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偽りの挨拶

2012年12月10日掲載

玲花にとっては

意味があるか分からない結婚式と

絶対に行きたくなかった新婚旅行は

一応話が簡単に付いて安心していた。



その時にドアをノックして

「失礼します。」という

聞き覚えのない男性の声が聞こえてきた。


望夢はその声の人を中に呼び入れたが

玲花は顔を見ても知らない人たちだった。


玲花は隣にいる望夢を見ると

「これから行かないといけない所がある」

そう言った。



そして

玲花の左手首を乱暴に掴んで引っ張った時

「もう少しお優しくお連れした方が…」

見知らぬ男性が望夢に言うが、耳に入ってない

感じだった。



結局、ドレスのまま外まで連れてきて

表に駐車してるボックスカーのトランクを開けて

望夢が乗ると玲花を引っ張り入れてトランクを閉めた。


何も言わない望夢対して玲花はこう言った。

「…一体、何がしたいんですか?」

不満そうな表情で問いかけた。


望夢

「行く所がある。

ここの服をどれでもいいから着て。」

それだけ言うとトランクから降りて

トランクを閉めて前に立って待っていた。


玲花は今頃になって

車内に数十種類の服が両側に掛けられていることに。


玲花

「こんなに…。

何処行く言わないで、適当にどれを着れっていうの?」

玲花は誰に言うでもなく、一人小声で呟いた。


―数分後―

玲花はトランクを開けようとしたが

なかなか開かなくて、思いっきり押した。

玲花

「…やっと開いた、ってあれっ?」

その言葉と同時に鈍い音と「痛ってっ」という

声が上がった。


玲花が思いっきり開けると思わずに

トランクに寄りかかっていた望夢は

思いっきり前に倒れた。


そして

望夢は玲花を見て「おいっ!」とだけ言うと

もう一台の移動用の車に乗り込んだ。

2人を乗せた車はどこかに向かい走っていた。


望夢は突き飛ばしたことを怒っているのか

不機嫌な表情で外に目を向けていた。


玲花はそんな望夢をじっと見ていたら

急に望夢が玲花を見た。


望夢

「何か言いたいことでもあるの?」

冷たい声で玲花にそう言った。


玲花

「さっきの突き飛ばしたことは悪かったわ。

言い訳だけど…前で立ってるなんて思わなかったの。」


望夢

「だから…?」


玲花

「突き飛ばした落ち度は

私だけにあるっていうの?」


望夢

「俺は何も謝る様な行為はしてない…はずだ。」

急に言葉を濁した。


玲花

「私だけじゃないわ。

急に手首を引っ張って無理矢理

車のトランクに連れ込んだでしょ。」


玲花は掴まれた手首を望夢に見せた。

その手首には軽く手形が赤く残っていた。


望夢

「……悪かったょ。

もうこの話を持ち出して大きくするな。」

蚊の鳴くような声で謝罪して

この言い争い?を打ち切った。


玲花は大きなため息をついて

それから望夢を一回も見なかった。





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