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国家秘密組織と特待生  作者: ryuu
前章 潜入調査開始――――テロ組織『シートコール』との戦争
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偽装完了

「よし、行くぞ」


 廊下を駆け抜けて奥のスペースへ行く。

 優、友美、リーナは牢獄を抜けて一つの通りの廊下に抜け出た。

 向かい側の通りに周りの人の存在がいないかどうか確認し進む。


「ん?」


「しゃがめ!」


 極力低めの声を浴びせ指示を送る。

 一人の男が後ろを振り返ったからだ。

 隠れるのはちょうど柱の陰。

 ここの社員と思う男はちょうど優たちから前方切って奥へ進んでいた。


「ふぅ」


「あぶなかった‥‥‥‥」


「そうだな」


 友美の言葉にもっともな同意を示した。

 ここで二のんきに立ちどまってるわけにもいかない。

 進むために男がつきあたりを右に曲がっていったのを見計らい自分らも動き出す。

 忍び足で動きつつ、敵の存在の視認を見逃さないよう気を配る


「ここまでは平気か」


 壁伝いに進行し、つきあたりに差し掛かって左右を確認。


「左に行こう。先ほど男が右に行ってるから危険だしな」


「そうですねー。極力みつからない道を選択する方が‥‥‥‥私も、いいと、思いますー」

「私も‥‥同意‥‥します」


 リーナ、友美の肯定の返事を受け左側の通路を進行。

 進行し続けて階段に差し掛かった。


「階段か」


 一番、身の隠しようがない場所だ。

 階段の裏側にちょうど空きスペースがあった。

 ここが一番下らしいのでそう言ったスペースがあるようだ



「誰か来たか。ちょうどいい。二人とも階段の裏に行け」


 靴音が聞こえ誰かが来るのがわかった。


「え‥‥なんで‥‥ですか?」


「いいから」


「何をするんですかー?」


 二人ともとまどった表情ではいるも素直に押されて階段の裏に身を隠した。

 優たちの身が階段の裏手に隠れわずかな影に身を隠してる。

 いずれ見つかってもおかしくない。

 この行為も作戦のうちである。


「ん? だれだ、そこにいるのは? 何してる今仕事だろう?」


 一人の男がこちらに近寄ってくる。

 二人が焦った様相で訴えてくるが優は無視を通し、男がわずか手前50センチに近づいた時動いた

 身を瞬時に屈めた後、男の背後に回って右手に魔法によって作りだした光の短剣を男の首に切り込んだ

 何も言えず絶命する男かと思いきや短剣は男の首筋をわずかに一瞬斬ったのみで男が絶命する直前に治癒の魔法を優は施していた。

『掃除屋』の条約として―――

 憲章、第三項目、『敵といえど、判断を行わずして人を殺すな!』

 犯罪者の反省の意図を判断しなくてはならない。

 犯罪者にはランクがあるように、テロ組織の構成員は犯罪者にあたるため

 判断する義務付けがある。

 よって、殺さずして倒すが義務付けだ。

 だからこそ、高速殺傷即治癒技こうそくさっしょうそくちゆぎが試さざる得なかった。

 相手を一度殺傷程度の傷を負わせた後に気絶させ治癒を素早く行うことによって殺さずにして生かす技。

 中には判断なく殺す場合もあったりはするけど。


「ふぅ、この早技結構疲れるぜ」


 男が気絶したのを見計らい、ずるずると階段の裏側に移動し、男の身ぐるみをはがしにかかった


「きゃっ!」


「私たちに少し気を使ってくださいよー!」


「気を使ってる暇はねえよ」


「確かにそうですけどー私たち乙女なんですからー」


 彼女たちの気持ちを考慮したいのもあるが時間は有限である。

 だからこそ、今はより気を使わず素早さが肝心。

 今切り抜けるのはこれしかない策を考えたのは彼女、リーナだ。

「リーナさんの作戦だ。少しはこらえてくれよ」

「わかりましたよー」

 彼女たち目をつぶりながら優は着替えを済ませる。

 ここの制服は黒らしく、金渕の刺繍やらが入っていた。

 会社の紋章か、もしくは組織の紋章か。

 とりあえず、男ものだったので優が着用し恥ずかしがってる二人は放置しスムーズに次の作戦を移行する。


「よし、二人とも終わったぞ」

 そっと、視界を開けさせて優の姿を見た。


「これから隠密行動するんですよねー。まず、私たちはあなたの捕虜となりこのまま上の階で武器を確保に行かないといけませんからまずは私たちはこれをかぶりますねー」


 空間魔法によって異次元空間――――何もない現れた黒い空間に手を突っ込みそこから二枚のローブをリーナはとりだした。


「これをかぶってさっきの壊れた手錠をつけてるふりをしますねー」

「ああ」


 

 手錠はしっかりと友美が確保していた。

 異空間から手錠を取り出してリーナに手渡しながら手錠に軽くロックをかけた。リーナもそれに続く。


「では、行くか」

 

 優の言葉に全員が納得し次なる行動を開始した






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