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国家秘密組織と特待生  作者: ryuu
後章 共生学園『魔法競技ランク戦大会』――――魔法騒動テロ組織襲撃事件
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中節 公開処刑

「ちょっと、どこ連れてく気よ?」

「うっさいデスワヨ。すこし、黙ってくださイナ」

 配管があちこちに連なる場所。

 『マジックオフィシャル』の地下施設だろう。

 あちこちに配管といくつもの部屋の扉が見える。

 中には薬品工場のような部屋や研究室のようなところまで存在していた。

「どうしてこんな場所があるのよ」

 表立っては普通の魔法供給の管理施設である。

 だから、研究室のような部屋はいらないはずなのに存在していた。

「それはここでは違法な実験場として使われてたんデスモノ」

「なんですって?」

「あなたは単なる『掃除屋』という下っ端組織の社長をやってるだけですから政府の秘密裏事情は伏せられて知られてマセンワネ。悲しいデスワネ」

「なっ! 何を言ってるの! 私は政府の秘匿の組織の社長よ! 一番政府の裏ならくわし――」

「では、この研究部屋はどう説明致しマスノ? ここも政府の実験室デスワ。非合法な異世界生物の開発、異世界の非合法な力の培養、非合法な人体実験。さまざまなことがこの施設では行われてマスワ」

「なんで、あなたはそんなこと知ってるの!」

「それは教えてあげられまセンワ。ひとつ教えてあげれば私たちのトップが知ってるってだけデスワ」

「トップ‥‥やっぱり、あなたたちに支援を送ってる人がいるのね。そいつの名前を教えなさい!」

「あなた立場を理解した上で発言してマスノ?」

 シャーリーとアイシャの二人がアリスの背を魔法によって攻撃をする。

 アリスは膝を折ってうずくまる。

 その光景を見ていた九条はただ叫び声をあげて彼女を呼ぶしかできない。

 ふたりの体には拘束具に爆弾装置の首輪、足枷、手枷とついている。

 その枷には鎖が付いていてそれを握ってるのがアリスの方はシャーリーとアイシャ。九条美代はDMとミーリアス・ユカリ。

 そう、両方の少女ともに大会で外部選手として出場していたものたちだった。

「ちなみに、この実験場は横浜テロ襲撃事件の首謀者、アルベルト・イーガーも利用してマシタワ」

「なんですって?」

 衝撃的な事実に思わずわけがわからなくなった。

 アリスは今まで自分が行ってきた政府のためにやってきたことが全てが悪事の加担であったのではないかと思い始める。

「今あなたが考えたことはあながち半分はそうでアリマスワ」

「っ!」

「クズな政府はこの世界を自分のおもちゃのようにしてマスワ。ですから、ワタクシらが『王』は世界を作り変えようとしてるのデスワ。平和の世界を」

「王ですって‥‥」

「ええ、さて、ここがあなた方の処刑場デスワヨ」

 目の前の扉が開かれる。

 そこはいくつもの電子機器が配備されてる大きな広間だった。

 映像機器も存在している。

 だが、電子機器の中にひとつだけ異様なものがあった。

 中心、そこにイスと燭台がある。

「あれはなによ?」

「あなたがたを拘束するためのイスと処刑するための拷問器具デスワヨ。真実を知る政府にあなたという犬を処刑する姿を見せてやるんデスワ」

「冗談じゃない! あんなところ誰が座るもんですか!」

「逃げようとしても無駄デスワ。首に爆弾が付いてる限りね。イイマシタワヨ。その爆弾はワタクシから数メートル離れればドカーンだと」

「くっ」

「さあ、来なさい」

 アリスはくじゅうに顔をしかめつつ言われるがままにその椅子に座った。

「さて、イッツショータイム!」

 そういた瞬間、様々な電子機器が機動を開始し、照明がアリスたちをライトアップさせた。

 いくつものカメラがアリスたちを映し出す。

「コホン、世界中の皆様いま映像をご覧になってマスワヨネ。ええ、今現在世界は真っ暗闇であり、身近な人が突然豹変し自分を襲いはじめてる状況で突然この映像が映って甚だ疑問でしょう。答えは単純デスワ。すべてはこのワタクシ達「オオスズメバチの巣」デスワ」

  カメラに向けユリハネが大仰なアピールをしまくりカメラの先で映像を見てるだろう視聴者を煽ってる。

「今現在、政府の大半はワタクシたち「オオスズメバチの巣』が倒しマシタワ。警察も政府の防衛団体もワタクシたちの敵ではありまセンワ。その証拠にここには現在その防衛組織の最強組織と言われる「掃除屋」のトップと新たな世界政治を構築させるための「学校」の学園長をここで拘束していマスワ。さらに、私たちは世界の魔力をすべて掌握いたしましタワ。その証拠がこの暗闇と現在の魔力根絶状態にアリマスワ」

 だらだらと考釈を垂れ流すユリハネを注意深く観察しながらアリスは必死に体を揺さぶるが背後に控えた操られてる彼女たちに頭を殴られ意識を失う。

「ワタクシたちがどうしてこんなことをしたのか。それは世界を変えるためデスワ。そのためには全世界の民がワタクシたち「オオスズメバチの巣」の配下ではなくとある王の名の下に従ってもらいマスワ。従うものは直ちにこの『オオスズメバチの刺青』をもつものに従いナサイ。貴方のそばに必ずイマスワ。では、従わなかったらどうなるか。従わなかったものたちの末路をお見せ致しマスワ」

 そうして、ユリハネがアリスに近づいたとき遠方で大きな爆発が起こった。

「なんデスノ?」

 ユリハネはその手を止めシャーリーたちに見てくるように促す。

 次の瞬間、広間の電子機器が落ちて、暗闇が訪れた。

「なっ! 一体どうなってマスノ!?」

「それは、私たちの仲間の仕業だ。ユリハネ・メルティシア」

 ユリハネは気配を感じそっと、声の聞こえた方を見た。

「あらあなたは地下墓地に埋めたはずですわ」

「ああ、だがどうにか出たのでその首を取りに死地から舞い戻ったぞ」

 そう言いながら現れたのはSWAT制服を身につけた疲労困憊の表情をした男性――伊豪政宗だった。

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