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怪盗ムーンライト シリーズ

月明かりの夜に…

今晩は。お休みなさい。お早う御座います。今日は。


きっとこのどれかが今、貴方に相応しい挨拶なのでしょう。


今回は短めな話をどうぞ…

月の明るい夜のこと。

廃墟に一人、少女がいた。

少女は何かを書いている。

星のマークを丸で囲う。

魔法陣だ。

少し(いびつ)なその中心に少女が立つ。

そして少女はこう言った。

「怪盗ムーンライト様、どうか私のモノを奪ってください。」

少女は、そう言い終わると慌てる様に魔法陣を消して足早に廃墟を出ていった。




「お早う。お嬢ちゃん。」


次の日の朝、少女はその声で目が覚めた。人に起こされるのは久し振りだったから少女の眠気はすぐに吹き飛んだ。


「あなたは…だれ?」


光に目が慣れておらず少女は、まだ相手の姿を見ることができなかった。


「いやだな。お嬢ちゃんが呼んだんでしょ?私は怪盗ムーンライトでーす。」


少女はそれを聞くと声のする方へ抱き付いた。しっかり抱き締めて離さない。


「おーっとこれは困ったな。そんなに僕に会いたかったのかい?」


少女は抱き締めながらただただコクコクと頷いた。


「そうか。そうか。」


怪盗はそう言って少女の頭を撫でてやった。


しばらくすると少女はそのままの状態で言った。


「怪盗さま。何でも奪ってくれるの?」


怪盗は撫でながら言った。


「君のモノなら何でもね。」


「わたしのモノ…」


少女は怪盗をさらにきつく抱き締めると

一つだけ


「戦争。」


と言った。


怪盗は問うた。


「戦争は君のモノかい?」


少女は無言だった。

すると怪盗が言った。


「そうか。ごめんよ。戦争は奪えない。君のモノでもあるけれど他の人のモノでもあるのだから。」


少女は…


「う…ゔ…ゔゔぇぇえん、あぁぁあ…ひっく…うわぁぁぁぁんん!!」


嗚咽を交えて泣き出した。


「ごめんよ。ごめんよ。」


怪盗は少女の髪を優しく撫でてながら

それだけ言った。

解答ムーンライト シリーズはこれで…三作品目だと思います。


同じシリーズの他の作品はもっと違うお話です。

宜しかったらそちらも読んでみてください。


この作品は怪盗ムーンライトを書き始めて2回目に書いた作品でして既に仕上がっていたものもシリーズの二回目にして、この作品はいかがなものか?と思ったのであたためていた作品です。他作品ではムーンライトはそこそこ活躍します…はい。


誤字脱字はお知らせくださいませ。

それでは良い一日を。

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