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国家秘密組織と特待生  作者: ryuu
後章 共生学園『魔法競技ランク戦大会』――――魔法騒動テロ組織襲撃事件
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『魔法競技ランク戦大会』の裏事情 後編

 優は黙考する。

 本当にその発表通り大会を開催して大丈夫なのか。

 まるで、それは奴らの思惑通りことを運ばれてる。

 一つでも意に背く行為をすることもを行おうとすればそれはそれでピンチになるのはわかってる。

 けれど、思惑に乗っかるのは避けるべきだろう。

「‥‥本気ですか? 本気でマジックオフィシャルを会場にしてしまう気か? あそこの地下にはこの世界の根幹とも言われる魔力の供給機がある。もし、あれが壊れるようなことがあれば世界にひとつの亀裂が生じるぞ」

「龍牙さん、しかしそれを理解していてもこれ以上の被害を出すわけにはいきません。これは決定事項なんですよ。変更しようがないことです」

 悔しそうに林道は唇を引き結ぶ。

「龍牙さん、どうでしょうか? 彼の頼みを引き受けてください。彼も勇気を振り絞った決断です」

 九条美代、彼女がわざわざ呼びつけた理由。

 そうか。

(こんなことになったからこそ、緊急の呼び出しだったわけか)

 こうなってくると優も早いうちにメンバーを決め、大会に向けた準備が必要となってくる。

 行動規制もかかり、うまく動けない事態は手痛い。

 優は予告声明文からあることに感づき始めていた。

「その頼みは断る気はない。犯人の抹殺はどうせ上から俺へ指示が回るのはわかってる。しかし、問題がある」

「頼みを断る気がないのに問題があるのですか?」

「ああ、俺の行動に規制がかかる。大まかに動けない分、いざ何か起こったときに選手として出場してる以上、戦闘中であれば対処がすぐにできないだろう。まして、犯人探しも細かに調査はできない」

「なるほど‥‥」

 林道が顎に手を置き渋る表情を浮かべた。

「あと、もう一つ。今回そいつらはおおよそ内部に構成員を送り込んでる。内部から事を起こす気だろう」

「な、内部にいるというんですか!?」

「またなのね‥‥」

 衝撃を受ける林道とがっくりと肩を落とす九条。

 九条に至っては1年前にあった『シートコール』騒動を知ってるので又してもテロと密接なる学園気落ちしている。

「ああ。なんでこの学園がこうもテロの要因となるのかは未だ不明だが今回もまたテロ行為を行おうとするやからがこの学園内にいるのは確かなことだ。だから、俺も大会に強制的に参加に加えメンバーを作らんといけない上で慎重さに動かなければならない。その上で行動範囲も浅いことになる。それを理解してるのであれば外部からの選手は控えるべきだ」

「ですが、もう申請は通ってますし施設管理者は断固として首を縦には振りません」

「なら、規定を儲けろ」

「規定ですか?」

「そう、今回大会において外部からの選手の数に性別、それから身長や過去の経歴書を提出させたりなど」

「それは心配ないですよ。こちらをご覧ください」

 九条美代がこの言葉を聞いて書類の束を机の上に広げた。

「これは?」

「今回の外部選手の投票書です。しっかりと経歴や過去の出生書を添えた書類です」

 かなりの厚さの書類に優は冷や汗を垂らし、束を一枚めくってみる。

「性別に規制はかけてるんだな」

「はい、我が校は『まだ女子高』です。ですから、参加できる選手はあくまで『女子』のみとさせていただいてますよ。身長や種族は問いませんが年齢は15~18歳までとさせていただいてます」

「大会委員会でもしっかりとこの申請書をみて審査したメンバーのみをこの書類に加えています。ですので問題はないかと」

 林道も後に続けて応えた。

「なるほど、ならばとやかくいわん」

「まあ、これもあなたの上司から頼まれしっかりと訂正を行いましたので」

「まて、前もってこの自体は対処されてるのか?」

「はい、おおかた対処はしております。あなたの承諾さえいただければ良い感じとなります」

「なら、早めにいってくれ。心配して損したぞ」

 ならば、話は早い。

「対処がしてあるのなら理解した。依頼を引き受ける。林道さん、大会側にもテロに加担してるものがいる可能性を考え注意を厳重に」

「あ、はい」

「話はこれだけか?」

「ええ」

「なら、俺は大会が強制的参加となったのならばメンバー探しをしなくてはなrんから教室に戻らせてもらう」

 そう言って優は学園長室を出る。

 教室に向かいながら廊下を歩き、渡り廊下を渡る。

 すぐに携帯を取り出し報告をされていない案件を問い詰めようとアリスにかけたが立て込んでるらしく繋がらなかった。

「ユウ! 探したんですよ。どこにいらっしゃtんですか」

 渡り廊下渡った先で意外な人物が優に声をかけた。

 学内ではお互いのみの上のためにも極力話は避けていた人物。

 エリス・F・フェルト。

 『掃除屋』という同じ職場で働く同僚にして優と同じアリスの片腕的存在。

「あ、エリスさんお兄ちゃん見つけた?」

「雪菜も一緒か」

「お兄ちゃんどこほっつき歩いてた?」

「ほっつき歩いてねえよ。ちょっと学長に呼び出しくらってだな‥‥で、ふたりして何用だ? 雪菜は今日は部活じゃなかったか? エリスだって仕事は?」

「仕事は現状もしています。私の仕事はこの学内にいる『テロ組織』の関係者を探すことです」

「そう、私だって同じ。部活してる暇なんてない」

「あーそういうことね」

 納得した。

「それで、俺を探してたってなんだ?」

「ボスから連絡がありました。会社に早急に戻ってほしいと」

「それはいいが、ほかのメンツは?」

「とっくに戻っています」

「りょうかい。わざわざ迎えに来ずともいいのに」

「そうはいきません。一度会社に向かう前に私たちは寄り道があるのですから」

「寄り道? 早急に戻らないといけないんだろう? 寄り道してる暇あんのか?」

「ボスからの頼みです。ブツを回収せよと」

 エリスはそう一言告げた。

57部とつながりは一切ありません。

これはあくまで改稿された新編の国家組織の最新話となります。

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