願い〜真実を…
こうして、少しずつ記憶を取り戻そうとして、
一部分だが結合している。
智希が「話の途中」と言った言葉で
玲花は確信した。
玲花は病院のお父さんの
PCに休職理由を書いたメールを送り
上手く処理してもらっていた。
2人は1箇所ずつを周って、その度に
記憶を思い出していった。
勿論、留学先の台湾、カナダにも
足を伸ばした。
そして…高校時代の記憶から
玲花と付き合った理由
恋人同情になった理由
留学前から帰国後の記憶が全て戻った。
ただ、智希は玲花と病院で
逢った時を疑問に思う部分があった。
付き合ってたはずなのに…
何故あんなに興奮してしまったんだろう…。
何で、理性を無くす様な行動を
してしまったんだろう…。
そう考えるだけで声に出して言わなかった…。
元は1つの記憶を2人で共有してる様なもの…。
だから、玲花も智希に対してこう思っていた。
自分が離れた部分だけが全てが抜けている…。
あそこへ連れて行けば記憶に対しても、
多分戻ると分かっていた。
でも、真実…それは、智希を傷付ける…。
立ち直れない試練は与えられない…。
だけど目に見えるように鮮明に頭に
浮かんで怖さもあった。
ホテルの部屋で
身体を休めていると
急に智希が話しかけてきた。
智希
「もう、2ヵ月が経った。
だから…真実を知りたい…。
どうすればいいんだ?」
玲花
「……。」
目を左に逸らしてから
左右に泳がせていた。
智希
「玲花の強力が不可欠なんだ。
俺は強くなってる…思わないか?
無意識の自分に守られたくはない。
そんな、怯える様に甘えるのは嫌だ。」
玲花は涙を浮かべながら
智希の話を目を見て聞いていた。
智希
「再会した時、付き合ってたなら…
何で理性を失ったんだ?
興奮状態に陥ったんだ?
その部分を知りたいんだ…。
抱えてるものを分かち合いたい…。」
玲花
「…分かったわ。
でも、病院には行かないと。
その後に連れて行ってあげる…。
だから…信じて休もう?」
そう言ってから
智希に眠剤と水を渡して
飲んでもらうと智希の身体を
ベッドに横にして隣に玲花も横になった。
玲花は覚悟を決めたのだった。
『今までの苦労が0になってもいい、
1つは確実に強くなってる部分がある。
強くなってると智希を信じる。
信じているから行動出来る。
担当医に何と言われても…実行するわ。
そうしないと足踏みのまま進まない。』
玲花の隣からは寝息が聞こえて
玲花は小さくこう言った。
玲花
「私が少しでも、小さくても意志を持って
想い続ければ、大きな夢でも実現できると
信じてるから…あと一歩だね。」
そう言うと
玲花も眠りについた。




