~動き出す殺人鬼と走り出す人質~
いち早く走りだし先にある村に早く着いたリオンが見たのは死体の山だった……。
その死体の山を踏みつけているのは全身血まみれの少年がリオンに向かい微笑んでいた。
一方飛翔は、
【幻灯街】に止まっている私用船【劉岳】の一室に自分の父の弟子『封雅』により監禁されていた。しかも、その封雅が、許嫁と本人の口により知らされ飛翔は拍の力を借り監禁されてる部屋を抜け出し封雅を倒しに行きこの船から自力で脱出することにした。
さらに一方
宝生は大藤家たちの資料を見ていくうちに許嫁に【シャドーナンバー】が存在することが分かった。
すると、宝生は第一帝王に依頼を受けた、「シャドーナンバーがいる村に飛翔達のパートナー達が近づいているので遠くに誘導または助けてほしい」とその依頼の為に宝生は第一帝王に会うことになった。
宝生は入口の納屋から奥へ入っていくと見覚えのある場所へたどり着いた。
「図書室・・・・・・?」
「えぇ……ココが第一帝王の部屋でございます。」
「は?ここって音無の部屋じゃ……」
すると、ここに連れてきた女の人が入口にあった先ほど入った時には気がつかなかったボタンを押すと部屋の雰囲気が一変した。
「えっ?えっ?えっ?!何コレ?」
「ココが本当の第一帝王の部屋です。」
と、手を広げて見せられて部屋は血のように真っ赤に染まった壁に派手な部屋だった……物静かで陰湿そうな図書館の雰囲気とは想像絶するぐらい真逆の部屋に宝生は呆然としていた。
「第一帝王ー!!どこですのー?」
すると、奥の方から全身真っ白な服に包まれた音無が出てきた。
「あぁー彩架くんかーって!宝生君連れて来たの?!早いよぉー展開が早すぎるよ!!何してるの?!」
「違いますわよー第一帝王!!緊急事態ですの!!」
彩架という女の子は第一帝王に急いで近づき帝王に耳打ちし始めると第一帝王が驚いた表情をし一旦椅子に座った。
「僕のラブリーマイエンジェル宝生たん座りたまえ。」
「一旦死んでこい。」
宝生が即座にツッコミを入れた時から音無の隣で恥ずかしそうに彩架がモジモジしながら、
「第一帝王、今度私にもその呼び方をしていただけたら嬉しいのですが……」
「あぁ、今度な。」
「(ブハッ!!!)」
彩架は鼻血を出しながら卒倒し倒れた……。
「何コレ・・・・・」
そんなコメディ展開が終わったところで音無こと第一帝王と宝生との真剣な話が始まった。
「で、早急にお前に頼みたいことがあるのだが。」
「神怜達を助けるんでしょ?なんでうちな訳?」
「お前が一番適任だからだ。」
その言葉に少しの疑問を感じた頂点に立たない自分が適任?とこの屋敷にいる人間なら一番頂点の人間を選ぶはずなのに……何故?その理由を音無に聞いた。
「はい?もっと適任がおるんちゃうん?妹ちゃんは?」
「あの子は……許嫁ではない」
「はい?」
また新しい事実を宝生は知ってしまった……が、宝生はまた心の中で疑問に思っていた。資料には、妃叶様が……許嫁と言う記述がされていた……。
「それは後で説明するとりあえず現場に行かないと全員死んだあとじゃ蘇生するなんて奇跡が起きない限り無理だよ?」
「奇跡起きても無理やろ?何ゆうてんねん!!」
「まぁ~とりあえず行くの!!あの寂滅村に俺が弟を置いてきたあの村に……」
その言葉を聞いて宝生は決意をしたが、音無に条件を付けることにした。
「うちは行ってもええよ。」
「よかったー」
音無は一安心してホッと一息したのもつかの間宝生は一本指を立て音無に突き付けた。
「ただし条件がある!」
「条件?」
「あんたもついて来い!そして弟を回収して来ること。」
宝生は一本たてた指を音無に向けたそして命令した。
「はい?そんな…活動停止まではまだできるけど回収って・・・・・・」
「それやらないと行かへんで!」
宝生はだだをこねるように顔をそむけた。
「分かりました。なるべく頑張りますよー」
「じゃー向かおうー!!」
そうして、宝生たちは卒倒している彩架を部屋に残し音無と宝生二人で神怜達がいる寂滅村に向かった。
一方そんな寂滅村にいるとも知らない神怜、リオン、弓咲、ライ達は、
「そうだよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・死体だよ。そして、僕のコレクションの一部でもある。キミ……………綺麗だね。是非、僕のコレクションの一部にならないかい?」
少年に顔をナイフで舐めまわすように触れゾクッと身震いしたリオンは足が震え全身が少し怯え足が後ろに下がっていくのを身をもって感じた。
色々な戦場や殺しを経験を見たり経験したけれどこんなことはリオンにとってこんなことは初めてだった。
「(何だよ……なんで震えてんだよ)」
そう自分に言い聞かしながら足を必死に地面に叩きつけるリオンの姿を見て少年は、
「怖いんだぁ~?僕が?怯えてるんだぁ~?恐怖に……この間近の恐怖に……そうだよね、いつ嬲り殺されるかわからないんだもんねぇ~でも大丈夫。」
「えっ?」
「僕はそんなことしないよ~!!」
「どういうこと……だよそんな死体の上にいる奴のゆうこと信じられないだろ?」
「ふふっ……君は甘いね。嬲り殺すんじゃない、君と【最高の時間】を遊ぶんだ~!!」
そう言いリオンの腕にまずは一つ傷を作っていったかと思ったら少年が触ったところ全てに切り傷がついていた。
(ぐわぁあああああああああああああ!!!!!!!!!)
リオンの悲鳴が村中に届いたそれは神怜達の所にも届いた。
「いつの間に・・・・・・・・・」
「だから嬲り殺すなんてねちっこいやり方は嫌いなのだから僕は切り刻むの切り刻んで綺麗な所だけ残してあげる……そして僕のコレクションに入れてあげるんだ。」
そして、少年がリオンにとどめを刺そうとした所に神怜達が遅れてやってきてこの惨状を見て呆然とした。
「何コレこの子一人でやったん?」
「そうでしょうね……。」
「師匠、リオンさんが……大変ですよ!!!」
ライに言われ弓咲はリオンを見ると全身傷だらけでどんな戦い方をしたのかよくわからなかった切り傷ともいえないような殺傷の後今まで見たことのないような傷の後に弓咲は驚いていた。
「なんやこの跡……舐められたん?斬られたん?刺されたん?何されたん?」
「いや、触られただけだ。」
「は?それだけで怪我すんの危ない奴やな……危険因子としか言いようがないな。」
「リオン、あの死体の山って……」
「村の人たちだよ。」
その言葉に弓咲とライは開いた口がふさがらなかったが神怜が率先してあの少年との戦いに挑もうと前に出て行った間には割り込めそうにはなかった。
なので、後ろから見守る事にした。
「あなた……ですか。」
「何?どうしたの?そんなケンケンしちゃってさぁ~」
「リオンをあんなにギタギタにしたのは……あなたですか?」
「悪い?綺麗だったからね欲しくなっちゃってねーごめんねーじゃぁ君が身代わりになる?」
「……どういうことだ?」
「やっぱり欲しいと思ったものは欲しいんだよ逃せないの逃がしてほしいなら誰か【身代わり】になってよ……」
そう言われた、神怜達は周りを見渡した。
「身代わり……」
「フフフフフフッ…………これだから面白いんだ人間は身代わりと言えば皆誰か誰を選ぼうとする、そんなの偽善ごっこやってて楽しいの?それが仲間?友達?当たり前だよねー皆自分中心で世界が回ってるんだもんその世界が終わったら終わりだもんな?だから僕はそんな人間たちが偽善者たちが好きだよーだから集めるんだ僕だけの家族になって欲しいからねー」
そういい神怜が攻撃をし仕掛ける前に頭の螺子が一つ取れてしまったのかリオンと戦った時よりも素早く目に見えないスピードで神怜・リオン・弓咲・ライに触れていき全員の全身に数えきれない切り傷を作り出した。
「なーんだもう終わりかぁ~」
少年が退屈していると少年がいる村の入り口とは反対側から猛ダッシュで駆けてくる赤い車がやってきた。
「何、あの乗り物・・・・・・・・」
すると、そこから降りてきたのは、
「ぐぅえ・・・・・・・吐きそう。なんて運転してんのよ音無!うぐぅ・・・・・。」
「あ~ぁ大丈夫ですか?宝生たん気持ち悪いなら吐いてくださいね。それより、少し遅かったみたいですよ……」
赤い車から降りてきたのは車で酔った宝生と音無だった。
音無は、血まみれの少年がナイフと死体の山と神怜達がグタッと倒れてる姿を見て一足遅かったことに気が付いた。
「そう……それじゃこの子何とかしなきゃいけ・・・・・・・・ぐぅうぇ・・・・・」
「(ホントに大丈夫かな?宝生さん……)」
心の中で音無は宝生にそう思いながらも宝生をちゃんと信頼していた。
「…………あ…兄様ですかぁ?お久しぶりですね?殺されに来たのですか?このあなたが作り出した【シャドーナンバー】こと神威に?」
「違うよ。お前を止めに来た。兄弟として兄・神楓として弟・神威をそして、元のお前に戻しに来た。」
その言葉に神威はキレたのか神威の顔はだんだん険しくなってきた。
「兄様?ここで死んでくれるかな?兄さんになんて……原型いらないよね?」
危険因子の弟・神威からのとてもとても危ない挑戦状……果たして、音無はのるのか……。
一方飛翔の方は、
「拍、今どこ歩いてんだ俺……?」
「え?わかってないのかよ……(クンクンッ…)」
拍の鼻を生かし道を辿って行くと一つの部屋に辿り着いた。
「動力室?」
「ここからさっきの奴の匂いがする。」
飛翔に拍が言うと飛翔は動力室の扉を片足で蹴り開くとそこには封雅が誰かと話している姿が見えた。
「封雅!!それと……もうう一人いるんだろ?誰だよ!!」
「なぁ~んだお気づきでしたか~!!」
「というか僕も気づいていましたよ?最近ですがね……まさかあなたに影武者がいたなんて知りもしませんでした。」
「やっぱり……お前影武者を」
「はぁ~い手に入れたんですというか話を持ちかけられたんです」
そう言い封雅自分の右手の服を捲ると封雅の右手には蝮の刺繍が施されていた。
「刺繍?」
「違いますよぉ~影武者ですよ。」
「飛翔。こいつだよ私の前から消えた私と同じぐらいの妖力を持つ2人の影武者のうちの一人「蝮」の影武者 暦」
「フッ……貴様には会いたくなかったな、拍。」
そう封雅の右腕から声がすると暦は拍の人型モードのように実体化した。
その姿は一言でいえば不気味としか言いようがないぐらい全身黒い感じに包まれていた。
黒い髪・黒い服・灰色のズボンそのセンスに飛翔は少し薄気味悪さを感じた。
「センスわりぃなぁ~てめぇ~」
「私か?いいのだよこれで貴様が拍の選んだ奴か、お前らしいよ……」
「うるさいな……」
「で、てめぇ~から話持ちかけたらしいじゃん……目的は何だよ…」
すると、暦は腰に手を当てながら、
「拍を消すためにだよ・・・・・・・」
そう言った暦を見ながら飛翔と拍は呆然としたままだった。




