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セイバーじゃありません!恋する乙女の『せいばあ』です!!《第一部 完》  作者: Hatsuenya


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聖騎士を舐めるべからず

 読みに来て下さって、ありがとうございます。


 そもそも聖騎士とは?聖騎士グリバードの言い分です。



 興奮するグリバードは、何だか可愛らしい。まるで、あの厳ついおっさんのグリバードとは、別人だわねぇ。

 いや、行動自体は似てるのかも。それにしても


「グレナリア神殿の聖騎士は、あの黒いバッタの魔人に姿も記憶も能力も奪われたけれど。グリバードは、記憶が残ってるの?」


「いえ、ほぼ残ってませんよ。ですが、私は聖女様をお守りする聖騎士ですから、聖女様、特にセイバー様の事は、決して忘れません!」


 はい!?


「あのバッタに記憶を持ってかれそうになった時、『セイバー様の記憶だけは、やらん!』とただそれだけを思っていましたら、セイバー様に関する記憶だけは、残りました。

 いやー、もう。同僚の顔とかは30年程前の顔しか覚えてなかったので、心配して私の顔を覗き込んだエイゼフの顔を、変態かと思って殴って、怒られました」


 災難だったわね、エイゼフ。


 と言うか、流石、聖騎士。いや、流石、グリバード。毎回、事ある毎に私に付いて来るストーカーいや、自称専属騎士だけあるわ。

 今回、私がこのゴルディア帝国に嫁入りする時は、流石にじゃんけんで負けたらしいけど。それも、グリバードには、わざとじゃんけんの強豪を次々とあてがってたらしいし。


 何せ、彼と来たら、私の嫁入りを邪魔しそうだったしねぇ。


「因みに、私、この年で見習い聖騎士として入殿しまして、それから、セイバー様が御誕生なされて皆に御披露目されるまでの記憶は、一切ございません。

 聖騎士団長が貴女を頭上高く抱えあげ、皆に貴女の姿を見せた時の、貴女の可愛らしいお日様の光の様な暖かい笑顔。

 神殿の中をスゴいスピードでハイハイしてまわった貴女の可愛らしいお姿」


 あぁ、あの時は、ハイハイ出来る様になったのが嬉しくて、ちょっとばかり、ハイテンションだったのよ。


「あのバッタに腕を掴まれた折りには、セイバー様の姿が走馬灯の様に次から次へと思い出され」


 普通、走馬灯には、もうちょっと自分の思い出を思い起こすんじゃあ、ないのかねぇ。

 まあ、いいけど。


「グリバード、仕事に戻れよ。お前、仕事も全部忘れちまって、覚え直さなきゃなんないんだろうが。

 すいません、セイバー様。失礼しました」


 廏から走ってきた、例のエイゼフにグリバードは引っ張って行かれた。もう一度、見習いの仕事からやり直しか。大変だろうけれど、本人が以前やった事を覚えてないのなら、問題ないか。

 頑張ってね、グリバード。


 私達は、グリバードの事はエイゼフに任せて鍛冶場に行った。

 グリバードの事で後で厄介な事になる事は知らずに。



 鍛冶場を担当する神官に焼き印を作れるか聞いてみた。


「これなら、焼きごてですかね。簡単なので良ければ、作れますよ。鍛冶担当の中の1人が必ず継承するんですよ。神殿の焼き印や焼きごてが壊れた時に、作り直すので」


 こんなものまで、神殿で作るのか。


「ここでは、武器を作るわけでは、ないんですよ。鍋の修繕とか、まあ、簡単な作業です。趣味程度ですね。本格的な物は鍛冶屋に来て貰ったり、聖騎士の剣や鎧は、武器屋で買います」


 鍛冶担当の神官は、本業は全員『神官』ですからと、笑った。そりゃあ、そうでしょうよ。


 そうこうしている内に、セオドア様達が帰って来た。


 先だっての事件は、元魔王の皇帝の側妃エレシュキガリアの侍従であるバッタの魔人の単独犯と言う事で、一応、幕は閉じられた。


「私の年齢は、元には戻せないそうだ。誰だって食べたものは元には戻せない。とエレシュキガリアに言われた。

 まあ、残念ながら、そうだな」


 と言う事は、あのロマンスグレーのイケジジは、もう見られないって事?

 いや、そりゃあ、50年位経ったらセオドア様が再び歳を取ってあの姿になるけど。何か、寂しい。ショックだわ。


「そんなぁ。あのセオドア様に、二度と会えないなんて」


「何故か本人の私よりもセイバー様の方がショックを受けている気がするのは、気のせいだろうか」


 声まで、違うのよ。悲しい。まあ、中身は一緒なんだけど。


「セイバー様、去年描かれたセオドア様の肖像画があります。そちらをお部屋に飾るように手配しましょうか?」


 流石、エディアス様。気が利く。


「いや、それは止めてくれ。副神官長。私が、何か嫌だ」


 セオドア様が、必死で止めに入った。


 駄目か~。取り敢えず、後で肖像画を見に行こう。


 



「グリバードは、何処だ?」


「廏です。聖騎士団長。見習い騎士の仕事を一通り覚え直すとかで、まず、馬の世話から覚え直してますが、馬が嫌がってます」


「あぁ、あいつ、見習いの頃は馬の世話が下手だったからな」


「グリバードの気配がするけど、グリバードじゃないので、奴の馬が戸惑ってるんですよ」


「と言う事は、私の馬もか!?ちょっと行ってくる」


「私も、セオドア様のお馬さんを見に行ってくるよ」


「セイバー様は、関係ないでしょう。お仕事~……逃げましたね、セイバー様」





 セイバー10歳+70歳。馬が気になるお年頃。

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