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19 わがまま


 お城を出て、シクレさんのお店へ。


 中で待っていたのは、プリナさんのご家族。


 涙の御対面をしている方々から離れて、


 アランさんたちと今後の相談。



「プリナの進む道は、プリナ自身が選択するでしょう」


 うむ、なんか今日のユイさんは、高貴さマシマシっていうかめっちゃイケてますね。


 きっと成長したら、ツァイシャ女王様のようなイケてる女性になることでしょう。



「少々心配だったが、プリナさんなら大丈夫であろう」


 うむ、私も同感ですよ、リリシアさん。


 初めて会った時の覇気の無い様子は、もう微塵も感じられません。


 って、もしかして心配してたのはそっちじゃ無くて、五人目奥さま問題の方ですか。


 そればっかりは、アランさん次第ですって。



「まさか我が家にユイさまがお見えになるなんて」


 いえいえシクレさん、


 私と知り合っちゃった以上は、こんなもんじゃ無いですよ。


 エルシニア王国の元お姫さまとか、


 ニルシェ王国のあんまり継承権が高くないお姫さまとか、


 めっちゃプリチーな妖精さんとか、


 盛りだくさんで訪れるかも、ですよ。



「まあ、モノカさんたら」


 まあ、乞うご期待ってことで。




 ご家族とのお話し合いが終わったプリナさんが、私たちのところへ。


「わがままを言っても良いでしょうか、ユイメイア」


「嫌です」


「……」


「今の私はアランの妻にして冒険者のユイ」

「ユイメイアなんて人は知りません」


「相変わらずわがままね」


「どこかの頑固なメイドさんに鍛えられましたから」


「私も連れてって、ユイ」


「アラン邸筆頭メイドのメリルさんは、とても厳しい方です」

「それと、わがままなんて言う悪い娘は、アランの妻四人全員からお仕置きされますよ」


「これからよろしくお願いします、アランさん、リリシアさん、モノカさん、ユイ」


「えーと、本宅の方は結構いっぱいいっぱいなんで、しばらくはユイと相部屋になるけど」


「喜んでっ」



 うむ、チームアラン、流石の結束力ですな。


 でもまあ、プリナさんはユイさんと同い歳なんで、


 今すぐあの『モンスター』とどうこうなっちゃうってことはないでしょ。



 それでは、さらば、チームアラン。



「あれ、モノカさんは?」


 私はほれ、まだ連休が残ってるんで、


 のんびりアルセリア観光でもしてから帰りますよ。



「では、おすすめスポット、たっぷりとご案内させていただきますね」


 ありがとうございます、シクレさん。


 でも、せっかくの夫婦水入らずにお邪魔するほど野暮じゃないですよ。



「もう、モノカさんたら」



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