幸せを与えるとは…
ー入院から7日後ー
彩人たちとの話しから2日後
玲花
「もう、迷いはないわ。」
智希
「素直になったよな。
この数日間色々検査とか大変だったな。」
玲花
「強がったって仕方ないって分かったの。
望夢にも失礼だなともね。」
智希
「望夢は…幸せかな?
幸せになりたいって呟いてたろ…。」
玲花
「私に幸せを与えてくれたんだもの、
望夢はもうこの先一生幸福になったわ。
幸福を与えた人は、その分受け取るの。
だから、私たちも幸せを与え合おう?」
智希はベッドの隣に座って
玲花の肩を自分に抱き寄せて
額に唇を当ててから言った。
智希
「玲花は病気に対して頑張ってくれ。
これからは俺が幸せにしていく。
って、玲花は頑張ってるよな。」
玲花と智希はお互いを見つめあって
キスをしようとした時だった…。
2人で話しをしている時に
病室のドアが開く音がして、
ケーシー姿のお父さんが入ってきた。
2人は音がした時に
顔の距離を取ったから
お父さんに怪しまれなかった。
ー7時45分ー
流夜
「おはよう、体調とか知りたくて
回診前に来たんだ、あと3時間後か。」
部屋の時計を見て言った。
ここの病院では
外来診察、病棟業務前に担当医が
病棟患者1人ずつ様子や話を聞いて
それぞれの自分の業務に取り掛かる。
玲花
「過緊張ない、いい緊張感を保ってる。
体調も万全って言っても間違いじゃないし。」
流夜
「全く、ややこしく言うなよ。
一瞬でも心臓に悪くて仕方ない。」
智希と玲花は
お互いを見ては頬笑みあう。
それを見たお父さんが言った。
流夜
「それにしても2人共いい度胸だ。
俺が来ても肩を抱いたままなんて。」
智希は珍しく顔を紅く染めて
自分の格好を忘れていたのだった。
玲花から腕をはずそうとしたが
それを見逃さなかった。
玲花は思いっきり
智希の手を右手で引き
自分の腰に腕をまわした。
そしてお父さんを見て言った。
玲花
「良いでしょ。
未来を考えて付き合ってるんだし。
一度の人生、2人の時間を楽しんだって。」
流夜
「…2人については好きにしろ。
また、夕方に会いにくるよ。」
苦笑いをしながら答えて病室を後にした。
智希は玲花を見て言った。
智希
「大胆になったな…。
あんなに言われたら仕切り直しだ!」
そう言うと
思いっきり唇を当ててきて
今までにない位の情熱的なキスをしてきた。
その唇は離れる事を
知らない位の長さだった。
この時2人は
今まであった全ての事を思いだしていただろう。
1番は2人再会した時
2番は望夢の存在
3番目は移植の報告を受けた時
苦労をしてきた玲花と智希たち
2人は未来に幸せが待っていると心から信じていた…。




