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第1話
私は中学三年のどこでも居る女子生徒。運動神経も背も平凡な私。
だけど、少し人とは違う。それの所為で嫌な目には何度もあったけど、それでも今はそれなりに受け入れながら生きている。
「ねえ、アタシたちっていつから一緒に居たっけ?」
誰も居ない教室でそっと自分の中に居る人物に話しかけた。
『さあな、もう忘れたよ。かなり昔っからだしな』
「そうだね。最初からだったのかな……?」
『何がだ?』
それには、アタシは答えなかった。だって、言わなくても分かってほしかったんだもん。
最初からずっと一緒に居たんだって事を……。
「これからもずっと一緒なのかな?」
『多分な』
素っ気なく答えてくれる君が好き。だけど、やっぱり嫌いかな?
君はどうなんだろうね? アタシの事をどう思ってるんだろうね。
聞きたくはないな。聞いてしまったらなんか気まずくなりそうだもん。
『何考えてんだ?』
「別に」
クスクス笑いながら放課後の教室を後にした。
それを見ていた人なんかいるとも思わずに……。




