序章 0-3.第三種接近遭遇
休止状態から復帰させ戦闘に移る。
ダメージはなくてもあまり当たっていると衝撃で故障し動かなくなりかねない。
まずは後方にいるマジックユーザー達を黙らせる、物理的に。
脚部スラスターをふかしてホバーリングし、一気に加速。
接近してくるファイターの横をすり抜け距離を詰めた。
あまりのスピードに敵対するマジックユーザー達は激しく動揺した。
さすがにゲームの中とはいえレールガンをぶっ放して肉片に変えてしまうのも寝覚めが悪い。
これまで牽制にしか使えなかった小口径(とは言っても対人だと大口径だけど)のバルカンにするか、加熱してない状態のヒートソードで叩くか、悩ましい。
とりあえずバルカンをマジックユーザー達の正面2m位の地面に打ち込んでみる、衝撃とはじけ飛んだ地面で気絶してくれないだろうか。
ダダダダ
ダダダダ
ダダダダ
地面にかなりの大きさのクレーターが出来た、ヒィィまじか。
バルカン程度であの威力か、使うの怖い。
そばにいた衝撃で飛ばされなんとかマジックユーザー達は倒れるなりして沈黙させた。
大分恐慌状態に陥ってるみたいだから、こいつらはしばらく後回し。
すれ違ったファイターたちが戻って来始めたが、こちらの攻撃の威力にこっちも沈黙することとなった。
どうしよう?
加熱していないとはいえヒートソードで一凪したら、頭と体がさよならしそうだ。
当たらない距離の内に牽制としてヒートソードの横に大きく一振りし様子を見る。
先頭付近にいた数名が目の間を通り過ぎたヒートソードの恐怖のあまりに膝をついた。
その後ろの奴らも接近スピードが明らかに落ちブルつてるようだ。
相手がブルっている今のうちに降伏勧告でもしておこうか。
『あーあー テステス
本日は晴天なり
よし… 君たち、戦闘は止めてくれないかな?』
相手がビクッとしたのが見て取れたのでちゃんと聞こえているらしい。
ファイター達の中で相談を始めたのでNPCでもなさそうだ、良かった。
待つことしばし…
『リーダーは前に出てきてくれるかな?』
ファイターの一人が押し出されるように出てきたが、腰が引けてる引けてる。
「暫定リーダーのディスプっす」