にあがった所で角から飛び出した少年と少女がマーカスの脚にかなり勢いよくぶつかった。


「おっと」


 転びそうになったのを慌ててマーカスが抱きかかえ、地に足をつけさせる。

 痛たた、と顔をさすりながら利発そうな子供が執事の後ろに逃げ隠れた。


「ウェンディ姫殿下とマルコ殿下ではございませんか。客人の前です。お行儀が悪いですよ」


 先をいく執事が困ったように腰を落とす。

 二人の子供はエイベルク王家の第二王女、ウェンディ姫と、マルコ王子だった。

 マーカスもさすがに緊張した面持ちで、同じく腰を落として跪く。


「これは失礼。お怪我はありませんでしたか」

「支障ない。失礼したな、冒険者よ」


 マルコ王子の子供の割に尊大な物言いに、さすが王族、と内心呟きながらマーカスがニコリと微笑む。

 だがすぐにマルコ王子が執事の腕を掴み、せがむように口を尖らせる。


「爺!助けてくれ!あの妙な女が稽古をつけるぞと言って聞かないのだ!あの凶暴な暴力女では怪我をしてしまう!」

「そうよ爺!あの子ったらおままごとも下手なんだもの!」

「おやおや、これは参りましたな」


 ウェンディ姫とマルコ王子の必死の訴えに執事がなだめるように頭を撫でる。

 と、その時だった。


「そこにいたか童よ!このワシから逃げられると思うてか!ワッハッハ!」


 随分と幼い元気の良い声が、二人が出てきた廊下の奥から響いた。

 うげ~、と子どもたちはあからさまに拒否の悲鳴を残し三階に続く階段を登っていく。


「ワッハッハ、待て待て~……んん!?」


 その姿を追おうとして、ゼトラたちの姿を認めたようだ。


「あぁーッ!いたーーッ!」


 小さな指でゼトラをまっすぐに指差し、わなわざと肩を震わせて睨みつける。

 あまりの大声に、フィオリーナが思わず首をすくめてゼトラの腕にしがみついた。


「この!たわけ者がーッ!死ねーーッ!」

「!?」


 少女は窓枠を蹴り、壁を蹴り、頭上遥か高くの天井を蹴り、ワンピーススカートをはためかせながら空中で身体を二回、三回とひねって、自由落下と天井を蹴った勢いを乗せた飛び蹴りをゼトラに炸裂させた。


 だがゼトラが手をかざすと物理結界が発動しその飛び蹴りを難なく弾き返す。


「こわっぱめ!やりおるわ!」


 弾き返されて体勢を崩した状態で放り出されたが、再び身体を捻って着地する。


「このォ!」

「えぇッ?」


 ゼトラに殴りかかろうと少女が勢いをつけて拳を振りかぶり、ゼトラも結界を発動させようと手をかざした。

 その時。


「やめなさい!騒がしいぞッ!」


 荘厳な声が廊下に響き渡った。

 その声に少女もゼトラもピタリと動きを止めた。


「これは、ギュスターヴ国王陛下」


 アルベルトが執事に続いて跪いて最敬礼の姿勢を取り、後ろに控えたメルキュール、アイビスもこれに倣う。

 ゼトラとフィオリーナのまた跪いて最敬礼を取ったが、攻撃を仕掛けてきた少女は腕組したままふんぞり返っている。


「やれやれ、騒がしいと思って来てみれば……」


 呆れた様子でため息をついたギュスターヴ国王が、首を振りながら足早に騒動の元に歩み寄る。

 アルベルトはその様子に首を傾げ、静かに口を開いた。


「恐れながら、そこもとの少女がいきなり襲いかかったところでございまして、かの少女は一体……」


 不敬にも程があるその態度を咎めるような表情で、アルベルトは微かに顔をあげて王に問う。

 だがその答えはあまりにも予想外すぎるものだった。


「後で紹介したかったが仕方あるまい。そちらは伝説の七竜が一柱だよ」

ここまでお読み頂きありがとうございました。

執筆を続けるモチベーションになりますので、

ブクマ、評価、感想などいただけると嬉しいです。

次回更新は2020年09月20日お昼頃の予定です。

よろしくお願いいたします。


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