piece2:愛
ユトと母親の会話です。
ねぇ母さん。
母さんはどうして父さんと結婚したの?
それはね、父さんを愛していたから。
でも、父さんは吸血鬼だよ?
恐くなかった?
ええ。大丈夫。
だって愛していたんだもの。
恐くなんてなかったわ。
満月の夜も恐くない?
恐くない。父さんはね、言ってくれたの。もしも他の吸血鬼が暴走しても、自分は君を守るって。
そうなんだ。
父さんは優しいもんね。
そうよ。
ユトは父さんが恐い?
恐くなんてないよ。
だって優しいもん。
吸血鬼だけど恐くない?
うん。父さんなら大丈夫。
それはね、ユトが父さんを愛しているからよ。
父さんが、大好きだから。
そっか。愛って凄いね。
そうね。ユトはまだ小さいけれど、大きくなれば誰かを愛せるようになるわ。
誰かを?誰かな?
誰かしら。
見つかったら父さんや母さんに教えてね。
うん。
さあ、もう寝なさい。
愛しているわ、ユト。
僕も。おやすみなさい母さん。
母さんは父さんを愛していた。
父さんも母さんを愛していた。
でも母さんは父さんに殺された。
父さんは言っていた。
愛していたから殺したんだよ。
他の誰かに殺されるくらいなら、父さんに殺された方が母さんも幸せだよ。
って。
僕には わからなかった。
不安になった。
僕も、自分の愛した誰かを殺すときがくるのかと。
まだ話がよくわからないかと思います…(汗)
これから連載頑張っていきます。