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出会い

「ゲームの参加ありがとうございます」

 頭の中に直接声が流れた。

「どこだよここ……」

 そこに広がっていた光景はまさにデジタルの世界で緑色のよくわからない文字がまわり にいっぱいありそれが随時変わっていた

「ここはゲームの世界です、今回ゲームについて説明さしていただくゲームサポーターの リンフィアと申します、今こちらから貴方の脳に直接話しかけていますので違和感があ るかと思いますがご了承ください」

「ああ、我慢できるレベルだ、さっさと説明を済ませてくれ」

 俺は沙耶に早く会いたいの一心だ

「わかりました。 早速説明に移らしていただきます、最初に黒い封書に書いてあった通 りこの世界では能力が重要になってきます。

 このゲームに参加すると能力は手にはいります、なのでいま貴方にも能力があります

 能力はその人の願望の強さによってレベルが分かれます、レベルは七から一でわかれて おり7はゲームマスターになります」

「俺はレベルいくつ?」

「レベル二になります」

 低い……俺はそんなんでゲームマスターに勝って沙耶を生き返らせることができるのだ ろうか……いや駄目だ……弱気になんかなっちゃ……

 俺はゲームマスターを倒して沙耶を生き返らせる……そのために来た







「その能力を使って他のプレイヤーを倒しGPを手に入れてください。ゲームマスターに 挑戦するには1,000,000GPが必要です。 GPはこの世界のお金そのものなのでGPがな いと食事もとれません」

「倒すとどのくらいのが手に入るんだよ」

「いい質問ですね。 一人倒すことによって得られるGPは人それぞれですがレベルが高 いほうがGPは高いですね」

「だからいくらか聞いてるんだよ!」

「レベル6を倒すと100,000GPでレベル1だと100GPといったところでしょうか」

「レベル6を10人も倒さないといけないのか……」

「ですがそれ以外でも町で月に一度開かれるイベントに参加して優勝したり、町の外れに いるモンスターとかを倒してでもGPは獲得できますよ」

 モンスター……どんなやつなんだろうか

「これで説明が終わりました。

 それではいよいよゲームに参戦していただきます、いってらっしゃいませ」

 リンフィアが最後に不吉な笑みを浮かべていたような気がしたがいまの俺は気にはなら なかった






「ここがゲームの世界か、現実と大差ないな……」

そこには見晴らしのいい草原が広がっていた

「それにしても俺の能力はどんなのなんだろうか……レベル2か……」

 そんなことを考えているとき後ろから空気を切るような音がした

「そこの君! 危ない」

 遠くから黒髪のいかにも可愛いらしい女の子がなにかを叫びながら走ってきた

 もの音がしたほうを向いてみるとナイフが飛んできていた

「!?」」

 俺はなにが起こったのかわからなかった振り向いたときにはもうそのナイフは地面に叩 き付けられていた

「間に合ったわね…」

「チッ、殺し損ねた…」

 ナイフを投げつけてきた奴はいつの間にかいなくなっていた

「逃げられたか……というかごめんなさいね

            

 巻き込んじゃって……私は日向ひゅうが りん、貴方は?」

「俺は柊 鏡也、さっきのはいったいなんだったんだ?」

 俺はまったく状況が把握できてない

「え? 殺し合いよ」

「こッ殺し合い!?」

「そうよ? 貴方このゲームがなんなのかわかってる?」

 俺はまったく理解できていなかったこのゲームがどんなゲームなのか……

(……なんなんだよこのゲーム)

「なんも知らないみたいね。このゲームは殺し合いをするゲームなのよ簡単に言うとね」

 俺は正直日向 凛という人物の言っている意味がよくわからなかった

「どうゆうことなんだ? 殺し合い?」

「貴方はなにか叶えたい願いがあるからここにきたんでしょ? それを叶えるためにはG Pが必要ということはゲームサポーターから聞いたわよね?」

「ああ」

「そのGPは他のプレイヤーを殺して手にいれるのよ?」

 殺すだと?

「殺されたやつはどうなるんだ?」

「もちろん死ぬに決まってるでしょう なんでも願いが叶うんですもの、それなりのリス クがあって当然だわ」

 負けたら死ぬ…

「拍子抜けした顔ね、貴方の能力はなに? それを使って自分を守ればいいじゃない」

(能力……でも俺はレベル2だ 勝てるわけがない……死んで俺は終わるのか?)

「ねぇどんな能力? って聞いてるんですけど」

「ああ、すまん……能力、それがなんなのかわからないんだ」

「わからない!? 貴方もしかしてルーキー?」

 彼女は驚いた顔でそう聞いてきた

「ああ、いまさっき来たんだ」

「そう、じゃあ仕方ないわね 少しだけ一緒に行動してあげるわ 協力したほうがGPも 早く貯まるしね」

 日向 凛が協力してくれると言ったとき少し安心した俺がそこにはいた、まだあってか ら少ししかたってないけど信用しても良さそうだ

「まずはどうしましょうか」

「どうしようかと言われても……俺はまだなんにもわからないから日向に任せるよ」

「日向なんて堅苦しい呼び方はやめてよ、これから協力する身じゃない、柊くん」

「ならなんて呼べばいいんだ、つかそうゆうなら俺のことも柊くんっうのはやめろよな」

 はっきりいってからかわれてるのかと思った

「そうね、私のことは凛でいいわよ?柊くん」

 また呼ばれた……柊くんなんかなれないな

「柊くんはやめろって……俺も鏡也でいいよ、凛」

 いきなり呼んでしまったが大丈夫だろうか?

「わかったわ鏡也、改めてこれからよろしくね」

「おう! つか今はどこに向かってるんだ?」

 適当に歩いてるだけなんだろうか?

「んーそうね……どこ向かってるんでしょうね?」

「ッおい! 目的地ないんかい!」

 思わずツッコミを入れてしまった……

「ふふっ、いいツッコミね! まぁ目的地はちゃんとあるわよ……」

「あるんかい!」

 またツッコミを入れてしまった……

「ふふっ、またいいツッコミね鏡也センスあるわね」

 なんか褒められた……でも喜んでいいのか?

「んで結局どこに向かってるんだ?」

 結構気になっていたので話を戻してみた

「最初の町マサラタウnじゃなくて! ホープタウンよ」

 マサラタウnってあの某人気モンスターゲームの最初の町じゃねーか!

「……」

「いま鏡也マサラタウnってあの某人気モンスターゲームの最初の町じゃねーか!って心 の中でツッコミいれたわよね?」

 なんでわかった? こいつエスパーか?

「……」

「図星ね!」

「ホープタウンってどんな町なんだ?」

 軽くスルーをして話題を変えてみた

「無視!? ま、まぁいいわホープタウン……それは希望の町よ!」

 こいつやるわね……と凛は心の中で思っていた

「そのまんまじゃねーか……」

 またツッコミをいれてしまった……

「ま、まぁそうね! まぁルーキーにとってはちょうどいいんじゃないかしら?」

「そうか……まぁ凛に任せるから」

 とりあえずいまは凛を信用して任せるしかないと思った

「任されてもね……あ、着いたわよポープタウン」

 そこはかなり人がいて賑わっていた

「すごい人だな……つかこんなにゲームに参加しているやついるのか?」

「まぁ初心者の町だしね……ルーキー狩りする奴らもいるから気をつけたほうがいいわよ? まぁ私がついてるから大丈夫だとは思うけどね」

 ルーキー狩り?なんだ初心者を狩るのか? 

「ルーキー狩り? 」

「その名の通りよ、初心者を狩るのよ」

 また物騒な……まぁそうゆうゲームだからしょうがないのかな……

「狩ってどうするんだ?」

「GPを獲得するに決まってるじゃない」

「でもレベルが低いやつはそんなにGPもらえないって……」

「ルーキーでもレベルが高いやつなんているわよ、レベルはその人に願いの強さで決めら れるんだから」

 そうなのか……でもどうやって技とかを出すんだろうか……

「まぁまず鏡也は能力を使えるようにする必要があるわね……」

「どうやるんだ?」

 能力が使えないとかバトル以前の問題だ……

「それはわからないわ……私のときは敵を殺したい! と思っていたら自然に使えるよう になってたわ」

 殺意が自然と能力を発揮させるのか?

「敵を殺したい……か」

 俺にできるのだろうか……でも能力が発揮しないと願いを叶えることができない……

「あ! そう言えばまだ凛の能力聞いてなかったよな?」

 俺が凛に話しかけたとき、凛の表情が険しくなっていた

「おい……どうし」

 たを言う前に凛に静かにするようなポーズをとられたので小声でもう一度話しをかけて みた

「おい……どうしたんだ?」

「黙って……誰かがこっちを見てるわ」

「え……」

 俺は状況が把握しきれていなかった

 誰かって敵かなにかか?

「敵なのか?」

 思い切って聞いてみた

「わからないわ……もしかしたら私の能力を拝見できるかもね」

 敵!?

 もし敵だとしたら危険な状況なはずだ……

 俺が能力を使えない今俺は足手まといになる……

「来るわ……」

 凛がそういった瞬間後ろの物陰からなにか黒い影が見えた

「くっ……」

 凛が振り向いた瞬間凜はその影になにかをされた

「大丈夫か凛!」

「大丈夫よ……それより私の後ろに隠れて」

 凛の後ろに隠れる!? やっぱ俺はなにもできないのか?……

「七色に輝く宝石よ……それぞれの力を今解き放て!」

 凛の周りの赤、青、緑、黄、茶、黒、白の七色の光輝く石が宙に舞っている

「これが凛の能力……」

「敵の姿が見えないわね……」

 凛が能力を出した途端相手の黒い影が見えなくなっていた

「逃げたのか?」

「たぶんそれはないわ、だって気配を感じるもの」

 気配?そんなものは俺には感じなかった

「ふふふっ……お前たちに俺の姿は見えぬよ」

 どこからか相手の声が聞こえる

「どこにいるのよ……」

 凛も相手が見えなく苦戦しているようだった

「ッ……」

 凛がまた攻撃を食らったようだ……

「大丈夫か!?」

「平気よ……こんくらい」

 それにしても見えるのは黒い影だけだ……

 ん?影……?そうか!

「凛ッ! 相手は影に隠れているんじゃないか?」

「影!?」

「そうだ! 毎回凛が攻撃されるときに黒い影が横切った感じになってまた消える……」

「やってみる価値はあるみたいね」

 凛がなにかするようだ……

 「光を宿りし白き宝石よ……いまその力を発揮しすべての闇を消し去れ!」

 凛がそういった途端白い宝石が光だし周りの影がすべて消えたその瞬間そこに人がいた 。

「そこねッ」

 凛がとっさに赤い宝石を使いその人にダメージを食らわせた

「ぐはッ……ふっ意外とやるな……小娘、今回は見逃してやろう」

 そういって謎の影に隠れていた男は消えた

「逃がしたか……それにしても影に隠れるなんて卑怯ね」

 でもそれを克服した凛もすごいと思った

「そうだよな……つか凛、その宝石は何なんだ?」

「これ?私の能力だけど……」

 それは知っている!

「いや……その能力の話なんだが」

「ああ、私の能力レインボーストーン、赤が炎で青が水、緑が風、黄色が電気、茶色が土 、黒が闇、白が光という一つずつ属性があるの

 色々組み合わせたりもできるわよ」

 すごい……組み合わせが無限のような能力だな

「すごいな……ちなみに凜はレベルはいくつなんだ?」

 そういえば聞いてなかった

「私? 私はレベル4だけど……」

「レベル4!?」

 俺は正直びっくりした……なんてやつだ……かなり強いじゃないか……

「私も鏡也のレベル聞いてなかったわね……

 でも自分の能力がわからないんじゃわからないか」

「俺か?俺はレベル2だよ」

「レベル2!? ていうかなんで知ってるの?」

「ゲームサポーターから聞いたんだ」

「へぇーそんなことも教えてくれるのね」

「? じゃあ凜はどうやって自分のレベルがわかったんだ?」

「私?私はレベルチェッカーを使ったのよ」

「レベルチェッカー?」

「そうよ、町に一つ置いてあるわ、有料なんだけどね、なんか変なボックスでね、そこで 能力を使うと自分のレベルが表示されるのよ」

 凜は俺が無料で聞いたことに対してちょっと不満のような顔をしていった

「へぇそんなものがあるのか……つかこれからどうするんだ?」

 いきなり敵に遭遇したわけでこの先なにするのか聞いてなかった


「そうねーとりあえず食料でも調達しましょうか」

 食料? 普通に買うのか?

「調達? 普通に買えばいいじゃないか」

「買う? 馬鹿じゃないの?GPはこのゲームでのお金、食料を買うのにだってGPはかかる のよ? 貴重なGPを無駄にはできないわ」

 でも買う以外になにがあるだろうか

「じゃあどうやって食料調達するんだよ」

「ん? そりゃもちろん狩る!」

 狩る!?

「……」

 俺はとてつもなく微妙な顔をしていた

「なによその顔」

「狩るってなにをだ?」

「もちろんモンスターよ、最初にゲームサポーターに教えてもらったでしょ!」

 ああそうだった……プレイヤーも倒す以外にもGPを稼ぐ方法があるとかなんかいってた な

「それにモンスターを倒すことでGPも手にはいり食料も手にはいる……まさに一石二鳥だ わ」

 そうだな……俺も戦闘にはなれておきたいし

 能力も開放したい……俺にとっても好都合か

「わかった行こう」

「じゃ着いてきなさい? どうせどこかわからないでしょ?」

 ……まぁそうだけど

「はいはい」

「はいは一回でいいって習わなかったかしら?」

 やっぱ言われたか……

 と変なやり取りをしながら歩いていると町外れというべきような場所についた

「なんだここ……ほんとに町外れっう感じだな」

 そこは崖のようなものがたくさんありかなり荒れていた……

「あんなにぎやかだった町の裏にこんな場所があったとはね……」

「まぁ町はずれでモンスターが住み付いてる場所だからね……まだこの町辺りじゃそんな に手ごわいやつはいないとは思うけど、たまにすごい強いのいるから気をつけてね」

 たまにすごい強いのって……危なくないか?

「まぁ俺も能力が開放できるようにがんばるよ……」

「まぁでっかいのにあったら私を呼びなさい」

 俺は改めて頼りになると改めて実感した瞬間、背後からものすごいでかい巨人が現れ

「でたわね……」

「こいつ強いのか!?」

 とりあえずでかいので聞いてみた

「そうでもないわよ、でかいけどね」

 凜はそういって七色の宝石を使っていとも簡単にその巨人を倒した

「やっぱ凛すごいな……」

 俺は改め凛をすごいと実感した

「そう? 鏡也も能力があればそのくらいできるわよ

「いや……俺には無理だ、凛だからだよ」

「なんでそんな弱気になってるのよ叶えたい願いがあるんでしょ?」

「うん……」

 なんで自分でも弱気になっているかわからなかった

「じゃあがんばりなさいよ」

「おう! ありがとな凛」

 俺は凛に勇気付けられた

「さてと、さっさと食材集めますか!」

「そうだな!能力なくても倒せるやつとかいる?」

 能力が使えない俺も少しは役に立てるかちょっと笑顔で言ってみた

「んー素手じゃちょっと無理があるわね」

 やっぱ能力じゃないと無理なのか……

「そうか……」

「でも! 大丈夫よ、これあげるわ」

「ん?」

 俺は凛からナイフみたいなものをもらった

「ナイフ……?だよな」

「そうよ、能力が低いレベル一の人やまだ能力が開放されてない人がある程度戦えるよう にと町で売ってるのよそれに魔法系の人は物理な攻撃ができないじゃない」

「なるほど……」

 結構ゲームの中は便利なんだなと俺は思った

「まぁサンキューこれでモンスターを狩ればいいんだな」

「そうよ、でもさっきみたいな巨人は無理よ」

 それはそうだ……だってナイフだし、刃渡りが15cmくらいだ

「じゃどんなやつが狩れるんだ?」

 まぁ小さいやつだろ……

「小さいやつよ」

 そのままの返事だった……

「そ、そうかたとえばだ!」

「たとえばかー……まぁとりあえず小さいやつよ」

 ……とりあえず小さいやつと言われた

「まぁとりあえず小さいやつなんだな! わかった」

 とりあえずわかったと言って俺は凛と別々に食材を探すことになったが俺が能力が使え なく大きいやつに出会ったら逃げるしか手がないためあんまり離れないように言われ

「とりあえず小さいやっと言われてもな……まずモンスターが見つからない」

 周りには断崖絶壁の崖や大きな岩ばっかだった

「こんなところに小さいやつはでるんだろうか……」

 そんなことを思いながら歩いていると後ろから石ころが転がるような音がしたので振り かえってみた

「……」

 そこには緑色で身長が80cmくらいの小柄な感じの鬼みたいな奴がいた

「なんだこいつ……」

 俺はいきなり出てきたのでびっくりしていただがたぶんそれは凜が言っていたモンスタ ーという奴だろう、手には変な棒っきれみたいなのを持っていた

「これはチャンスだ!」

 さっそく狩ろうとナイフを構えた瞬間その緑色の鬼が棒っ切れみたいので地面になにか を書き始めた

「……? なんだこいつ」

 なにかの魔法かと思ったが落書きかとも思ったので気にせず狩りにかかった

 俺がナイフを振り下ろした瞬間その緑色の鬼の姿はなかった

「ッ!? どこ行った……」

 俺が回りをキョロキョロ探していると後ろから急に頭に飛び蹴りをいれられた

「ぐっ……」

 いきなりのことでしかも後頭部への蹴りだったためかなりダメージを負ったけどそれを 気にせず俺はまたナイフを振り下ろした

 だがまたそこには緑色の鬼の姿はなかった

「すばしっこい奴だな……」

 また探していると後ろからなにかを地面に書くような音がしたので振りかえってみると 緑色の鬼がまた地面にさっきの途中を書いていた

「なにを書いているんだこいつ……」

 俺は様子をうかがいながらこっそりと近寄り一気に斬りにかかった

 なにかを斬った感覚はあっただがそれは緑色の鬼ではなかった

「石!?」

 俺が斬ったのは石だった

「またあいつ逃げたか!」

 斬ったあと体制を変えて後ろを向いた瞬間

「鏡也逃げて!」

 と凛が言った、言ったと同時にあの緑色の鬼が書いていたものが光だしその中から緑色 の大きな鬼がでてきた

「なんだこれ!?」

「その小さい緑色のやつはペアコンというモンスターよ」

 ペアコン? なんだその変な名前は

 凛はつづけて

「そいつの能力はあらゆるところに手に持っている棒で魔法陣を書いて親を呼び寄せるの よ」

 といった

 なんだその能力は……

「とりあえずどうすればいいんだ?」

 俺は魔法陣のすぐ横にいたため真横に緑色の大きな鬼がいる

「そうね……そのナイフが勝ち目はないわね……とりあえず逃げなさい!こいつは私がや るわ」

「わかった!」

 また俺は凛に頼るしかなかったそんなことを思いながら俺は全力でそこからにげた

 凛は俺が走り始めたと同時に能力である内の赤い宝石を使って敵を倒した

 その後凜は青い宝石を使って小さいほうの敵も倒した

「ふぅ……終わったわね」

「凜はやっぱすごいな」

「そうでもないわよでもよく攻撃に耐えたわね、結構レアなのよ?あのモンスター」

「そうなのか?」

 意外と驚いた、あんなモンスターがレアだとは思いもしなかった

「そうよ、だから結構GPも入ったわあなたにもはいってるはずよ」

「そうやってみるんだ?」

 GPの見方なんてゲームサポーターが教えてくれたか、俺は記憶をたどったが言ってい ない気がした

「ああ、鏡也はまだ持ってないのよね」

 持ってない……?なにがだ?

「なにをだ?」

「GPカウンターっうアイテムなんだけどそれを持ってるとその場で所持GPを確認でき るのよ」

 そんな便利なアイテムもあるのか……

「じゃあ持ってない俺はどう確認すればいいんだ?」

「バンクに行けばいいのよ」

 バンク……?銀行か?

「バンク?」

「銀行のことよ、ゲーム世界はほとんど現実世界と同じよ」

 ゲームにも銀行があるとは思いもしなかった

「銀行でどうするんだ?口座なんてもってないぞ?」

「あらかじめ口座は作ってあるのよ、鏡也がそれを持ってないだけ」

 あらかじめ作ってある?持ってないだけ?まったく凛の言っていることがわからなかっ た

「どうゆことなんだ?」

「まぁ簡単言えばバンクにいってあなたの情報を入力して指紋とか顔とかを一致させれば 口座をもらえるわ」

 そうなのか……さすがゲームの世界だ

「それでGPがたぶん今回レアモンスター倒したから結構入ってると思うからそれでGP カウンターを買いなさい」

 結構はいってる……?

「結構はいってるって口座もってないのにGPは溜まるのか?」

「当たり前よ」

 なんてゲームだ……結構便利なんだな

「じゃさっそく町に戻りますか!」

「食材はどうするんだ?」

 俺はまだ最初の巨人と緑色の鬼にした出会っていないこれだけでなんとかなるのだろう か「食材?そんなのあるわよ」

 凜は満面の笑みで前のほうを指さした

 そこには色々なモンスターが倒れていた

 たぶんそのモンスターは凛がすべて倒したのだろう

「うわ……さすがだな凛」

「こんなもん楽勝よ」

 でもかなりのモンスターが倒れていてさすがに運べる量ではなかった

「でもどうするんだ?この量……」

「それなら問題ないわ」

 問題ない? いやおおありだろ……確実に二人で運べるような量ではなかった

「問題ないだと?なんだ?RPGでよくあるようにリュックになんでもはいるみたいな感 じか?」

 俺は冗談交じりで言ってみた

「その通りよ!」

 凛は自信満々にそう言った、冗談で言ったはずのことが自信満々にその通りよと言われ たために俺は開いた口が塞がらなかった

「え……」

「なによその顔……」

「いや……まじなのか?」

「まじよ」

「まじなのか……でリュックはどこだ?」

「リュックじゃないわこれよ」

 凜はこれよといってなんか丸い輪がついた携帯電話みたいなのをだした

「なんだこれ」

「モンスターを携帯できる機械よ」

 また便利な……

「それはどう使うんだ?」

「ん?この先端の輪をモンスターに当てると……」

 凜が先端の輪をモンスターに当てた瞬間モンスターが輪の中に吸い込まれていった

 そしてその携帯の画面にモンスターの名前と所持数が表示された、画面の中に取り出し というのがあったため、その輪から自由自在にその場で、モンスターを出し入れできる ようだ

「すげぇなゲームの世界は」

「まぁこれも買えるからGP溜まったら買っておきなさい」

「ああそうするよ」

「じゃさっそく口座を作りにいきますか!」

「そうだな!」






「ここよ」

凛がそういって目の前の建物を指さした、そこには大きくBANKと書かれていた

「ここか……」

そういって俺と凛は建物の中に入った

「なんかいたって普通なんだな……」

中は現実世界の銀行とまったく変わらなく、ATMとかも普通にあった、唯一現実世界のと違うと言ったらカウンターにいる人の髪の色が緑や紫の人がいるってことくらいだ……でも流石、ゲームの世界だけあってそんな髪の色でも似合っていた「さて、どうすればいいんだ?」

手続きとやらはどうやるのか知らなかった

「カウンターでGPカードを発行したいのですがって言えば作れるわよ」

そう言われたので俺はカウンターに行って、凛に言われた通りGPカードを発行したのですかといってみた

「GPカードの発行ですね……少々お待ちください」

一分くらいまったところで戻って来た、そして紙をもらった

「ここに記入してください」

と言われたのでその紙に年齢や氏名などをさらっと書いてカウンターの人に返した

「柊 鏡也様ですね、少々お待ちください」

今度は二、三分掛かった

「こちらがGPカードになります、再発行はできませんのでお気をつけください」

再発行ができない……?これをなくしたらどうなるんだ?

「なくしてしまったらどうなるんですか?」

「GPをBANKで引き落としされる場合GPカードが必要になりますので、紛失されるとGPが引き落としできなくなるのと同時にBANKにGPを預けることもできなくなります」

なんだと……?引き落としができない……?

「ほかに質問等はございますか?」

「いや……」

黙っているとお次のお客様がいるので、と言って追い出されてしまった

「あら、結構早かったわね、どうしたの? そんな浮かない顔して」

「いや……凛、GPって手に入れたら勝手にこのカードの中にはいるんだよな?」

「そうよ?」

GPカードの紛失それはこのゲームでの死と同じようなものだった

「じゃあなくしたらもう終わりっうわけか……」

「まぁそうなるわね、このゲームにはGPカードを奪われた人なんて結構いるわよ?」

奪われる……そうか……その可能性もあるんだよな

「それでどうなったんだ?」

「もちろん終わりよ、このゲームから出ることもできなくなったわ」

「そうか……助かる道はないのか?」

「なくはないわ」

どうやら助かる道はあるようだ……

「なんだ?」

「他人のGPカードを盗むのよ」

え……、まぁ普通に考えればそうゆうことなのだろう

「GPカードはまったく便利なのか不便なのかわからないけど、カード一枚でGPの出し入れができるのよ」

なんつうカードだ、だからGPカード発行のときに暗証番号とかの設定がなかったのか……

「管理もありゃしねーな、GPに関しては」

「まぁ利口なひとは盗みに行くこともあるわよ」

これなら力がなくてもGPを貯められてるやつがいるわけか

「さ、さっさとGPカウンター買いにいくわよ急がないと」

周りはもう暗くなり始めてきていた

「あれ?七時!? もうこんな時間か……」

俺は時計を見た、ゲームの世界も現実の時間と同じ進み方だった

「そうよ!もうお店しまっちゃうわ……」

店? BANKはどうなんだ……?

「BANKは閉まらないのか?」

「BANKはなんでかわからないけどずっと営業してるわ」

ここは違うんだな……現実と

「何時に店って閉まるんだ?」

「八時よ、でも飲食店は十時くらいまでやってるわ」

飲食店は現実世界と結構同じ感じなんだな……なんだこのゲームめちゃくちゃじゃないか「着いた、ここよ……」

なんやかんや話していると着いたみたいだった、そこのはブリキのおもちゃの看板でホビーとかかれていた

「おもちゃ屋……?」

「そうよ」

そういって凜は店の中にはいっていた

「なんだおもちゃやというかなんか色々あるな……」

中はおもちゃというより、機械類がいっぱいあった

「まぁホビーということでやってるんだからいいんじゃない?」

まぁ凛の言う通り店主がよければいいのかな……

「おっちゃーん、GPカウンター一つ!」

凛がそう言ったので、そのほうを見ると六十台前半くらいのおっさんがすわって機械をいじくりまわしていた

「おう!GPカウンターな1000GPだ」

おっちゃんが機械を棚に置いてGPカウンターを取りに行った

「1000GP?そんなに持ってるのか?俺」

「もってるわよ、ペアコン倒したんだから」

と凛と話しているとおっさんが戻って来た

「ほい、GPカウンター」

と渡されたはいいがどう会計するのだろうか……

「会計ってどうやるんだ?」

小声で凛に聞いた

「GPカードを渡せば平気よ」

と言われたのでGPカードをおっさんに渡した、ゲーム世界ではGPカードをクレジットカードと同じようなものっぽい、変な機械にカードを入れて終わりだった

目当ての品も買えたことだし、店を俺たちは出た

「凛、買ったはいいけどどう使うんだ?」

GPカウンターの使い方を説明してくれなかった

「下のほうにカードを挿すところがあるんでしょ?そこに入れるのよ」

といわれたので下のほうにカードを挿してみた、そしたら画面に「NOW……LOADING」と表記されたので待ってみた

「ロード終わったわね」

凛がそう言ったので画面をみてみると153GPと表記されていた

「いま俺は153GP持ってるっうことか?」

「そうね……つかあんまりないのね」

そりゃまだ来てから1日目だからな……

「とりあえず食事にしましょ」

ああそのためにあんだけ苦労してモンスターを狩ったんだもんな……

「ああ、早く飯にしようぜ……」

飯……?つかモンスターを狩ったわいいけど、そのまま食うのか?

「どう食べるんだ……?」

「切って焼くのよ」

切って焼く……?

「切るのはわかるが焼く?」焼くって火使うよな

「焼くのよ! 私の能力を使えば楽よ」

ああ能力か……便利だな、火を起こさなくても火を使えるなんて……

「便利でしょ?」

「ああ、本当に便利だ」

俺の能力はなんなんだろうか……

「さて調理するわよ」

凛はそう言って刃渡りが二メートルくらいある刀で簡単にモンスターを切り裂いたその後能力の赤い石の力でさっとモンスターを焼いてしまった

「なんか豪快だな……」

「下手に手いれるより簡単に調理したほうがいいでしょ?」

まぁその通りだな

凛と俺はさっさと食事を済ませた

「意外とうまかった」

モンスターというとあんまりいいイメージはないだろう

だが意外とうまい……

「でしょ」

凛は満足したような顔で笑って言った……そんときの凛は可愛い思えた

「それよりこれからどうするんだ?」

飯食って…あとやることったら……睡眠くらいか……?

「どうしようかしら……寝る?」

いまは九時だ普段だとこれからだぜ!!みたいな時間だ「いまから寝て早めに起きて食事の材料を探しましょうか……」

「そうだな……でもどこで寝るんだ?」

ここは周りに崖しかないような場所だ当然宿なんかはない

「野宿よ」

まぁそうなるだろう……宿がないんだから必然的に野宿になる……

「そうだよな…でも危なくないか?」

ここはモンスターが出る場所だ……

「まぁ確かに……でも平気よ」

凛は能力の茶色の力を使って家みたいなものを作った「え……すごいな……本当に便利だな」

俺は改めて凛に感心した

「さて……寝るわよ」

そう言って凛は家に入っていった……後に続いて俺も入った

「適当に寝て、私はもう寝るから」

と言って寝たので俺もそこらへんにねっころがった……今日は色々あった気がする…凛に出会ってまだ一日しかたってないんだな

なんかこの1日は何週間にも感じた……、そんなことを思いながら俺は床についた……





「起きなさい!! さっさと食材を調達しにいくわよ」俺は凛の声で目が覚めた…「いま何時だ……?」

「六時よ」

六時!? なんっう時間だ…… 早すぎる……

「六時……寝る」

とりあえず寝ることを優先した……

「なにいってるのかしら……?」

凛は怒っているようだ……だが気にせず寝よう

「無視するのね……?」

「無視してないよ 怒ってるのか?」

「怒ってなんかないわよ? ほら笑ってるじゃない」自分では笑ってるようだが声は笑ってはなかった

「起きないと殺すわよ?」

そう言われたとき俺は背筋に寒気を感じた……、やばいいまの凛の言うことを聞かないと殺される……と直感した

「わかったよ……起きます」いまは素直に言うことを聞こう……

「素直で宜しい」

「んで……どうするんだ?」起きたはいいけどどうするんだろうか……

「モンスターを狩るのよ」

寝起きでいきなりモンスターを狩るのか……

「俺は寝起きだぞ?いきなりあんな奴らとやりあうのか?」

「朝ごはん食べたくないならいいわよ?」

確かに朝ごはんは食べたい……だが寝起きで足元もおぼつかない中でモンスターとやりあうのか……

「食べたくないの?」

凛はもう一度今度は強い口調で言ってきた

「食べたいです……」

なぜか俺は敬語になっていた

「じゃあ狩るしかないわよね」

「買うと言う手段はないのか?」

ごはんならわざわざ狩らなくとも買えば済むことだと思う

「買う?あなた153GPしかないのになにを買おうと言うのよ」

う……痛いところをつかれた たしかに俺は153GPしかない……これは狩るしか無さそうだった

「わかったよ……狩るか」

「そうと決まればさっそく行くわよ」

と言って凛は家を後にしたので俺も後に続いた

「朝っぱらなのにモンスターなんているのか?」

「いるわよ」

そうなのか……結構モンスターも活発なんだな……

「まぁ頑張るか……」

今日こそは俺も能力を解放したい

「いきなり発見」

凛がそう言ったのでそっちのほうを見ると巨大なカブトムシみたいなのがいた

「なんだ…こいつ」

「こいつはメガカブト堅いわよ」

そのままの名前だな

「堅いのか……行けるか?」余裕よっう顔でこっちを見てきた、その瞬間赤い石でメガカブトの顔目掛けて

炎を放った

一瞬にしてメガカブトは倒れた

「さて……次行くわよ」

「お、おう」

そして俺たちは八時くらいまで狩った

「だいぶ雑魚モンスターなら倒せるようになったじゃない」

俺も四、五体は倒せた

「ああ、だいぶな」

「じゃさっさと朝ごはんにしますか……」

「おう……つかもうヘトヘトだぜ」

二時間ほど動いただけでこんなに疲れるとは思わなかった、だいぶ体がなまっていた

「だめねぇー、こんなんでばてるなんて、こんなんじゃ対人ですぐ駄目になるわよ」

凛の言う通りだった……もう少し体力をつけなきゃな……

「つかさっさと飯にしようぜ…」

もう腹が減って死にそうだった

「それもそうね……」

と言うことで俺らは飯にすることにした



「ふぅ……腹一杯だぜやっぱモンスターの肉は旨いな」

味は相変わらずだった……今回はメガカブトとという昆虫もいたが甲羅等を除くと意外といける味だった

「さてごはんも食べたし、今日はどうする?」

「俺はまだ来てまもないから……出来れば町を案内してほしいかな」

まだホープタウンのことはなにも知らなかった

「そうね……案内しましょうか」

「そうしてもらえるとありがたいな」

「わかったわ、じゃさっそく行きましょうか」

と言うことで凛に町を案内してもらうことになった、町にはBANKやGPカウンターを買ったホビーのおっちゃんの店や飲食店などがいっぱいあり九時だと言うのに人が結構いて賑わっていた、店なども早くから開いていて人が結構出入りしていた

「朝早いのに賑わってるな」「まぁそりゃそうね……昼まで寝たりしてると襲われるわよ?」

まぁそれもそうだな……これは常に警戒しないといけないようだな……

そんなことを思いながら歩いていると不思議な貼り紙を見つけた「今月はあっちむいてほい! 優勝賞品はダイアモンドダガーと5000GP」と書いてあった

「なんなんだ?この貼り紙」凛に聞いてみた

「ああ、これは月に一度の月例大会よ」

月例大会……?ああ、ゲームサポーターがそんなことを言ってた気がする

「今月はあっちむいてほいらしいわね……今日だし参加してみる?」

今日は七月三十一日……毎月、月の終わりにやるらしい……

「暇だし、参加するか……」時間は十二時からやるらしい

「手続きを済ませましょうか」

手続きがあるのか……まぁそうだろうな

「そうしようぜ」

ということで俺らは月例大会のあっちむいてほいに参加することになった



「さぁ!毎月恒例の月例大会!今月はあっちむいてほいです!」

ナレーターの声で月例大会が始まった

みんな一斉にあっちむいてほいを始めた

あっちむいてほい……能力とかはまったく関係ない、ただの運で勝敗が決まる

俺は順調に勝ち進んでいった……凛は途中で負けたらしく違うところに移動していた

俺は堂々決勝にまで進んだ、能力はなくとも運はあったらしい

「さぁ!決勝です 今回生き残ったのはまだこのゲームに来て間もないルーキー 柊 鏡也! もう1人は謎の美少女! 湊 楓!」

とナレーターに紹介された「さぁ、遂に決勝! ルーキーが勝つか? 美少女が勝つか?」

ナレーターの声をスタートに俺らはあっちむいてほいを始めた

「おお!勝ったのはまだ来て間もないルーキー!柊 鏡也!」

一斉に歓声が沸いた

「俺は勝ったのか……」

「さて優勝賞品はダイアモンドダガーと3000GPになります」

俺は優勝賞品を貰った

凛が近くに寄ってきた

「おめでとう、鏡也 あなた運だけはあるのね」

運だけはって……

「一言多いぞー」

「ごめん、ごめん、おめでとう!」

「ありがとう」

それにしてもダイアモンドダガー……強いのか?

「ダイアモンドダガーか……」

「なによ?かなりレア武器よ?」

「そうなのか……?」

「そうよ! ダイアモンドを刃に使われていてなんでも切れると言われているのよ?まぁ能力で作られた武器に勝てるかはわからないけど……」

いくら強い武器でも能力には勝てないか……

「そうなのか……」

「そんないいダガーを手に入れたんだわ、私のダガー返してくれない?」

「そうだったな、すまん、ありがとう」

「それで能力が解放されてなくても少しは強いモンスター勝てるでしょ?」

「そうだな……」

他愛のない話をしながら町を歩いているといきなり話をかけられた

「おい!そこの坊主」

「坊主?俺か?」

黒い服に身をまとった黒髪短髪の男が声をかけてきた

「お前しかいないだろ?」

いきなり喧嘩を売った口調だな……

「なんだ?」

「ダイアモンドダガーをよこせ」

「なんだと!?」

そう言った瞬間そいつが消えた……

凛が変な声をだした

「ダイアモンドダガーを渡さないとこいつを殺す」

凛が人質に取られた

「凛ッ!!」

「大丈夫……ダイアモンドダガーは渡しちゃだめよ」凛が必死にそう言った

「ほう……こんな状況でよく言えたもんだ」

たしかに凛が人質に取られた今、この状況はまずい

「おい……凛を離せ」

俺はキレそうだった

「さっさとダイアモンドダガーを渡しな、そしたら解放してやるよ」

「ざけんな……」

「あ?もう一回言ってみろ」「ふざけんなってんだよ!!」その瞬間、俺の体から湯気が出るよな熱さになった

「鏡也!?」

「……殺す……お前を殺す」俺はそういって凛を人質に取っている奴に突っ込んで行った

「ふっなめられたもんだな」そういって奴は俺を軽く避けた

「なに……!?」

次はもっと早く……

俺はそう思いながらまた突っ込んで行った

「何度やっても……」

同じだ、と奴がそう言う前に俺は奴を一発殴った

「なんだ……早くなってやがる」

「黙れ……さっさと凛を離せ」

「お前がダイアモンドダガーを……ッ」

また奴が言い終わるまでに一発殴った、そのまま俺は凛を奪い取った

「やるじゃねぇか坊主……俺はクロお前は」

「お前に名乗る名前はない……ッ」

「そうかいそうかい、まぁ今回は許してやるよだが必ずダイアモンドダガーは頂く」

そう言って奴はどこかに消えた……

「凛……大丈夫だったか?」あれ……目の前が霞んで見える……

俺はそのまま意識を失った






「鏡也……!」

俺は凛の声で目覚めた……「凛……大丈夫だったか?」俺は凛の心配で自分の心配をする暇はなかった

「私は大丈夫よ……鏡也は?」

「俺も大丈夫だつかどのくらい寝てたんだ?」

もう周りは明るくなっていた

「丸一晩寝ていたわ」

かなり寝ていたようだ…

「つか鏡也、能力を解放できたんじゃない?」

凛は疲れたのか壁に腰を掛けながらそう言った

「そうかな……俺でもよくわからないんだ」

俺は凛が捕まって苦しそうにしていたから助けたいと思った、そしたら全身の血が沸騰するように熱くなった……

そんなことを思っていたら凛が

「なんか変わったところはないの?」

と話を掛けてきた

「今は特にないかな……」

今の俺はさっきまでの俺とは違って能力が使えないときの俺と同じだった

「そっか……てっきり能力が解放したのかと思ったんだけどな」

と凛が残念そうな顔で言った

「ごめんな……」

「鏡矢が謝るようなことじゃないわよ!」

「そうか?凛に迷惑かけてばっかな気がするんだが……」

悪いという気持ちでいっぱいだった

「まぁそれはそうね」

え……俺はてっきり『そんなことはないわ』的なことをいうと思っていたのだがまさかこんな返事が帰ってくるとは思いもしなかったため唖然としていた

「そんな顔してどうしたのよ」

俺がそんなことを思っていたとき表情にでていたのか凛がそんなことを言ってきた

「いいや、なんでもないよ」

「そう?迷惑かけてるんだから早く能力解放しなさいよ!!」

またズバッと言いやがった……まぁ確かに迷惑はかけているかもしれない……いやかけている……まぁ俺が能力を解放する以外に迷惑をかけないようにするすべはないのだが……「まぁがんばるよ! なるべく凛に迷惑かけないようにな」

「なるべくじゃないでしょ!なるべくじゃ…………まぁ応援しているわよ」

最後は笑顔でそういった、これも凛なりの気遣いとかなのかなと俺は思った

「おう!応援サンキュー」

「ど、どういたしまして」

凛が照れている新鮮だな……



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