表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻り勇者は二度目の人生を穏やかに暮らしたい ~殺されたら過去に戻ったので、今度こそ失敗しない勇者の冒険~  作者: 白い彗星
死に戻り勇者、軌跡を辿る

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/262

昨夜はお楽しみでしたね



 ……翌朝。あの後結局朝まで魔物などの外敵は現れず、朝日が登るのを眺めていた。リリーもシャリーディアも、ぐっすり眠れたようだ。


 ゲルドとミランシェは、互いにスッキリしたようだったが、少し眠そうだ。理由は聞かない。ただ、昨夜はお楽しみでしたねとだけ思っておく。



「ロア兄ちゃん、ゲルドおじちゃんおはよー。見張りお疲れ様!」


「あー、おはようリリー」



 朝から、天使のような笑顔を向けられる。(すさ)んだ心が、きれいに洗われていくようだ。


 リリーには、ゲルドたちの事情を知られないようにしなければな。この純粋な子を、守らねば。


 それぞれ挨拶を交わし、朝飯へ。野宿続きになると、非常食や以前立ち寄った人里でもらった食料が役立つが、自然に成っているもので食べられるものがあれば、それも食べる。



「あの、ゲルドさん……」



 朝飯を食べ終わり、出発の準備を進めていく中、シャリーディアがゲルドに声をかけているのが見えた。


 気づかれないように、会話の内容が聞こえる範囲まで近づく。



「なんだよ?」


「その……あまり、個人の事情に口出しはしたくはないのですが。いくらなんでも、その……ミランシェさんと、その、少しは自重してください」



 顔を赤らめ、彼女が話す内容は……ゲルドと、ミランシェのアレ事情のことだった。


 シャリーディアは、知っていたのか……しかも、その口振りから、昨日今日知ったわけでもなさそうだ。ただ、このタイミングで切り出したってことは、昨夜のがよっぽどすごかったからだろう。



「なんだ、聞いてたのかよ」


「聞いてたのかよ、じゃありません! あんな……! ……リリーちゃんは、なにも知りませんよ。でも、ロアさんとドーマスさんにはバレてると思いますよ!?」



 はい、バレてます。昨夜聞いてました。


 一応ゲルドも、リリーに聞かれないようには配慮しているのだろうか……いや、どうだろう。というか、リリーがこっそり起きてたら終わりだし。



「そう言われてもなぁ。旅に出てから、娯楽がねぇんだ。だから、わかるだろ?」


「わかりません! どうして娯楽がないだけでそういうことに結びつけるんですか!」



 ゲルドは、王都では女好きで有名だった。女好きと有名なのに、なぜか抱かれる女が後を絶たないほど。


 しかも、そういうことをもっとも嫌ってそうなミランシェが……ゲルドと、そういう関係になるとは。わからないものだ。



「どうしてったって、そりゃこんななにもない所で出来ることなんざ限られてくるだろ。一度経験すればわかるさ」


「なっ……」


「なんなら、今晩あたり……どうよ?」



 ! ゲルドの奴……シャリーディアを、よりによってこんなタイミングで、誘いやがった!?


 シャリーディアは、絶世の美女だ。だが、あまりに美女過ぎて、逆に男が寄ってこない。そういう行為どころかお誘いも、経験がないはずだ。


 こうなったら、俺が止めに入って……



「……嫌に決まってるじゃないですか」



 ……あれ。わりとあっさり……顔を赤らめることすらなく、誘いを断ったな。



「ははは、即答か。いいねぇ、見た目だけでなく中身も一級品ときた。どうよ、本格的に俺のものにならねぇか?」


「……」


「もしお前が俺の女になってくれるなら、今後は女遊びからはきっぱり足を洗ってもいい! どうよ?」



 女好きのゲルドが、女遊びをやめると……それほどまでに、シャリーディアは魅力的だ。


 だが、その文句で落ちる女性なんているのだろうか……いや、いるだろうな。でも、何事にも例外はある。ましてや、相手はシャリーディアだ。



「……何様のつもりですか。そんなもの、うなずくわけないでしょう」


「なんだよ。それとも、一晩の関係のがお好みか? 俺はそっちでもいいが」


「あなたとそのような関係になるつもりは、ありません」



 シャリーディアにここまで食い下がる男も、ゲルドが初めてなんだろうな。俺があんな対応されたら折れてしまうが、ゲルドは折れないな……いや、俺はしないけどあんな迫り方。


 シャリーディアの態度は変わらない。



「……まさかとは思うが。意中の男がいるとか、言わねえよな」


「……あなたには、関係のない話です。それより、もう準備が終わりそうです。みんなのところに戻らないと」



 意中の相手……その言葉を聞いた途端、シャリーディアの反応が変わったように感じたのは、気のせいだろうか。会話を切り上げ、ゲルドに背を向ける。こっちに戻ってくる。


 俺は、聞いていたのがバレないように……先に、戻った。

ここまで読んで下さり、ありがとうございます!

もし面白い、続きが見たいと感じてもらえたなら、下の評価やブックマークを貰えるとテンション上がります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ