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国家秘密組織と特待生  作者: ryuu
後章 共生学園『魔法競技ランク戦大会』――――魔法騒動テロ組織襲撃事件
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オペ

 緊急オペが開始された。

 手術室前には多くの国家関係者らが集いその中にはアリスの姿もある。

 アリスは緊張した面持ちで手術灯ランプが消灯するのを待った。

 大会は朝にもう始まる。

 そう、あれからというもの数時間が立ち、現在は夜中の2時近く。

 一体いつになったら彼に龍の力を取り入れる作業が終わるのか。

 最初の取り入れ作業の時もかなりの時間を有したことはアリスの記憶にもまだ残っていた。

 今回は龍一体なのでさほど時間はかからないと思っていたのだが――

「い、いつになったら終わる? アリスさん」

 雪菜が我慢できなくなり気弱な声でアリスに聞いてきた。

 アリスはその問いに対してなんにも答えることはできない。

 励ましを入れたとしても気休め程度だろうし、自分の感情も今は不安定だった。

 その言葉はまるで自分言い聞かせるが得なようになってしまう恐れ。

「‥‥‥‥アリスさん?」

「ユキナ、ボスも同じ気持ちです。もう少し辛抱しましょう」

 傍らにいたエリスが雪菜に気遣いの言葉をかけた。

 彼女ももちろん心配をしてるはずなのだが、後輩である理由で先輩の威厳をもつようにして雪菜を気遣った言葉をかけた。

 アリスは不甲斐なく下唇を噛み締めた。

 ボスである自分が何も声をかけられない情けなさ。

「いつになったら彼の結果を見られる? 我らの最高傑作兵器を」

 ひとりの男がそう愚痴るように吐き捨てた。

 厳格な表情をした鼻筋に大きなほくろをつけた60すぎの爺。

 日本の財務管理長官、九三くぞう武臣たけおみという名だったことをアリスは思い出した。

 周りの半数の目が武臣に憤慨した眼差しを向け、半数は同意の眼差しで「まったくですなぁ」とほざいている。

 その光景で明らかになる考え方の違い。

 彼を兵器としてみていない者たちと兵器としてとことん利用し金や政治に利用する人体兵器おもちゃとしか考えてない者たちという構図。

 彼を兵器としてみない連中は防衛省関連や国土交通省や内閣府や人事院などの人員たちが主。彼を平気としか見ている連中は経済や財政、環境などそういう関連団体の政府省庁が主な人員だった。

「気にするでない」

 源蔵正一、この世界を統治する長たる、彼がアリスの方に手を載せ一言。

 アリスは彼を睨みつけた。

 なぜなら、彼がしっかりと周りに優の在り方を提言していればこのような構図ができたりはしないのだ。

 兵器として見てる連中は彼を平気で殺伐とした戦場に送り込もうと日々模索している上に、更なる彼の軍事利用を目論んでもいる噂があった。

 異世界への密入国及び潜入調査という危険な仕事を――

「おわった」

 誰かが一言漏らし全員が手術灯を見た。

 ランプが消灯し、扉が開く。

 源蔵正一がなかから出てきた薬膳に歩み寄った。

「彼は?」

「成功しましたぁ、キヒヒ。すごいですよぉ。まさに無敵超人。呪いも力に変換する兵器」

 薬膳の言い方にアリスが牙をむくように鋭い視線を浴びせた。

「そう怖い顔をなさらないでほしいですねぇ、キヒヒ。彼は数時間は安静に寝かして大会が始まる頃には復帰できますよォ。その時に彼の顔を伺ってくださいなぁ。今は彼に会うことを面会禁止とさせていただきますよぉ」

「な、なんで! お兄ちゃんに会わせてよ!」

「君は理解していないねぇ。今の彼はすごく危険な龍を取り入れたんだよぉ。それが他者にどのような力の余波で影響を与えるかわからないぃ、成功はしたけどまだ体に完全に浸透はしてはいないからねぇ」

 彼女の説明を聞いたその場にいる半数の者たちが沈黙をした。

 それは彼を兵器としてみていないものたち、

 兵器として見てるものたちは――

「すごいぞ。彼は我が国家に大きな力となるまさに天使だ!」

「いやぁ、あくまだろ!」

「たしかにぃあはは!」

 数多くの政治家たちのうるさく耳障りな言語がアリスは耳を腐らされるという思いだった。

「クソッタレな政治家どもが」

 小さな声で吐き捨てたままアリスは薬膳の後ろにいる男に向き直った。

 伊豪政宗。能力調査官庁の彼に目を向け本当かどうかという視線を送る。

「彼女の言うとおりだ。カオスドラゴンは闇と光、相反する属性を有する危険な能力を持ったドラゴンだ。呪いをものともせず自然治癒を行う一方でその治癒を過去の傷を呼び起こすような技に変えることもできた危険なドラゴン。今彼にはその因子が注入された。よって、放射能余波はすざまじい。この余波はいま他人が喰らえば気分を害する。しばらくは彼を隔離せねばならん。理解してくれ」

「わかりました」

 アリスの承諾を見てから源蔵は終わりを見て解散をかけた。

 そして、皆が解散した。

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