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セイバーじゃありません!恋する乙女の『せいばあ』です!!  作者: Hatsuenya


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8/19

行ってしまわれるのですね。よよよ

 読みに来て下さって、ありがとうございます。


 せいばあ、神官達と少しずつ仲良くなっていますよ~。セオドア神官長、万歳!ヒューヒュー。



 お説教ターイム!


 『そもそも聖女とは』から『年甲斐もなく』を挟んで『ともかく今日位は、せめて大人しくしていてくれ』まで小一時間。


「とにかく、神殿長と一緒に皇宮に行って、神殿で暮らせるように強行突破の話し合いをしてくるから」


 で、ショータに締め括られた。


 お世話かけて、すまないねぇ。トホホ。せいばあは、ちゃんと大人しく神殿で待ってるよ。


 でも、聖女云々は、せいばあのせいじゃないよ。女神様が転生させたら、即、自動的に聖女になっちゃうのは、仕方がないと思うんだよ。

 聖女に向いてない人間なのにね。


 せいばあに向いてるのは、猪突猛進、お世話ばばあだよ。



 汗臭くなってしまった運動着を着替え、聖女に変身!清らかな小さい聖女様の出来上がり。

 マルサとアリナのお陰です。ありがたい。


 朝食時に汗臭いと、セオドア様に嫌われたら大変だからね。



 セオドア様との癒しの朝食時間は、私を挟んで対話するセオドア様とショータの2人の皇宮行きの打ち合わせで終わってしまった。

 真ん中に挟まれて居るのに、蚊帳の外とは、これ如何に。


「とにかく、せいばあは、神殿の中で大人しく待ってて」


 大人しくねぇ?何をしようかな。


「セオドア様。落ちてしまった梅の花を貰っても良いですか?」


「構いませんが。どうなさるんですか?」


「押し花やサシェ、お茶を作ります」


 私の部屋には、可愛らしいパッチワークキルトがあった。神官達の人海戦術によるお手製らしい。

 と言う事は、裁縫の得意な神官が多いと言う事で、手伝って貰えないだろうか。


「こちらの神殿のシンボルは梅ですよね。神殿にのみ梅の木があるのでしたら、梅の花を押し花にして布袋の中に入れてお守り袋として販売を。

 乾燥して作るサシェも同様ですね。

 どちらも袋に刺繍を入れれば、貴族向けの商品として販売利益が見込めます。

 お茶は、まあ、御試し下さい。最初は寄付をしてくれた貴族に、お茶を入れてやり、徐々に販売数を増やしていくのも、手ですね。特別感を出して、聖女様印の商品として販売し、聖女様人気を煽り、貴族の味方を増やしましょう」


「殿下は、こう言うことに慣れていらっしゃいますね」


「せいばあが、色々と無駄に捨てるのを勿体ながるので、それを活用しているだけですよ。

 せいばあが、ここで暮らす為には、それ相応の理由付けをしなければ、どれだけ警護をしようとも、皇宮に持って行かれますからね。

 それだけは、阻止したい」



『いらせられませ~せいばあちゃん。こっちの暮らしは、どう?いい男は、居たかしら?』


「はい。お陰様で。見つかりました」


 私は、すかさずセオドア様にくっ付いた。


『あらまあ、セオドアに、それだけくっ付いてるんだから、順調そうね』


「女神様、ちょっとお願いがあるんだけれど。御神木の梅の木の花とか実とか使って、色々と作って販売しても良い?」


『ああ、アルテアの神木の桜の木みたいに?良いわよ、別に。

 こっちの神殿は男所帯なもんだから、中々、そう言う所には気が回らなくって』


 そんな事ないと、思うけどなぁ。


「でも、私、神官さん達にウサギのぬいぐるみとパッチワークキルト、作って貰ったのよ」


『聖女と言う新しい風が吹いて、皆、張り切っちゃったのね~』


「ウサギのぬいぐるみに、キルト。ですか。私は、初耳でした」


 どうやら、セオドア様は聞かされてなかったらしい。皆、恥ずかしかったのかな。私も、誰が作ってくれたのか知らないしね。

 これを機に、誰が作ってくれたのか聞いてみよう。ジェラルドなら、知ってるかも。


「では、最初の完成品は、いつもの通り、女神様に献上しますので」


『ショータも、お願いね~。桜も良いけれど、梅は香りが良くて楽しみだわ。色も豊富だし。じゃあ、セオドア、せいばあちゃんを宜しく。せいばあちゃん、頑張ってね~。次は、梅のお茶会を期待してるわ』



「何と言うか、いつもよりも女神様との会話が、マトモだ。いつもは、理解不能な事が多いんだが」


 セオドア様は、よっこいしょと私を抱き上げ、祈祷室を出た。

 女神様、いつもは、そーなの?何でかしらねぇ。



 皇宮行きの馬車を用意し、セオドア様とショータが出掛けてしまうと、私は暇になった。


 ああ、それにしても、略式正装のセオドア様の凛々しさよ。制服を着ると、男は3割増しで格好良く見えると言うけれど、セオドア様は運動着姿でも格好いいし、何なら最初に見た神官長の正装姿をした日には、もう、天元突破の神々しさだったわ。

 まあ、神を奉る者がそんな事、言っちゃあいけないけどね。


 はぁ。もっと、じっくり見たかったねぇ。彼が帰ってくるのが待ち遠しい。


「セイバー様。手が、お留守ですよ」


「はーい」


 私は神官達と一緒に、梅の花びらを集めていた。キレイな所を1つ1つ丁寧に。

 さあ、お仕事お仕事。





「ジョナサン、白の花びらは、こっちの籠に入れるんだ。こっちは、薄紅だろう」


「え?これ、白じゃないの?ジェラルド」


「ほら、よく見て。違うじゃないか。大体、この木は薄紅の梅の木なんだ。どうして、隣の木の花びらを一々持ってくるんだよ」


「ああ、この梅の花は、このまま押し花に出来ますね。セイバー様、栞も、作りましょう」


「お茶は、花びらを乾燥して作ったものと、花丸ごとを塩漬けにした物、両方作るからね」


「マルサが、魔法で乾燥させる事が出来ます。うまく行けば、今日のお茶は、梅の花びらティーですよ」


「セオドア様、早く帰ってくると良いですね。おい、ジョナサン、その籠はピンクの花びら用だ。薄紅は、こっち」


「どう違うんだよ……」





 梅の花の砂糖漬けを使ったお菓子も、可愛くていいですね。


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