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国家秘密組織と特待生  作者: ryuu
後章 共生学園『魔法競技ランク戦大会』――――魔法騒動テロ組織襲撃事件
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A戦第1試合 予選 リーア・メルティシアVS宇佐鳶友美 後編

閃光、爆発それら一体において観客は被害を受けないようにスタジアムはドーム状の透明な防壁がかかっている。

ドームの中で充満する煙のせいで観客たちには何が起こってるのかわからない。 

 全く見えない状況が続く。


『ええ、ただ今会場が煙で視界が阻まれてる状況となっておりますので少々お待ちください』

 実況者兼審判は周りの騒々しさをかき消すように告げた。

 スタジアムは今どうなったのかわからない状況だ。

 突然のまばゆい閃光が会場を包み込んで煙が舞い込み会場全体が見えなくなった。

 観客には例の爆発の被害は受けなかった。

 例の魔防性特殊ガラスによって爆風の衝撃を防いでくれたのだ。

 会場の観客たちは静まり返り霧が晴れてくるのを静かに待った。

 しばらくすると二つの人影が見えた。


『おっと、これはどちらだぁあ!!』


 審判は実況者に切り替わってスタジアムの状況を大きく告げた。

 黒い人影はじょじょにその正体を明るみにした。


『これは!? 両者はまだ立っています! 戦闘可能です!』


 リーアと友美は互いに衣服をぼろくしながらもまだ武器を構えたっていた。

 両者は距離を置いて注視してるというよりも次の一手を鋭く与えるのに相手の隙を待ってるようだ。


 共に限界は近い。隙が出るのはすぐだろう。

 耐久戦だ。


「なるほど、特部とはこれほどに‥‥」


「‥‥あなた‥‥‥‥今なんて‥‥言ったん‥‥‥‥ですか」


 友美は彼女の聞いた言葉に動揺をおこす。

 ごく一部の人物しらない友美の秘密を彼女が知ってるようなセリフを吐いた。

 動揺せずにいられない。

「まさか‥‥テロ組織の‥‥」

 友美は魔力を大技でほぼ出尽くしていた。

 次の攻撃を仕掛けるとすれば、物理攻撃しかない。

「だとしたら‥‥」

 リーアも決して無傷ではない。

 焼けただれた足をかばうようにして武器を構える。

 その刀身に魔力が渡ったことを見て友美は悔しげに奥歯を噛み締める。

(まだ‥‥魔力を有してるなんて‥‥)

 彼女は明らかに普通の学生の域を超えた強さを秘めてる。

 このまま彼女を勝たせるわけにも行かない。

 けど――

(‥‥‥‥武器がうまく握れない)

 指の骨が折られてもはや武器を持ってるのが痛くて離したいほどだが根性でどうにか持ち構える友美。

 互いに気を引き締めた時―――


「「っ!!」」


 互いが気を抜いた。

 今とばかりに両者が動いたタイミングは同時だ。


「いぁ!」


「くっ!」


 友美の武器が先にリーアの喉元を捉えたかに思われた。

 リーアは魔力の残りを防壁に転移させその攻撃を弾いた。

 懐へ斬り込むタイミング。


「しまっ――――」


 友美の胴体を切り裂いた。

 そのまま友美はノックダウン。

 リーアはすぐに膝をつく。

 加えて友美は意識を失っていた。


『友美選手! 戦闘不能! リーア選手の勝利!』


 会場が盛り上がりA戦の予選第1試合は終了となった。

 友美は医療班に運ばれてリーアも医療班に運ばれる形で本当に終了を告げた。


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