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復讐への道~幸福のために  作者: Miorin
拒否と説得と拒否
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希望の光を

玲花

「持ってたんだってっ。

病室のっ、引き出しに入ってたって。」


改めて言葉に出したら

涙目になってしまった。



玲花は声を詰まらせながらも

智希に伝えた。


智希

「お義母さんに会ったのか?」


玲花

「うん、看護師に伝言を頼んだのね。

PHSに掛かってきたから。

さっきメールも送信されてきた。」


智希にも見せる様に

メール画面を表示して机に置いた。


玲花

「紙に書いてあったみたい。

2枚のうち1枚は私に渡す様にって。

同じ内容でね…。」


意思表示カードの裏には

角膜のみに丸が付けられていて

余白には「親族優先提供」とも

記載されていた。



そして

封筒の中にはカード以外にも

移植に関する書類のコピーが入ってた。


玲花

「明日、関係者に提出するって。」


智希

「これが…

離婚届に印を押さなかった理由。」


玲花

「えぇ、真相はこれだったんだわ。

事実婚では親族提供条件に反する。

そして、移植希望登録してるのも私。」


智希

「一番の贈り物だな。

勿論だけどっ」


玲花

「断るわ。

私は移植希望を辞退するわ。」


智希

「…どうして?」


玲花は移植希望を拒否すると言い続け

このやり取りを繰り返した。



少しずつ話をしていくと…

拒否してる理由が浮上してきた。



玲花が移植拒否をしてる理由は

相手が望夢だったからだった。


智希

「望夢は俺たちの奪った時間を

返すつもりなんだよ。

それを知ってるだろう?」


玲花

「望夢の真意を読みきれず

離婚だけをを拒み続けていたわ。

私たちは苦しめてしまったの。

そんな…私に。」


玲花は悲痛な顔で言ったが

それ以上に智希は生きてほしくて

必死だった。


智希

「運命だったんだよ、全て。

だから、玲花の提供に間に会った。

玲花は提供される運命なんだ。

望夢の最期の願いを聞いてやれ!

俺たちの夢も叶えて絶対叶うから。

玲花はいつも言ってたろ?」


玲花

「運命を変えることも運命で決まっている。

確かにそれはそうだけど…。

それは天が決める事よ。

私たちの領域じゃないわ。」

 

智希

「天が下した最後の試練だ。

玲花が拒んでいるのが証拠だ。

一緒に乗り越えるって言ったろ?」


玲花は目を押さえて涙を隠したが

智希が隣に来て肩を抱いて言った。


智希

「全ての命を掛けまでも

玲花に受け取って貰いたい。

そういう想いが入ってる。」



玲花の頑なだった心を

優しくも逞しい温かさで

溶かされていった。


1つは

智希の優しく温かく諦めない言葉


1つは

命を掛けた望夢の願い


この2つが玲花の心を溶かして

穏やかな気持ちにしてくれたのだった。

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