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私が異世界に流されて…  作者: カルバリン
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第7話 登録、そして伝説へ……(嘘)

ギルド内の人もまばらになり、受付も忙しい時間帯がすぎたのだろう、並んでいるカウンターはあまりなかった


リンはその中の空いているカウンターまで行くと


「登録をしたいのですけど…」

すると髪をサイドテールにした私より年下の女の子が「登録で……」と言いながら振り向いた状態で固まってしまった。


「あの、登録したいんだけど?」

もう一度用件を伝えると慌てて動き出し…

「す、すみません!と、登録でぶっ」


あ、噛んだ。


両者の間に嫌な沈黙が舞い降りた

目の前の女の子は今にも泣き出しそうな顔をしてるんだけど…

これは私って怖がられてるのかな?思いあたる節は…有り過ぎた。

先程の鉄拳(笑)のダルトンとの騒ぎに加えて私は今素顔を晒してしまっている。よく考えたらこの子からみたらBランクの冒険者を目の前で捻り潰したあげく、銃をブッ放した顔に傷がある凶悪な女…だよねぇ。

私でもそんな奴とは関わりたくないね、うん。


「さっきの騒動の張本人だけど別にあなたになにかするつもりはないわ、確かに普通はこんな顔傷女が来たら関わりたくないわよね」

そう言うと彼女はぶんぶんと、横に首を振って


「ち、違うんです!そんな事ありません!まさか私の所に来てくれるとは思ってなかったので緊張して……いつもこうなんです…ごめんなさい」


うーん、なんか落ち込んでるけど…どうしようかしら


「私は気にしてないから大丈夫よ」


「いえ…、失敗は失敗ですから…それにさっきの騒動は私たちも胸がスカッとしたんですよ?ダルトンはギルドの職員にも日常的にセクハラとかしてましたから。私の受付にきた時なんてやたらと触ってくるし、俺の女になれとかしつこいしあなたがダルトンを倒したときは凄すぎてなにが起きたか分からなかったですけど、感動したんです!」


ダルトン…それは恨まれるよね、なら私はなにも間違ってないわ、ただ害虫を駆除しただけね!まだ死んでないけど。


「それにお顔の傷を気にしてるみたいですけど、傷があっても背が高くて綺麗な色の髪、スタイルといい、その辺の美女は素足で逃げ出しちゃうくらいの美人さんですよ!羨ましいです…」


「ありがと、でもあなたも可愛いわよ?だから自信を持ちなさい、せっかく可愛いのに暗い顔してると勿体ないわ。何事も前向きにね」


「はい!頑張ります!すいません、長々と。冒険者登録でしたね、それでは…登録を始めましょうか、あ、遅くなってごめんなさい!私の名前はフラン=マリノスです、よろしくお願いします!」


「私は早坂燐。こちらではリン=ハヤサカになるのかな。よろしくねフランさん」


「それでは、これから登録を始めますが、ギルドについて説明は必要ですか?」


大体の内容は知っておかないといけないから聞いといたほうがいいかな


「説明よろしく、ギルドのルールとかも知りたいわ」


フランは一つ頷くとカウンターの引き出しから紙を数枚取り出す


「これがギルドの基本的な仕組みとルールが書かれているマニュアルです、今から簡単に説明しますけど、これは皆さんに配布してますのでよければ帰ったあとにでもご覧になられてください」


紙束の表紙には《全ギルド共通、ギルドの仕組み》と書かれていた


ちなみに文字の読み書きは変態神がしっかり仕事をしたようで読めるし書ける。

紙束を折り畳んでポケットに仕舞うと説明がはじまった


「ギルドの基本的な仕組みですが…まずこの説明が終わり次第登録をするのですけれど、注意する点が何点かあるんですよ。一つが過去になんらかの犯罪歴がある場合登録は出来ません、これは登録をする前に事前に申告していただいた上で登録時に審査があるので誤魔化しは出来ません」

なるほど、犯罪者は登録が出来ないのね。

「その犯罪歴はどの様な犯罪が引っ掛かるの?」


「内容ですが、窃盗、、強姦、国家反逆罪。どれかに当てはまる場合は登録はまず出来ません。これは盗賊や国々との争いなどにギルドの情報網を悪用させない為です。強姦は人として駄目ですから論外ですね」


「…人を殺した場合は?」


「…線引きが難しいところですが、登録は出来ます。冒険者になる人はもともと戦争帰りの人が多いので殺人歴は除外されているんですよ」


「そうなのね、私も戦争帰りだからそれなら大丈夫かな」


顔の傷を撫でながら思う。

元の世界では沢山の人を殺した。ゲリラや革命軍、正規兵……本当に沢山の人達を殺してきた…それが私の傭兵としての日常だった。


「そうだったんですか…でも冒険者はそんな方々ばかりですから大丈夫ですよ」


それからも何点かの注意事項が説明されて、最後にランクの説明があった


「冒険者のランクは登録時に一旦決まります。ランクは下からF、E、D、C、B、A、S、SS、EX、まであります。能力や実力などで決まるので能力と実力がある人が低ランクになることはないですしその逆もですね。ランクは能力や実績が上がって行くとランクアップの試験を受ける事になり、その際はギルドの方から連絡が入ります。あとはランクダウンする場合もあります、たとえば…依頼を遂行中に大怪我を負ったりして現在のランクの依頼を受けるのが困難だと判断された場合がそうですね、大体の説明は以上ですけど質問はありますか?」


大体の内容は分かったかな。

「いや、特にはないかな…」


「分かりました、では」

彼女はそう言うと引き出しから水晶とガラスの板を取り出した


「この水晶に触れるとステータスなどがこちらのプレートに表示されるようになっているんですよ、前は血を少し垂らして情報を読み込んでいたんですけど、色々と不便だったんです。表示される内容がですねちょっと問題で、身体能力は勿論ですが、個人情報…体重やスリーサイズまで全て表示されちゃうんですよ、しかも登録が終わったら渡されるギルドプレートに記憶されちゃいますから受付でプレートの情報を呼び出す度に表示されるので女性の冒険者に不評で…新しい水晶はそんな事がないので今はこちらの触れるだけの物になったんですよ」


へぇ、よく分からない所で私たちの世界よりもハイテクね、私はスリーサイズや体重とか気にしてないから別に構わないけれど…

これも魔力や魔法が関係してるんだろうか??これは今度調べておいたほうが良さそうね…。クライスやアルバートも言っていたけれど銃をみて魔道具と言っていたのも気になるし、魔法とかにも興味はあるわね


「それではどうぞ!」


フランは私の前に水晶を移動させたので触ってみたのだけど……


ビシッ……。


「「え??」」


水晶は私が触れた瞬間にヒビが入って割れてしまった


「おかしいなぁ、ごめんなさい!すぐ別の水晶を用意しますね!」


そう言ってフランは隣のカウンターの人に話しかける


「トールさん、すみませんが水晶をお借りしてもいいですか?」

そう尋ねると、トールと呼ばれた男性は

「ん?水晶をか?フラン、また落として割ったのか……?」

フランを呆れた目で見ながら引き出しから水晶を取り出して

「違います!それが、情報を読み取ろうと触って貰ったら割れちゃいまして……」

フランが説明しているとトールの表情が変わり、取り出した水晶をまた引き出しに仕舞った。

「…おい、触ったら割れたんだな?それならこの水晶じゃ駄目だな。奥の棚から前に使ってた血を垂らすタイプを持ってくるんだ、多分それじゃなければなんどやっても水晶が割れるだけだ」


「わ、わかりました!すぐ持ってきます」

フランがパタパタと小走りで扉の奥に消えるとトールは隣のカウンターに移動して驚いた


先程の騒動の張本人が目の前に座っていたからである。それでもトールは長年の経験で動揺を押さえ込むと話しかける


「はじめまして、トールと申します。水晶が割れたそうですね?お怪我はなかったですか?」


「いえ、大丈夫です。割ってしまってすみません、触っただけで割れるとは思わなくて…」


「いえ、貴女のせいではないので気にしないで下さい。多分貴女の能力が水晶のキャパシティを越えていたので割れたのでしょう、たまにあるのですよ」

するとフランが戻ってきて

「トールさん、持ってきました!」

フランが手に持っているのは先程の水晶より少し大きく、天辺に針が付いている水晶だった


「痛みは有りませんのでこの水晶の針に指先を少し刺してください、この水晶は血を垂らさないと読み取りが出来ないので」


さっきの話に出てきたもう一つのタイプの水晶ね

私が針先に指を刺すと血が水晶に垂れていく


「これで準備は終わりました、今から内容を表示いたします」


…表示された内容を見て職員二人が固まった


私も見てみるとこう表示されていた


名前 リン=ハヤサカ


性別 女性


年齢 24


種族 クォーターエルフ


身長 172

体重 65(94)

3S  B91 w63 H93


ステータス


体力 S

魔力 SS

筋力 S+

敏捷 S

反応 A

知力 B

幸運 C


スキル

痛覚耐性 B 状態異常耐性 A

格闘スキル EX 剣術 S 射撃 S+

魔法適性《火属性》A 《闇属性》A

闘気操作 S 身体強化 SS


加護 

*****の加護 ヘレナの加護


称号

****者 殺戮姫 第七師団大尉

**料理人 猫を被った女 青春は灰色な生娘


ランク SS




………………まて、色々ととんでもないな。


種族、クォーターエルフ…これはまぁいい、こんな髪の毛だしなんとなく日本人ではないような気はしていたから、まさかエルフとは思わなかったけど。

ステータス…これも別にいい、あの変態が身体強化がどうとか言っていたしね。

スキル…これもとりあえずあって困る事はないから問題ない。

加護…****ってなんなの?しかもヘレナって誰さ。

称号…****…またこれね。なんなのかしら?

第七師団は前の世界で最後に所属していた所で大尉は最終的な階級だから分かる

殺戮姫は無視しておく

**料理人?これは全く心当たりがないな…

猫被りは今さらだし、特に問題ない

これに一番文句を言いたい!誰が青春灰色生娘か!!!誰だこんな称号考えた奴!半殺しにしてくれる…!私にも浮いた話の一つやふた………………………なかった。




色々おかしいけど、私の目の前のギルド職員二人はまだ、フリーズしてるし……どうしようか…………


出来ました!すこし伏線ぶっこみました(笑)読みにくいかもしれませんね( ̄▽ ̄;)自分の文才の無さには悩まされる(´Д`)


人物紹介


フラン


年齢:17


身長:151


体重:42


見た目:薄い茶髪をサイドテールにしている


ギルドの受付嬢になってまだ経験が浅く、しょっちゅう失敗している。だが人柄が良い為冒険者からは人気があるし可愛がられている。

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