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ふるさと  作者: 志内炎
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エピローグ

 過ぎ去る月日は、確実に私を大人にし、傷つけ、そして癒した。今ではもう、小さな地震なら手が震えて、あのときの恐怖と彼の首の後ろの斑点がフラッシュバックする程度だ。娘の言葉にはほとんど訛りがなく、故郷から遠く離れたこの町は、彼女にとってすでにふるさとになっている。


 平穏無事な、波風のない人生だった。

 テレビドラマや小説にあるように、例えば「道ならぬ恋」のような大恋愛を経験したわけでもなく、レイプされた覚えも、一発逆転のような幸運に見舞われた覚えもない。

 ただ、大きな病気もせず、憎たらしいけど可愛い娘に恵まれて、何度か恋もして、時々昔の恋人を思い出す。辛いこともあるけれど楽しい仕事を持ち、たまには飲んだくれる友達がいて、一生懸命になれる趣味もある。そんな平凡な毎日が繰り返されているだけ。

 彼の現在を確かめるつもりはない。大人になった私には、たとえ彼が迎えにきてくれたとしても、再び恋をすることも、一緒に年を重ねることも選ばないことはわかっている。いつか私はまた、彼との時と同じように、穏やかな恋をして平凡に暮らしていく。それに、生きるために別々の人生を選んだのだ。ずっと頑張っていると信じ続けるために。

 ただ一つだけ、彼にメッセージが届くとしたら、私の中の最上級の言葉を贈りたい。これはもうすぐ私があなたに恋をした年齢を迎える、私たちの宝物にも贈った言葉です。


「生まれてくれてありがとう」

          


 今後加筆するかもしれません。

 私小説的部分が大きいため、評価ではなく、感想の形でご意見をいただければ幸いです。


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