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私が異世界に流されて…  作者: カルバリン
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第51話 戦いに決着を


「あんた他の奴等とは雰囲気が段違いだね?今まで色んなやつ見てきたけどあんたはヤバい…ゾクゾクくるよ!」


リンは村雨を肩に担ぐと煙草に火を灯す


「どこの誰か知らないが私の目の前で私の教え子を殺そうとしたんだ…ここから生きて帰れると思うなよ?」


ローブの女は知らず後ずさりし、レリックとスレイもその場に貼り付けられたかの如く指1本に至るまで動かせなくなる。


「な、なんすか…さっきまでとは雰囲気が…!?」


「これは…彼女から洩れた殺気か……!」


レリックが周りを見る

スケルトンナイトも微動だにしていない…気絶したカオリは幸いにも影響は無いみたいだな、だから彼女はここまでの殺気を放っているのか…?


「ちぃ!!なんなんだよお前…!」


手に持ったダークをリン目掛けて投擲し、同時にリンへと駆ける


飛来するダークを体を横に少しずらして避けると突っ込んできたローブの女が腰から抜き払ったショートソードを村雨で受ける

ギチギチと火花を散らしながらお互いの剣がぶつかり合いリンと相手の顔が近づく


「ふふふ…どうした、もっとだ…もっと押し込めば私に届くぞ?」


至近距離でリンは口端を吊り上げて笑う。

暗殺者はそれが気に入らないのか、自分の攻撃が届かない事に苛立っていく。


「舐めるなぁぁぁぁ!!」


素早くバックステップをとったかと思うと直ぐに突きを放ってくる


強さはさっきの騎士に比べたら雑魚としか言いようがない…がまぁ動きは速いか


次から次に攻撃を繰り出してくるが全てをリンに弾かれている事に顔をしかめてちらりとカオリが倒れている方を見たローブの女は…


「こうなったら目的だけ果たしてオサラバさせてもらうよ!!」


ローブの女は懐からダークを取り出すと気絶しているカオリに向けて投擲しようと腕を動かす。


リンはそれを察知した瞬間に溜め息を吐いてつまらなさそうに呟く。


「私を狙っていればもう少し長生き出来ただろうに…馬鹿め」


村雨が闇夜に煌めきダークを握っていた右腕の肘から先が吹き飛ぶ。


「アアアアァ!!?」


叫びを上げながらも残った左腕で腰の剣を引き抜いてカオリに斬りかかる女にリンが迫る


「早坂流…陽炎」


目にも止まらぬ速さで剣閃が走り、女の動きが止まる


「く、クソが……。こんな依頼…受けるん…じゃなかった……」


凄まじい速度で繰り出された斬撃が発する摩擦熱が倒れこむ女の身体がボッという音と共に発火して激しく燃え上がり肉が焼けていく匂いが辺りに立ち込める。


「地獄で待ってるといい…すぐに他の奴も送ってやる、こんな事を仕掛けてきた……全員な」


村雨を鞘に納めてカオリを担ぐと、なぜかこちらを向いた状態で固まっているレリックとスレイに……スケルトンナイトが視界に入る


「あんたたちちゃんと仕事しなさいよ…、まだそこに魔物が残ってるわよ?」


スケルトンナイトを指差してリンは言うのだが、それに答えたのは…


「なに!!どこに魔物がいるのだ?!我が成敗してくれようぞ!!」


…………………………ん?


「どうしたのだ?お嬢さん、早く魔物の位置を教えるんだ」


ソレが喋る度にカタカタと音が鳴る


「いや、魔物ってあんたでしょ!なんで普通に喋ってんの」


そう、今喋っていたのは先程まで戦っていたスケルトンナイトだった…


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