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決断と嘘の本音

2012年12月03日掲載

―日曜日― AM5:00


玲花は家に帰ってベッドに入ったけど

望夢の事、望夢にされた事など考えていたら

ほとんど一睡も出来なかった。



ベッドに横になってるのも辛くなって

玲花は起き上がって、床に足を付きベッドに座った。


玲花は膝に肘を付いて、両手で頬に手を添えて

心の中でこう思った。


『いくら考えても昨日のことは変わらない。

私も決断するしかないんだ。

智希には申し訳ないけど…耐えてくれると信じるしかない。

大切なものを守るにはこの方法しかないの。』


心に決めてから、自分の決心が揺らがないうちに

両親に伝えることにした。



玲花

「今回だけ何も言わないで

私を信じて聞きいれてほしいの。」

玲花は家を出る為に両親を説得していた。


希菜歩

「でも…」

お母さんは始めから渋い顔をしたままだった。

お父さんは頬杖を付きながら話を聞いているだけ。


玲花

「今までも道を外したことはしてなかったでしょ。

これからもそうだから。」


流夜

「玲花の言いたいことは十分に分かった。

どうして今、相手が来ない?」


玲花

「それは…」

何とも言えずに目が少し泳ぎ、口ごもってしまった。


玲花は心の中で

『真実を言ったことで認めてはもらえない。

そうすれば…家から一人で出れないことになる。

望夢が他に証拠を持ってない確証もない。

だから、私が守らなきゃいけない、私が発端なんだから。』



流夜

「なぁ、決断させてみようか?

君が僕と20で結婚を決めたみたいに

玲花の真面目な性格から言っても大丈夫だと思うんだ。」

そう母と玲花に言った。


希菜歩

「あなたがそう言うなら、私は反対出来ないじゃない。

決定権は私には無いもの。

でも玲花…18で結婚決めちゃっていいの?」


玲花

「…私は大丈夫。

恋と愛に定義が無いみたいに

私はこれで一番いいと思うの。

自分の人生は自分で道を決めたいの。」


流夜

「玲花が決めた相手だから信じる。

認める代わりに、相手に近いうちに合わせてくれ。

場所はどこでも構わないから。」

玲花は軽く頷いて、自分の部屋に戻った。


玲花は話の中で

愛してる、好きなの…

そういう言葉が出てこなかった事に

両親は気が付かなかった。




玲花は部屋に入ると鍵を閉めた。

少しずつ荷物をケースに詰め始めたが

哀しい気持ちも悔しい気持ちも感じなくて

ただ、涙が流れるだけだった。


その涙を手の平で拭った時に

部屋をノックされて、玲花は立ち上がって鍵を開けた。


部屋の前にいたのはお母さんだった。

途中の荷造りを見てこう言った。


希菜歩

「これを話しておきたかったの。」


玲花

「さっき話してくれれば良かったのに…言いにくい話?」

急に真面目そうな、嬉しそうなだったのが不思議に思った。


「私達はお互い

結婚したくても中々言い出せなかったの。

そこに、玲花を妊娠して伝える勇気と背中を後押ししてくれたの。

玲花の決断力は私たちや自分にも与える事が出来るのね。」


この言葉を聞いた玲花は複雑だった。

今の自分はこんな立派な意味のある結婚とは…

ほど遠いからだった。


最後に希菜歩は玲花に言った。

「泣くほど嬉しいのね、目が潤んでる。」

そう言うと背を向けて階段を下りて行った。




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