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吸血鬼




自室へ入った後ベッドに横になる。眠気はない。だからもうただ横になるだけだった。



あれは何だったんだろう。

いやもう分かっているんだと思う。だけど、到底信じることなんてできない。



前野さんを襲った人物。あれを人と呼ぶのかどうか分からないけど、とても人間のように振る舞っているとは思えなかった。

映像の断片で映し出されたのは吸血鬼と呼ばれる類のもの。紅い瞳に人の歯とは思えないほどに尖った犬歯。それに前野さんを襲った時に首元を迷いなく狙っていた。



でも吸血鬼以外にもそんなことをする異種もいるのかもしれない。

あーでも分からない。私は特殊な能力を持っているだけで、人間以外のことなんてよく知らない。あんなのを見ただけで逃げるのが精一杯だ。



「あーマジかー」



つい本音が漏れる。

腕で目隠しするように乗せて嘆いた。



変な能力を持つだけでも嫌なのに、あんな奇怪なものを見るなんて。

ほんと今日は運がなさすぎる。



これからどうしたらいいのか。証拠もないのに化け物に連れ去られたみたいです、なんて言えないし。前野さんが生きているかどうかも怪しい。

正直関わりたくない。けどおそらくあの連続誘拐、失踪はあの化け物が関わっているに違いない。近しくまではなかったとはいえ、大学の人間が狙われたんだ。近々遭遇する確率がないとも言えないこの状況。

最悪すぎる。



襲われるかもしれない、死ぬかもしれないと怯えながら生活するのはとても窮屈だ。対策をしようにも相手は人間ではない。それに対策したところで防げるかどうか。




あー何も言い案なんて浮かばないし、だんだん頭痛くなってきた。ちょっと本当に休もう。

とりあえず、なるべく一人で行動しないようにして、防犯ブザーとかいろいろ明日買いにいこう。






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